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ミクロコスモス総合版2002年9月12日今日の言葉「整理整頓のコツ」
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発行 ミクロコスモス編集部
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今日の言葉 + 編集部日記
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整理整頓のためのコツ
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【初級編】
☆ 要らない物を棄てる。
要らない物と、要るものをより分けて、要らない物を棄てる。
【中級編】
☆☆ 要るものでも棄てる。
要るものの必要の程度に順番をつけ、要るものでも順位の低いものは
棄てる。
【上級編】
☆☆☆ 一番大切なものを棄てる。
「これが無くなったら、私が私で無くなってしまう」と言うほどの
重要物を棄ててしまう。
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架空ミクロコスモス編集室(いちもんめ通り2丁目にある)での架空会話。
登場人物・・・・【編集長】【よもぎ子】【悟り氏】
【よもぎ子】
省略名 よもぎ 副編集長 マック使いのイラスト割付担当
【悟り氏】
はミクロコスモス出版のお偉方。いつも悟った「ような」ことを言うのでこのように呼ばれている。・・が、いつもどこか「矛盾と抜け」がある。
【編集長】 ご存知、いつもの編集長
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ある日の編集部
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【よもぎ】
なんだか編集室がきたなくなってきたわね。余計なものばかりで、少し片づけましょう。ちゃんとより分けて、要らない物を棄てるのが片づけの基本だわね。
【編集長】
甘い。・・・要らない物を棄ててるようでは、永遠に物は片づかない。要るものを棄てるのが片づけの極意だ。
【よもぎ】
要るもの棄てたら、みんな無くなっちゃうでしょ。空っぽになっちゃう。
【編集長】
で、なくて・・・要るものに順位をつけろって事。要る物と要らない物を分別するったって、「棄てられない心性」が深層心理より浮上すると、何も片づかなくなる。・・で、よもぎ編集部員・・机に積み上げてある一年前のイラスト棄てなさい。
【よもぎ】 できそこないだけど、アイデアは使えるかもしれないから、とっ
てあるの。それになんだか愛着あるし・・・
【編集長】 そお〜れがいけない。ゴミの山が増すばかりだ。だいたい、この世に純粋に不要な物なんかないのだ。使用済みの割り箸だって、いつの日がゴキブリ潰すのに必要かもしれない。
【よもぎ】 とっても例が悪い。私のイラストが使用済み割り箸だっての・・・
【編集長】 ・・・とにかく、要る物でも程度というものがあるから、必要度80%、必要度50%、必要度10%とか順位づけして、ロッカーの容積の8割を限度として廃棄・・・・2割の空間がを取るのも整理のこつ。
【よもぎ】 なんて、いい気になって棄てるから、この前シュレッダーからの「紙のおそば」を机に並べて再生しようと試みていたでしょ。FBIでも出来なかったんだから。
【編集長】 ・・・・・ ・・・ ・ ともかくだ、編集と言う仕事は「棄てる」のが仕事だ。間違いを修正するだけでなく、余計なものをそぎ落として、もとの十分の一にでもしてしまう。言いたいと思った事でも切り取る。棄てた部分でもちゃんと読み手が文脈から自己構築してくれる。削らないまま出版した本など、ブックオフの50円コーナーに山積みされて、やがてちり紙になる。まっ、時々棄てすぎる事あるけど・・・
【よもぎ】 あのね、今編集のお説教してないで、ゴミの事でしょ。部屋
の片づけの事・・
いきなり【悟り氏】出現
【悟り氏】 「喝っ・・・・・」おぬしら、レベルの低い話をしおって。廊下まで響いている。だいたいなんと、片づけの極意を知らぬやつらめ。片づけの極意を知っておるか〜。
【よもぎ】 要らない物を棄てる。ちゃんと並べる。
【編集長】 要るものを並べてから、後ろを棄てる。
【悟り氏】 違う。・・・ 片づけの極意は「一番大切な物を棄てる。」だっ。
【編+よ】 へっ・・ えっ・・
【悟り氏】 ちまちま、より分けたり、順番つけたって根本的には片づかない。その存在がその場をその場たらしめている中心的存在物を棄てるのだ。分かりやすく言ってやろう。台所で一番大切なのは何か?
