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 ミクロコスモス総合版2003年4月6日今日の言葉「逆転の発想」
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   今日の言葉 技シリーズ 「逆転の発想」
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ナイフを動かすんじゃない。鉛筆を動かすんだよ。

          鉛筆削りを教えているお父さんの言葉



 鉛筆を削れない子供が増えていると言います。鉛筆削りの動作の大部分は、 鉛筆をもっている左手の動きです。小刀をもっている右手は、軽く角度を決め ているだけで、殆ど動いていません。

 左手の動きに気がつくと、鉛筆削りは一段と上達します。包丁で大根を切る 時は、刃物を動かしますが、鉛筆けずりの時は、刃物は動きません。極端に言 えば、左手だけでも鉛筆は削れるのです。

 御存知の通り、ハサミで紙を切る時も、ハサミの位置は動かさないで、紙を 動かすのがコツです。ハサミで見事に風景を切り抜く寄席の芸人の技をみて見 ると分かります。

 下手くそな釘打ち動作は、宙から釘をねらって、トンカチを振り下ろします が、名人は釘にトンカチを乗せてから、振り上げます。打つと言うより、トン カチの落ちる力で釘が自然と沈みます。

 自転車こぎの初心者は、一生懸命「踏み」ますが、名手は「回し」ます。踏 んでばかりで疲れた時、ふと足を「持ち上げる」事に力をいれる事に気づく と、楽に走れるようになります。足を持ち上げるのに力を使って、後は足の重 さと重力を利用してペダルを回します。

そう、みんな「逆転の発想」なのです。人間の「技」が一段上の段階に登る時 には、いつも逆転の発想があるのです。

「そうか、反対にすれば良いんだ。」

これで、開発された、新技術は数限りなくあります。後から考えれば、とって も単純な発想なのですが、悩んでいる時は、どうも発想が逆転しません。固定 観念ほど、人間の技の進歩を妨げるものはないですね。

 反対にしてみる。「押しても駄目なら引いてみな。」てなわけですが、発想 の転換の訓練として「反対言葉」を沢山暗記しておくと良いですよ。

 左じゃ駄目なら右にして

 熱くて駄目なら、冷やしてみ

 拾って駄目なら、捨ててみよう

 空向かっちゃ駄目なら、穴ほろう・・・

 ・・・・

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      今日はここまで ではまた。
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【編集長より】
 逆転の発想で、大発明したこと、人生の転機を迎えた、悟りを得た、ちょい と上達した、ひと工夫できた・・・・なんて事があったら、教えてください。 記事にします。

【編集長の御近所情報】

 小田原、本町、浜町、付近は5日まで、お祭りで、おみこしが行き交ってい ました。いきなり道路に人が出てくるので、ちょいと怖い・・。日常の規則が 一時的に破壊される・・う〜ん。

つまり「祝祭空間」ってやつですね。ちょいと人類学を思い出しました。今度 「祝祭空間」について記事にしましょうか。

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ミクロコスモス出版  ミクロコスモス編集部
   編集長  森谷 昭一   

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