蒼子さんより、相互リンク記念絵。うさぎのぬいぐるみを抱きしめておもらしする準。
 「夢をかなえて」の高山蒼子さんから、相互リンク記念絵を頂戴しました(^0^)。

 おお、うちの準ですよ。しかもおもらしです(*^^*)。うさぎ(?)のぬいぐるみを抱きながら…という謎のシチュエーションで、状況は自由に想像してくださいとのことでしたので、僭越ながら駄文をつけさせていただきました。


うさぎちゃん   文=Meteor

 「お、おしっこ。」
 準は暗闇で目を覚ましました。
 …よかった。もう少しで漏っちゃうところだった。トイレ行かなくちゃ。
 枕元の時計を見たら、4時半です。
 …でも、暗いの怖いな。とても朝まで持ちそうもないし。どうしようかなあ。
 寒いし、面倒だし、眠いし、いっそこのまま…準は、おしりをもぞもぞ動かしながら、ふとんの中でいつまでも迷っていました。

 …あれ、ここどこだろう。
 気がつけば、準は暗闇の中に立っています。
 …そうだ、ぼく、トイレに行くんだった。くまちゃん、ぼくを護ってよ。
 準は、持っているぬいぐるみを抱きしめました。ここは廊下のようですが、暗い上に怖いので準は目をつぶっているので何も見えません。ようやく手探りで電気のスイッチを見つけました。
 ぱちっ
 「あれ?」
 準は声を上げました。いつの間にか昼間の服を着ているだけではなく、手に持っているのがくまちゃんじゃないのです。不思議そうな準に、ぬいぐるみが突然話しかけました。
 「ぼくはくまちゃんじゃないよ。ぼくはうさぎちゃん。準くんのうさぎちゃん。」
 「えっ。…ああっ。」
 じょわー
 突然下半身の力が抜けるような感じがすると、パンツの中に温かいものが走りました。たまったおしっこは勢いよくあふれ出て、やや内股の脚を伝って流れ、足下にぽたぽたと落ちて水たまりをつくりました。準はうさぎのぬいぐるみをぎゅっと抱きしめたまま、ズボンがだんだん冷たくなっていくのもかまわずに、ただ呆然と突っ立っていたのでした。

 …はっ。
 気がつくと、準は元のようにちゃんとパジャマを着て布団に寝ていました。準は上体を起こすと、寝ぼけまなこで辺りを見回しました。カーテンの隙間から朝日が差し込んでいます。
 「あれっ。ぼくおしっこに…あっ。」
 おしりの下に違和感を感じます。準があわてて布団をはねのけると、そこには大きなせかいちずが…。
 「あーあ、やっちゃった。」
 どうも夢の中でおもらししている感覚が実感的だと思っていたら、やっぱりおねしょをしてしまっていたのです。準ははあっ、とため息をつくと、濡れたパジャマのズボンとパンツを脱ぎました。
 「そうだ、くまちゃん…。」
 準がふとんの中を探ると、くまちゃんが出てきました。幸い、準の大洪水の被害にも遭わずに、何事もなかったような顔をしています。準はほっとすると、あることを想い出しました。
 準は階段を駆け下りると、和室の押入を開けました。そこには、準のアルバムがしまってあるのです。そのうちの1冊を取り出すと、ぱらぱらとページをめくりました。
 「あった。」
 そこには、幼稚園服を着た準の写真がありました。まるで泣きべそをかいたような表情で、手には、夢の中に出てきたうさぎのぬいぐるみを抱いています。
 …ぼく、幼稚園で、いつもこの子を抱いていたっけ。夢の中みたいに、おもらししたときも、うさぎちゃんを抱っこしたままだったなあ。
 「ごめんね、きみのこと忘れたりして。」
 準は、アルバムを抱きしめました。