【よもぎ】 冷蔵庫。いや、レンジかな・・。
【悟り氏】 そう、例えば冷蔵庫、それを棄てる。小さな鍋だ、欠けた茶碗だの棄てていてもちっとも台所は片づかない。冷蔵庫を棄てれば、台所がスカスカに片づくだろうて。
【よもぎ】 どうやって牛乳とかとっておくの。残ったおかずをとっておけないでしょ。
【悟り氏】 そういう「何でも貯蔵思想」を棄てろと言うことだ。今日食べる分は、今日仕入れて、その日に食べ尽くす。余計に作らない。冷蔵しないととっておけないような贅沢な食品など食べない。発想を変える事が、片づけの基本だ。構造改革というものだ。シンプルライフとなれば台所は徹底的に片づく。
【よもぎ】 いつもお昼に「とんだ亭」のヒレカツ定食1160円のを食べてる人がいたっけ・・・
【悟り氏】 ・・・・・・・・・まっ、そもそも、人間が「一番大切」と思っている事の多くは、無明、 煩悩、 迷妄、 思いこみ、じこちゅ〜、なのだ。心身脱落しないといけない。一番大切だと思っていた会社の仕事が、定年になってみれば、取るに足らぬものだったと気づくものだ。恋する人でも、愛する家族でも、生涯の夢でも、気づけばたわいのないものだ。
【編集長】 なんか実感こもってますね。なんか寂しい事でもあったんですか?
【悟り氏】 ・・・・例えの分からんやつの多い編集部だな。一番大切だとか言っているものを棄ててみて、深く反省せよという事だ。平和とか人権とか悟りとか夢と愛とか家族とか親と子供とか・・・
【よもぎ】 ・・・なんだか、とっても危険思想。なんだかファシズムの香りがしない?
【悟り氏】 何を言うか、おぬしらの「要らない物を棄てる思想」「順番をつけて切り捨てる思想」の方が、よっぽど危険思想じゃい。それこそ「差別切り捨て」「競争原理」現代の病根。万物に存在意義ある。棄てるものなどない。
【編+よ】 ??? 話が戻ってる。 矛盾!
【悟り氏】 ますます分からん連中だわな。編集長、先程「編集の極意」がどうのこうのと言っていたな。
【編集長】 余計な思いを削ぎ落として、骨格を示す。
【悟り氏】 足らぬ。それでは。一番大切な事、言いたい事の中心を削ってしまえ。それが編集の極意。文筆の極意だ。 良いかな、一番伝えたい事、根幹思想は、文にならないものなのだ。超天才でもそうなので、低レベルのおぬしらの文章力では、さらにそうだ。訴えたい事は、棄てて空白にしてしまえ。
そして2番目に大切な事、あるいは 一歩引き下がった周辺の表現に命をかけるのだ。そうすれば、逆説的だが、一番大切なものが、生きてくる。これを矛盾と呼ぶか!
【編集長】 あっ、それは分かりますけど。 詩心、レトリック、 空白の美的存在・・・
【よもぎ】 ふ・・? ? ・・・ほっ・・あっ・・そう・・※×・・ああっ・・そ
【悟り氏】
分かっとるのかな? おぬしらは。まあ、とっとと編集部の片づけでもせい。うかうかしてるとミクロコスモス編集部そのものが片づけられてしまうからな。
【よもぎ】 そうそう、片づけ、片づけ、・・・では、編集部で一番大切なもの片づけてみましょうか。なくなると、ミクロコスモス編集部がミクロコスモス編集部でなくなるものって・・あっ。
【編集長】 きびっ・・・・・・ いいから、そのイラスト棄てなさい。
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今日はここまで ではまた。
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【編集長より】
昨日の編集長のがらくた箱、「ラップ」の記事に対して、読者よりラップの件について
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ラップの切り口がわからなくなったときは、セロハンテープを貼るといいと言われています。・・中略・・貼り付けていない方の端を持って、静かに引っ張り上げると…うまく浮き上がってくる
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との御教授を頂きました。有り難うございました。まだ試していませんが、後日テストしてみます。「巻いてある物」って苦労させられるものが多いですね。
これは、行き詰まった時の発想法「類似物」の法則ですね。どうも行き詰まった時に、似た物あるいは同一物を用いるというやつです。
洗剤で取れない油汚れを、「油」で取る。
無洗米を作るために「ぬか」で米を洗う。
に似てます。すぐ包丁を取り出すのは、やはり頭が硬直してた・・・
ある作曲家が、次の音符がどうしても思いつかない。いくら探しても何か違う。さんざん苦しんだ後、偶然「同じ音」を繰り返したら、ぴったりの音だった・・・・
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ミクロコスモス編集部
編集長 森谷 昭一
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