偕楽園の歩き方

最終更新日 2002年2月17日


金沢の兼六園、岡山の後楽園の並んで「日本三名園」の一つ、水戸の「偕楽園」。

100種3000本の梅が咲き誇る2月から3月にかけては、

毎年約100万人の観光客が訪れると言われていますが、

多くの観光客の皆さんは、東門から入って梅林を見て好文亭に上がって

帰ってしまうようです。

しかし、偕楽園の本当の良さは、

竹林や杉森の「陰」と、梅林や好文亭の「陽」の対比にあると思います。

ぜひ表門から入って、偕楽園を散策してみてください。

あなたの新しい「偕楽園」を発見できるかもしれませんよ。


ここでは表門から入るコースをご案内します。水戸駅北口4番乗り場から、茨城オートバスまたは茨城交通バスで「歴史館入り口」下車。歴史館から南方、偕楽園に向かって歩いていくと、「偕楽園表門」という小さな矢印があります。見落とさないようにね。
表門には、よく手入れされたツゲや梅の木が植えてあります。多くの観光客の皆さんは東門から入られるようですが、偕楽園へは、表門から入った方がその良さがよく分かるでしょう。門は渋く決まっていて、偕楽園の中でも指折りの見所です。
表門を入り、一の木戸をくぐると、まるでかぐや姫が出てきそうな鬱蒼とした竹林があります。左に竹林、右に杉森を見ながら坂を下ります。
斜面を下りたところに、泉が湧いています。「吐玉泉」と言い、江戸時代から今日に至るまで水は枯れたことがないと言います。茶道の先生が愛用するほどの名水です。泉のそばには推定樹齢750年の「太郎杉」があります。

そのまま南斜面に沿って進むと、正岡子規の「崖急に梅ことごとく斜めなり」の句碑があります。また、江戸時代に徳川慶喜の父斉昭が選定した「水戸八景」の一つ「遷湖暮雪」の碑があります。ここは、約200年を経た現在でも、千波湖を見下ろす見晴らしが良い場所です。

南側斜面を登ると、急に眼前が開け、一面に梅林が現れます。梅林の中を散策し、最後に見晴らしの良い「好文亭」に上り、園内を見渡します。梅の花は、春先駆けてほころぶ最初の1輪が良いと言われています。12月から冬至梅が咲き始め、見頃は例年2月中旬から下旬頃です。満開の梅を見たいという方は、人出のピークでもある3月上旬から中旬の方が良いかもしれません。


水戸の梅まつり