 「あら、準ちゃんおはよう。」
 「おはよう」
 「…って、あなた、なんて格好してるの。」
 お母さんに言われて、準はパンツもはいていないことに気づきました。
 「え、ああっ。ごめんなさい。ぼく、その、おねしょしちゃって…。」
 「またなの。しょうがない子ね。早く着替えないと風邪引くでしょう。」
 「はぁい。」
 準はもう一度アルバムを開くと、写真の中のうさぎちゃんに語りかけました。
 「また夢の中に出てきてね。でも、こんどはぼくが漏らしちゃう前に起こしてよね。」
 準がそう言ったときに、うさぎちゃんがちょっと笑ったように見えました。たぶん、気のせいだったと思いますが。
  -おわり-


 こんな感じですが、いかがでしょうか?。準といえばおもらしということで、ご期待を裏切らずに書こうと思ったのですが、おねしょ夢オチになってしまいました(*^^*;。通常くまのぬいぐるみを持っている準ですが、うさぎもよく似合いますね。男の子だって、ぬいぐるみは大好きなんですよ。特に準は、寂しがり屋で泣き虫なので、小さい頃から家ではくまちゃんが、幼稚園ではうさぎちゃんが手放せなかったみたいです。いくつになっても、あのころの自分を引きずっている…それは私自身のことかもしれません。
 いろんな方に、準の特徴を出すのは難しいと言われます。蒼子さんもそうおっしゃっていましたが、なかなかどうして、髪型とか表情とか、準らしく仕上がっていると思いますよ(^^)。服装も、半ズボンはもちろん、清楚な襟付きの白シャツに、セーターなんて、私の好みの服を着せてもらって、とても幸せです(^^)。そして、おもらし(*^^*)。いきなり相手のキャラのおもらしを描くのはどうかと気にしておられましたが、本当に準らしくてカワイイので全然大丈夫ですよ。蒼子さんの絵は、手描きの温かさが伝わってきますね。のび太のイラストとか本当に好きですので、これからも楽しみに拝見していきますね。そして、いつの日かオリキャラくんを再設定されたら、その時はうちの準と仲良くしてもらったらうれしいです。もちろん、蒼子さんのペースで、ゆっくり歩いていってくださいね(^^)。

 そういうわけで、改めまして蒼子さん、どうもありがとうございましたm(_ _)m。これまで、藤子男の子キャラ、特にのび太のおもらしネタとかで盛り上がれたのは、Sunさんだけでした。ちょうど藤子熱が高まっているときに、蒼子さんがあらわれて、ますますのび太が好きになりました。蒼子さんを通じて、藤子アニメ好きの方とも知り合えて、今年はあるプロジェクトをやろうと前向きな気持ちになりました。

 「さよならに さよなら」(部分) 作詞:武田鉄矢 (映画ドラえもん「のび太の創世日記」主題歌)

   葡萄の枝が伸びるように 
   明日はいつも 青空の中
   上へ上へと あなたが登れば
   いつも陽ざしは 眼の前にある  
   これから出会う 見知らぬ人も
   光の中で 今待っている
   時間は光の階段 …
 
 別れた人も、まだ見ぬ人も、いつもあなたのそばにいる…数あるドラ映画の名曲の中で、かみしめるほど心にしみてくる素晴らしい詞だと思います。一年前は全然知らなかった人同士が、趣味を通じて交流していけるなんて、ホームページをやっていてよかったと改めて思う瞬間でした。これからも、出会いや人間関係を大切にしていけたらと思います。そのために、なかなか更新できなくても、サイトは続けていきたいと思いました。
 この絵は、実はずいぶん前に戴いていたのですが、掲載遅くなってすみません。実は、のび太好きが高じて、準くんがどこかへ行ってしまったのです。でも、おかげさまで、どちらも両立していけそうです。マイペースなヤツで申し訳ないのですが、どうかこれからもよろしくです(^^)。


夢をかなえて 高山蒼子さんのサイト。大原くん(声優が大原めぐみさんの現行のび太)を中心とした『ドラえもん』の二次創作があります。繊細な感覚で書かれた物語と、柔らかな絵がオススメです。おもらし系も多数ありで、いつも楽しまさせてもらっています(^^)。

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