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ミクロコスモス総合版02年12月22日今日の一言「遠くをみないと」 ──────────────────────────────── 発行 ミクロコスモス編集部 ─────────────────────────────── 今日の一言 「遠くをみないと」 ─────────────────────────────── 遠くをみないと、曲がっちまう。 大工の棟梁定吉が弟子に言った言葉 入 門したての弟子に三吉が言った言葉です。その弟子は、 一生懸命なんだけ ど、ノコギリがどうも曲がって墨の直線にあいません。彼は、刃先を墨の線に 合わせようと必死です。確かにこれじゃだめですね。 真っ直ぐ切るには、まず鋸の柄を線の方向に合わせます。そうすれば、刃先 を気にしないでも、真っ直ぐ切れます。さらに上達すると、木に記された墨の 線を無限にのばした直線の方向に、体全体の動きの軸を合わせていくようにな ります。より遠くを見るようになるわけです。 三吉の言葉は、鋸を体全体でつかう事を教えた言葉ですが、なんとも、いろ いろに解釈出来る含蓄のある言葉になっています。遠い目的地を目指す時、山の ある方向や、太陽の向きを見ていれば、そんなひどく道を間違える事はないという事です。ビルの谷間で迷うのは遠くが見えないからです。 砂漠で遭難した人は真っ直ぐ歩いているつもりでも、同じ所を回転して抜け 出られなくなります。人は大抵は身体に左右の不釣り合いがあり、弱い足の方に曲がってしまうのです。星とか太陽という遠 くのものを基準にしないと、個人の感覚というのは過ちやすいものなのです。 遠くを見ないと曲がる例・・・人生そのもの、指導者の方針、社会のありか た・・・とか、そこら辺は適当に味わってもらう事としておきましょう。 さて、似た事をいっている言葉を紹介しておきます。 眼で狙ったらはずれる。 空気の波をあわせるんだ。 ある弓の名人 弓の名人が言った言葉です。狙いを定めて、息をこらしても、不動の姿勢 をとると、かえって当たらないのだそうです。射撃とか弓とかダーツとか 「投げもの」に共通する事のようです。 初心者は当てようとして、体のゆれるのを極力抑えて、狙いを定めていきま す。でもだめなのです。人間の体は、どんなにしても「ゆらぎ」はとめられま せん。また風があったり、弓や矢にもくせがあるのです。 だから、むしろ体を動かして、風や弓のゆれと「共振」させて、その波のどこ かに当たる一瞬の時を感じ取るようにすると、百発百中なのだそうです。う〜 ん。ここら辺になると「奥義」ですね。 ───────────────────────── 今日はここまで ではまた。 ───────────────────────── 【小田原御近所情報】 小田原は丘の町でもあります。まわりが山に囲まれているので、海からちょっ と離れると急坂になって、丘の上に出る事になります。「板橋」「城山」あた りは、そんな丘の地帯です。 先日、板橋のあたりを自転車で探検しました。横浜の「山手」みたいな所で す。なにやら超お金持ちの豪邸があるようで、旧財閥のお屋敷跡とかひしめい ています。今は記念館になったり、料亭になったり、保養所になつたりしてる のもありますが、海を見下ろす一等地に庭園と茶室完備の邸宅が並んでいたよ うです。 お金持ちは、山の上に住んで、貧乏人は海の近く住むのかなと一瞬思ったほ どです。海の見渡せる所に住みたいなとか、昔から思っていましたが、今の所 は海には近いけど、窓を開けても海は見えません。湘南バイパスがと隣の家が 邪魔してます。 まあ、本町って所も豪邸が多いのですが。編集長の住処は、本町のはずれ。 編集長の借りてる粗末な家あたりが境界になって、庶民の町「浜町」になって いきます。貧乏が売り物の私小説作家「川崎長太郎」のトタンぶきの小屋があ ったのも浜町です。編集長の貧乏な暮らし方は、そちらに近いかな。 そろそろカメラをもって取材して画像付き「御近所情報」でも作成しようかな と思ってもいます。 ↑ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ミクロコスモス出版 ミクロコスモス編集部 編集長 森谷 昭一 ★ 編集部宛メール 公式メール micos@desk.email.ne.jp |
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