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ミクロコスモス総合版2002年12月3日世界の大失敗「食品放置」 ───────────────────────────────── 発行 ミクロコスモス編集部 ────────────────────────── 世界の大失敗シリーズ 電子レンジ食品放置事件 ────────────────────────── 電子レンジは、きわめて便利である。食生活を革命的に変えのは確かだ。しかし、偉大な欠点がある。中が見えにくい装置であることだ。ガラスごしに中が見えるが、油でくもったりして、中が良く見えないことが多い。冷蔵庫の上とか、中をのぞきにくい所に置かれる。加熱が終わるとライトも消える。それが悲劇の原因なのだ。 これから、記載する事実は多くの読者にとっても経験があると思う。 帰途購入した「トレー入り総菜」を、帰宅後直ちに暖めようと、レンジの扉を開ける。すると、昨日のピザ」などが見るも無惨に、乾燥餅状態となって、レンジ内に鎮座していたりする。昨晩に加熱したが、食べ忘れて放置された物品である。 「電子レンジ内食品放置事件」はきわめて頻繁におこる。被害に遭うのは、しなびた揚げ豆腐やら、かさかさの餅やら、猿の手のように萎びたウインナソーセージだったり、「芋けんぴ」のの硬度まで硬直したフライドポテトだったりする。 「どうして?・・・ちゃんと『チン』って音するでしょうに。・・」と疑問に思われるのもごもっとも。家中に鳴り響く程の大きな音がしないでもない。そして、いつもきちんと反省する。だが、事件は繰り返される。疑問に思い分析してみた。 この被害にあう食品には、一定の傾向がある。「もうひと口」食品が大半である。夕食のメインディッシュがこの被害にあう事は希である。空腹の電子レンジオーナーが、メインディッシュの「鰻重」なんてのを電子レンジに放置したりはしない。 夕食は終わったが、なんだかちょっと空腹だ。もう一口食したい。そんな時に、冷蔵庫からとりだされるのが、ウインナソーセージ2本ばかりとか、シュウマイ3個なんてのだ。これらが、メインディッシュを食べつつ、電子レンジに放り込まれると放置事件となる。 空腹にどっと食べると、さらに食欲が出てくるという、生理学的法則がある。そこで、「さらにもう一品の一口追加食品」が、電子レンジに放り込まれる。電子レンジ稼働中に、次の生理学的法則が発現する。「食べると、頭がにぶくなる。」の法則である。 食べて5分後に、「満腹中枢」が活動するらしい。この時期と電子レンジの「チン」が一致する。眠気でにぶった耳に「チン」は届かず、食品はすっかり忘れられる。これが、電子レンジ内食品放置事件の生理学的な原因であろう。 夜食の一口食品も放置の対象となりやすい。夜中の2時頃に知的生産をしていると、空腹感がきて、冷凍食品を電子レンジに放り込む事が多い。しかしこれらは、高頻度で次の日まで放置される。空腹感の後に、睡眠欲求がやって来ると言う生理法則主因だろう。 農業、漁業、食品生産労働者の努力の結晶である宝のごとき食品は、電磁波にさらされて、無惨な姿となる。ひとえに食欲に振り回される電子レンジオーナーの気まぐれよるものなのだ。 生産者に懺悔の念を持とうとも、多くの放置食品は、再生不可能である。とても食べられない。さて今まで、どれほど多くの「乾燥食品」を目にした事か。乾燥トースト、乾燥目玉焼き、乾燥焼きそば、乾燥焼き餅、乾燥ポタージュスープ、乾燥焼き芋、乾燥カキフライ、乾燥御飯・・・・あっ乾燥御飯だけは、水で戻せない事もない。 そんな馬鹿な事は編集長だけだとは言わせない。絶対に電子レンジを使う世界中の人類に起きている事件だと確信している。そして、それによる貴重な食料遺失量も世界では小国を賄える程になると考察される。・・・でしょう、みなさん。 注 「芋けんぴ」・・細く切った大学芋を干したようなお菓子。漢字でどう書くか知らない。
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