自動車の機構と運転装置の取り扱い
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〜目標〜
運転装置の機能や自動車の走行の原理を理解するとともに、各装置の取り扱いができる。
まずはマニュアル車の方へ。
絶対に最初は理解ができない、クラッチ。これについて私のできる限り、ここで説明したいと思います。
クラッチとは、エンジンの回転する力をタイヤへ伝えるのか、伝えないのか、選択するもの。です。
クラッチはスパッと一気に踏み込み、ゆっくりと離すようにします。
ではでは簡単に説明にいきます。
エンジンってのは常になんかブルブル言ってますよね?あれって一般的にエンジンがかかってるなんて言いますよね?
かかってるってどんな事なんでしょう?・・・答えはエンジンは常に回っていて、回転する力を出し続けている。と言う事です。
では上の図を見てください。エンジンからは回転する力が来ていますが、クラッチの所が切り離されているのでタイヤは回っていません。
この状態がクラッチを踏み込んだ状態です。この事を、『クラッチを切る』なんて言ったりします。
それでは次の図、今度はクラッチの隙間がなくなっています。こうなると、エンジンの回転する力がそのままタイヤに伝わっています。
そしてこの状態になれば車は進んで行きます。
この状態はクラッチを離した(踏んでいない)状態です。この事を『クラッチを繋げる』なんて言ったりします。
・・・そして、このクラッチには半クラッチと言うものが存在します。クラッチとクラッチ間には油が入っています。その油が滑り、抵抗なんかがなんやかんやで結局、エンジンの力の何割かがタイヤに伝わったりします。クラッチをいくらか離してくる(繋げてくる)とエンジンの力の一部がタイヤに伝わります。そんで、徐々にゆっくりクラッチを繋げていく事によってスムーズな発進となります。
○トランスミッション
ギアとか言ったりします。自転車には乗った事ありますか?その自転車、変速ついてませんでしたか?ペダルを漕ぐ時に重くなったり軽くなったり、速くなったり、加速良くなったり、坂が登りやすくなったりした、あれ。あれがギア=トランスミッションです。マニュアル車の場合、一番軽いギアが1速、一番重たいギアが5速になります。1速は力強く、加速力に優れているが、最高速度が伸びない。5速は力は弱いが、スピードが出る。と言う事です。おまけに車の場合、バックギア(R)と、ニュートラル(N)があります。ニュートラルとはエンジンが空回りしていて、タイヤに伝わらない状態。要するにクラッチを踏んだ状態です。
これは説明の必要無いかもしれません。車を遅くしたり、停止させたりするものです。
踏み方のポイント・・・教科書には、初めは弱く、徐々に様子を見ながら踏み込んでいくと書いてあったりしますが、そう読むと、様子を見ているうちにカーブが来たり止まりたい所が過ぎてしまったりします。なので、気持ち的には最初強めに踏んでまずはスピードを落とす。その後様子を見ながら弱く踏んで目標に止まったりカーブにさしかかったりすると良いです。
☆教科書で言いたい事はいきなり強くブレーキをかけると、スリップしたりする危険性がある為、このような書き方になっています。でも初心者はまず絶対と言っていいほどスリップする程のブレーキはかけられません。
例えると、ブレーキを10の強さ踏み込みたいとします。教科書通りの初めに強くと言う踏み方は『1→10』と言う踏み方。これではまずいです。かと言って教科書通り弱く『い〜ち〜に〜ぃ、さ〜ん、しーい、ごぉーお、ろーく、しーち、はーち・・・・』では目標を通り過ぎてしまいます。ではどう踏むのか。答えは『いちにいさんしいごおろくしちはちきゅうじゅう(かなり早口で)』です。よく教習所の人たちが使う表現としては『じわっと踏む』です。一気にガッと踏むのではなく、ぐにゃ〜〜んと踏むのでもなくふにゃっと踏むのです。イメージ沸くかなぁ・・・。
そしてもう一つ、ブレーキの踏み具合、例えば100km/hで走っている車と、10km/hで走っている車、どちらの方が強くブレーキを踏まないと車は止まりませんか?もちろん100km/hの時です。これはスピードが落ちるとブレーキも弱く踏んでも大丈夫って事。車が止まる寸前はほんの少しだけブレーキをかけてあげれば車は止まります。逆に同じ強さでブレーキを踏んでいたら止まる時に車がガクン!ってなります。なのでブレーキは何度かに分けて様子を見ながらだんだん弱くかけるようにすると良いです。これがポンピングブレーキというものになっていきます。結構免許持ってる人でもできてる人少ないですが、上手にやればAT車でも全くガクンってしないで車を止める事ができるようになりますよ!信じられない人は指導員に見本を見せてもらいましょう。(たまーーにそれができない指導員もいますけどね・・・。)
