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ミクロコスモス総合版2003年3月11日今日の言葉「はたくのよ」
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              発行 ミクロコスモス編集部
                            
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   今日の言葉 「はたくのよ」  
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  ハタキは「叩き」じゃないのよ。「はたく」のよ。

「はたく」ってのは、すれすれの所で、さっと引いて、チリだけとって、ふすまには、力がいかないようにするのよ。

「ぱたぱた」は下手ね。「ささっ・・」ってのが本当なのよ。


                   掃除道50年のおばさんの言葉


 下手くそが、障子なんかにハタキを使うと、ひっぱだいて破いてしまいます。名人は、はたきの布が、面に触れるか触れないか、ぎりぎりの所で、さっと「引き」をいれます。

金づちのように叩いて追い出すのではなく、はたきの布で「つり上げる」感じがつかめれば、名人の域です。

そうすると、でこぼこな面の「穴」の部分からも、塵を掘り出す事すら出来るようになります。

達人が仏像にはたきがけをすると、鼻の穴から塵を叩きだせるそうです。まあ、これは伝説なのか真実なのか定かではありませんが。でもキーボードにハタキがけして、ほこりをほじり出すくらいなら、誰でも、ちょいと練習すれば出来るようなります。

 剣の達人は切り込む力とともに、切り返す速さも目にも留まらぬ速度です。それも、すれすれの所で返しをいれられます。

ある名人が、相手の頭に真上から切り込み、切り返して、ちょんまげの毛を十本だけ切ったとかいう話があります。これも本当だか、どうだか。でも、音立てないで、まな板の上のキュウリだを包丁で切るなんて事なら、練習するとできますよ。

  「ぎりぎりの所で切り返す。」

これは、打楽器の演奏、三味線の演奏、バイオリンの弓の使い方などでは大切な技です。キーボードの早打ちでも、極限のスピードに近づくと、切り返しがスピードを左右します。

つまり最後までキーをたたき込んでは、無駄なわけで、節点が接触した時点で、もう次のキーへの移動が開始されていないといけないわけ。

「切り返し」と言う技は、極限状態の名人芸の域で登場してきます。カルタ取りの名人はきっと、はたきがけも上手いかも? カルタ取りって、凄い速度ではたきを入れますよね。包丁の技、釘打ちの技、・・・応用範囲は広いはずです。

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【その2】

「黒板拭きは、拭くんでなくて、「粉吸い器」なの。・・・・・そおんな、粉だらけの黒板拭きで、きれいになるわけないだろ。・・・・・良くクリーナー使って、粉をとって、絞ったスポンジが水を吸い取るように、粉を吸い取らせるわけ。・・・・こうすると、粉が散らないだろうに。・・・・・・そおんな、もくもく煙をたてて、拭いていたら肺に悪いでしょう。・・・・
だいたい、汚れたもんで、拭いても、汚れをかき回してるだけたろう・・・・・。」
(以下、うだうだ続くが割愛。)

                    森谷 先生 の言葉


 教室での森谷先生は、字が下手なくせに、なんだか黒板の拭き方にうるさい。黒板が汚いって、年中ぶつくさ言ってばかりいる。ほっとくと、黒板拭きの理論をえんえんと、30分も話している。

まあ、みんな聞いていないので、ちっとも黒板はきれいにならない。「森谷理論って何 ?」ですと。次のような理屈です。

 「黒板拭きは、雑巾やスポンジとともに、吸い取るものだって、分かってないのが多くて困るんだから・・。教室をきれいにするには、黒板をきれいにしなくちゃ。それには黒板拭ききれいにしなくては。それにはクリーナーがちゃんとしてないと。だから、クリーナーを粉だらけ、詰まったままにしておく担任は、失格だ〜。教室が汚いと、みんなの頭も腐っていく。」


こんな「黒板拭きドミノ理論」、これか森谷理論です。・・・とか理論をつぶやいて、いつもクリーナーのスポンジを掃除していのは森谷先生だけなのですが。昔はね・・・


 クリーナーのクリーナーって出来ないのかな?・・・

 汚れって物は、どこかに集めていく事により、きれいになるんですね。だから集める場所がをきれいにすると、全体がきれいになるのです。当たり前だけど。

 心の汚れは、何に吸わせて、集めたら良いのかな・・・?

本日は、お掃除に関する話題を二題ばかり。掃除ってのは奥が深いのですぞ。

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      今日はここまで ではまた。
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【編集長より】

 だいたい黒板とチョークって、なんとかならない。けむたくてしかたない。ホワイトボードも、手が真っ黒になるし。

この前、文房具店で、鉄の粉と磁石を利用した、文字ボードが売られていた。粉はまったく出ないので画期的なんだけど、ちょいと字が薄い。なんか、黒板に変わる便利な道具発明できないものかな。

OHPとかプロジェクターとかあるけど、対話的な授業には、やっぱり黒板が良いのです。

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ミクロコスモス出版  ミクロコスモス編集部
   編集長  森谷 昭一  

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