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 ミクロコスモス総合版2003年5月5日今日の詩「ふとした事」
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                発行 ミクロコスモス編集部
   

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     今日の詩 ふとした事で
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  どうして、あなたから離れたか
  それは、スミレの形が面白かったから

  どうして、突然私が変わったかって
  それは、春の空が高かったから

  どうして、といつもきかれるけど
  それは、いつも、とても小さな理由

  心変わりと呼んでも良いけど
  気まぐれと呼んでも良いけど

  どうして、銀河が夜に光るのか
  それさえ、きっと、とても小さな理由

  どうして、世界があるのかって?
  それは、きっと神様のきまぐれ
 
  きっと、きっと、小さな事から世界はできた
  だから、私は花と風と空が好き

         ブレンダリー、ジャニス


 原作は、イギリスの17歳の学生。ミクロコスモス編集部で訳出しましたの で、ちょと日本語がこなれていないのですが、意図を汲んでください。

 人生には、理由をたずねられても答えられない大きな決定と言うものがある ものです。どうして、この職業を選んだのか? どうして、この人と結ばれた のか? 

どうして・・・ときかれると、こじつけたような理由を後から 発明したりはしますが、本当の所は些細な偶然としか言いようのない場合が 多いものです。

 物理学や数学で「初期条件」という項目があります。非線形微分方程式を解 く時などに、最初の小さな条件が後に大きな流れを決定していくのです。

 大河の流れの形や、大山脈の形を説明しようとしても、初期条件によるとしか説明 のしようがない部分があります。最初の小さな水の流れが、いつしか大河の流れとなっ ていったと言うのが現代の科学の説明なのです。

 雲の形、海流の形、大陸の形、星々の形・・・銀河の形まで、なにかとって も小さな出来事から始まっているのかもしれません。

 なんか怖いような気もしますが、でも、宇宙までもが、些細な事で作られていくと 考えると、なんだか楽しくなります。

 ふとみた雲の形、目にした樹の形が、私の心を通じて、世界の在り方を変え るとしたら、人生は、そして、世界はどんなに楽しく、美しいものだと思います。
                
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      今日はここまで ではまた。
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【編集長より】

  春の天気は変わりやすくて、春の気持ちも変わりやすくて・・・・
  だから、きっと春は美しくて、人間的なのでしょうか。
 「気まぐれ」は正しく、美しい・・・。

【編集長の御近所情報】
 5月3日は、小田原の武者行列。2年目なので、もう物珍しくなくなって、ち らっと見ただけでした。続く4日は、ここら辺一帯は、おみこしが行き来しま す。編集部の窓の側、数メートルまでおみこしがやってきました。そう言え ば、編集部の引っ越しから1年目という事ですね。・・・

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ミクロコスモス出版  ミクロコスモス編集部
   編集長  森谷 昭一   

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