○ハンドル
どんなものかはみなさん知っていると思います。車の向きを変えて曲がっていく時に回すものです。
回し方のポイント・・・ハンドルの持つところだいたい9時15分を持ちます。9時の部分に左手、15分のあたりに右手。いつでもその部分を持つようにするとハンドルを戻した時に混乱しにくくなります。例えると、(読みながら妄想しながら実際に手を動かしてください・・・)ハンドルを右に回します。右に回していくと最初に右手が下の方に来ます。そのまま回してき、まず右手を離します。そしたらその右手は今まで持っていたところをおっかけて、手首を返してから同じ所を掴みます。そんで、さらに回すと左手が厳しくなります。そしたら左手を返してまた同じ場所を持ちます。そうすると、手は元通り、最初に持っていた所と同じ所を握っているはずです。でもハンドルは一周回っています。逆の時も同じです。ではこれを繰り返し、妄想しながら、やってみてください。運転とは実際に車を運転する事で上達することも多いですが、こういった妄想ってのはすごく大事です。イメージしながらやってみてください。
ちなみに欧米なんかでは送りハンドルと言うのが主流になっています。日本でやっている、手をクロスさせるやりかたは良くないとされたりしています。ここは日本なので、日本式で練習しますが、結局の所、決まったやり方など無いと言うのが現状でしょうか・・・。ハンドルを10時10分で持ったり、持ち変える時はハンドルの上部を持ったり、といろいろあります。
でも絶対にやってはいけない事がいくつかあります。それは手のひらだけで片手回し。ハンドルを戻す時に反力だけを使って両手放しでしゅるしゅる戻し。ハンドルの内側を持つ、逆手ハンドル。これらは絶対にやらないように常に気をつけましょう。
オレンジで囲った部分はニュートラルです。ニュートラルの所はバネで自動的に真ん中にシフトノブが来るようになっています。このNと書いてある真ん中の部分が基本の位置になります。
シフトを変える時にみんな力が入りすぎて間違えて入れてしまったりすることがとても多いです。『イッチニッ』って感じでテンポ良く力を入れすぎずに入れるようにします。
N→1:左へ押してから上へ押す。斜め左ではなくて左、上。
1→2:左へ軽く押しながら真下。
2→3:上へ押して力を抜き、Nの部分にノブが来たらまた上。
3→4:真下へ押す。
3→2:下へ押してから左へ押して下へ。
N→R:ここだけはちょっと力を入れて右、下。
教習中はなかなか入らなかったりうまくいかないと思います。落ち着いて『イッチニッ』のテンポ。あとはクラッチを床までしっかり踏み込んでいるかどうかです。クラッチをしっかり踏めない人がたまにいます。そんな人はおそらく、シートの調節が悪いです。シートをちょっと前へ調節してみましょう。
1.クラッチ、ブレーキを踏む。
2.ハンドブレーキが引いてある事を確認する。
3.ギアをニュートラルにする。
4.キーをスタートへ回す。
1.ブレーキを踏む。
2.チェンジレバーがPになっているか、ハンドブレーキが引いてあるか確認。
3.キーをスタートへ回す。
1.クラッチ、ブレーキは踏んでいるはず。
2.ハンドブレーキを引く。
3.ギアをRに入れる。
4.エンジンを切る。
5.クラッチを離す。
6.ブレーキを離す。
7.シートを下げ、ベルトをはずす。
1.ブレーキは踏んでいるはず。
2.ハンドブレーキを引く。
3.チェンジレバーをPにする。
4.エンジンを切る。
5.ブレーキを離す。
6.シートを下げて、ベルトをはずす。
※MT車のエンジンの止め方手順、特にしっかり覚えて実践してください。
特にクラッチを先に離してからブレーキを離す手順。これは重要です。車の運転と言うのはミスをしてもリカバリができるように抜け目無く行うものです。もし、エンジンを切り忘れていて、ギアが入っていて(N以外で)サイドブレーキも引き忘れていて、先にブレーキを離してからクラッチを離したらどうなるでしょう?クラッチが繋がり、車は前へ飛び出します。その時にブレーキもハンドブレーキも利いてない訳ですから、前の車へ追突。人でもいれば轢いてしまいます。ブレーキを最後に離すようにすれば、もし車が飛び出そうとしてもブレーキを踏んでいるからエンストしてびっくりするだけで済みます。クラッチを離してからブレーキを離すのはこんな理由があります。
・・・こんなバカやらないよ〜って思うかもしれませんが、人間ってみんなバカなんです。間違いはするもの。間違った時にどう対処するか、これが運転では大事です。ちなみに私は何度か間違えた事、ありますよ。ターボタイマー付きの車で何度かやった事あります。
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