しし座流星群降臨記念

 33年を周期として、11月18日、流れ星の雨が降る・・・。
 去年と今年、世間を騒がせたしし座流星群は、結局極大からはずれ、悪天候にも阻まれて、日本では見ることはできませんでした。しかし、ヨーロッパなどではまさに雨霰の流れる星を見ることができたそうです。
 社会学で言うライフサイクルは、人間の1代を約25年から30年と考えます。33回忌(実際は32年目)をトムライアゲとする地方が多いのは、ちょうどそれが時期的に親の「弔い上げ」に他ならないからだと、民俗学好きの私は思っています。1代に一度、親から子、子から孫へ・・・しし座流星群は、まさにそんなときの流れを感じさせてくれる出来事なのです。


 ・・・前置きが長くなりましたが、今年も流星雨を見ることができなかった準と私のために、おなじみ「ALPHA TOWN」のきわいちさんが、すばらしい絵を描いてくださいました(^0^)〜♪。
 タイトルは「しし座流星群降臨記念」。ご覧の通り、まさに息をのむ美しさです(^^)。夜空を彩る無数の流星・・・ああ、ほんとにこんな感じで見えるんだろうなあという臨場感にあふれています。漁り火や、長い光跡を落とす灯台の燈火とともに、夜空や海の暗さに浮き出てなんとも雰囲気満点です(^^)。
 海や陸、男の子などに油彩タッチが使われており、ドローでべた塗りしか知らない私は、それだけですごいなあと思ってしまいます。「きわいち」の落款もちゃんと入って、まさに「いい仕事」のものと死後高く評価されるでしょう(殺すなよ〜(^^;)。
 そして、男の子の後ろ姿がいいですね(^^)。実は当然のごとく、夜空を指さす構図というのは自分でも考えたのですが、なかなかうまくいかないんですよ、画力がないから(^^;。でもさすがきわいちさん、後ろからもばっちりいけてます(^^)。
 この子は何を想ってひとりで流れ星を見ているのでしょうか。もしかしたら、お父さんにこの夜流星雨が降ると教えられて来たのかもしれません。夜道は怖いので「一緒に行こう」という息子に、「一人で見なさい」と言う父。なんか通過儀礼的な、そんなことを想像してしまいました。
 男の子の指さした左の人差し指がほの明るくなっています。きっと瞳にも無数の流れ星が映ってきらきらと輝いていることでしょう。それがまさに流星群の降臨なのですね。彼はこの夜のことを、一生忘れないでしょう。そして、33年後、自分の息子に話して聞かせるのかもしれません。おまえもひとりで流れ星を見るんだよと・・・。


 今回はストーリーはありません(つい物語めいたことを書いてしまいましたが(^^;)。私のよけいな駄文が入り込む余地がないほどの絵ですから(^^)。・・・とか言いつつつい長い感想を書いてしまいましたが、きわいちさん、ほんとにすばらしい絵をありがとうございました。同じ流れ星を描きながらどうしてこう違うのかと少々嫉妬してしまいそうですが(^^;、さすがだなあとあらためて感服しました(^^)。いつももらってばかりですみません(^^;。いつか必ずお返ししますので、あてにせずお待ちください。これからもどうかよろしくお願いいたします(^^)。


ALPHA TOWNきわいちさんのおなじみ「ALPHA TOWN」
伝説のおじいちゃんバナーにしようかと思いましたが、諸般の事情でやめました(^^;。

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