主人公メカ。
頭頂高2.4mというパワードスーツ並に小型の「有人ロボット」である。
それでは操縦者が中に入る余地がないと思うかもしれないが、実は上半身は外装がなく、パワードスーツを着た操縦者がむき出しになっているのだ。
操縦桿等はなく、脳波によって操縦(サイコトレースと呼ぶ)する。
フィジカルトレース(いわゆるマスタースレイブ)モード、砲撃モード、無人モードと4段変形する。
 
 
① 動力宇宙服(パワードスーツ)。
② インナースーツ(保冷下着)。①の下に着る。地球上では必ずしも必要ではない。
③ 地球上での①の下の装備。特別なものではなく、操縦者の私物である。
※操縦者の顔は適当に描いたもので、主人公キャラというわけではありません。
 
 
ディスプレイに
なっている。
 
 
ロボットの手があまり人間っぽいのは嫌いなのだが、かといってただのマニピュレーターでもつまらない。そこで「偶然人間の手のように見えることもある」ものを考えてみた。
 
関節の駆動に使われているシステム。一言で言うと曲がるシリンダーである。
 
2000年代。世界唯一のR粒子観測装置が日本に建造され、天体を貫通してきたU粒子を観測することでその天体の内部構造を知ることができるようになった。その結果、小惑星アテの中心部が固体水素及び固体重水素で構成されていることが判明し、無尽蔵のエネルギー資源として注目された。日本政府はこの情報を秘匿し、秘密裏にアテ探査計画をスタート。計画の中心的担い手となった文科省は、探査ロケット・探査ロボットの開発に着手した。 一方、この計画を察知したアメリカ政府は経産省に対して、文科省から計画の主導権を奪い、アテ開発におけるアメリカの権利を確保するよう圧力をかけた。経産省はアメリカからの技術提供を受けて独自の探査ロボットを開発し、その優秀さをアピールすることによって文科省の優位に立とうとする。   |
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観測の結果アテの環境は極めて異常かつ不安定なものと予想され、不測の事態に即応しつつ探査作業を行うためには、脳波操縦型の有人ロボットが不可欠とされた。PTSDと呼ばれるロボットの研究が進められるが、脳波操縦システムは不完全な点が多く、実用化は困難と思われた。 文科省は、幼少時に脳幹に人工神経を移植された人間はシステムに適性があることを発見し、該当者を探し出して数名を操縦者候補生として養成し始める。 遅れを取った経産省は、志願者に脳手術を施してシステムに適応させるという非人道的な方法に踏み切る。   |
   
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201X年。アテが地球に接近し、探査ロケット打ち上げの日まで1年あまりとなる。両省はそれぞれの試作PTSDを完成させ、関係者の前で性能を競わせることになる。だがその直前に、経産省の工作によって文科省の試作機「ディフロス」は実験中に事故を起こし、乗っていた候補生守住は重症を負う。 ディフロスは守住の脳神経に合わせて調整が重ねられており、他の候補生に合わせて調整し直すよりも、彼女に近い体質の持ち主を臨時の操縦者に据えた方が性能を発揮できると判断され、適合者のリストから新しい人員が選ばれる。その情報はスパイによって経産省の知るところとなる。   印藤麻経は突発的な運動失調の症状に悩まされていた。10年前の脳手術の後遺症と診断され、治療のため通院することになる。 ある日麻経は、病院からの帰りに謎の一団(経産省の工作員)にさらわれそうになり、文科省の工作員に助けられる。彼らはこれまでの経緯を説明し、ディフロスの操縦者になってくれるよう頼む。麻経は突然の事態に混乱するばかりだった… |
   
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