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ブレーキテスターによる試験

ブレーキの強化は、オートバイの3要素「走る・曲がる・止まる」に関わる重要な部分にあたります。
特に旧車に対しては非常に大きな効果を発揮するカスタムですが、ブレーキは重要保安部品に指定されている事からも、安全性に対して考慮されていなければなりません。

メタルギアワークスではブレーキ関係パーツの開発を行う際に、CAD上で3次元モデルによる応力解析を行なうと共に、実際の走行状態に近い状態での耐負荷試験を行なう事ができるテスターを使用しています。

さらに試験車両に装着しての耐久テストも合わせて行なう事で、理論と実験の両面から安全性の確認を行なっています。

このテスターは、車両のデータ(車両総重量、タイヤ外径など)からフライホイール重量と回転数を決定し、ブレーキディスク部分に実走行状態に近い回転数とトルクを与えることができる仕組みになっており、公道はもちろんサーキット走行テストでも不可能な2名乗車想定+200km/h付近からのフルブレーキ試験などを行なう事ができます。

写真はCB750FC用ブレンボキャリパーサポート+320mmブレーキローターの試験の様子ですが、このときは重量約250kgのフライホイールを約5,000rpmで回転させています。

タイヤと路面のスリップが無いものとして試験を行なう為、実際より大きな負荷がかかります。

実際に試験をしてみると、キャリパー、ディスク、ブレーキホース、マスターの組み合わせで、制動力がまったく変わってくる事がわかります。

例えばブレンボの対向4ポット+320mmローターなら効くだろうと思っていても、ホースが純正のゴムホースでは液圧が逃げてしまい、実際にレバーを握っている感覚と比べて制動力が出ない(片押し3ポットキャリパーでステンメッシュホース使用時の方が良く効く)という事がありました。
ただし、これは数値上の絶対性動力の話。
ステンメッシュのカチッとしたフィーリングよりも、純正ゴムホースのマイルドな感覚を好むライダーも多いと思います。

この試験機は今後も様々な試験に活用していく予定です。