〈オパルス〉星系第3惑星。衛星〈コス〉を有する。(作中ではオパルスは「太陽」、コスは「月」と呼ばれる)
地表の大部分が陸地である以外は地球とよく似た環境を持つ。(科学的なツッコミは入れないように)
ほぼ全域が単一の政府によって統治されている。
大都市・僻村を問わずカラフルな未来的機械があふれているが、その一方で街並は古びてくすんだ感じ。
建築、農業などあらゆる作業にキャリアタイドと呼ばれる人型ロボットが使われている。
 
宇宙線の一種。高いエネルギーを持ちリトス上に絶え間なく大量に降り注いでいるが、全ての物質を透過しまったく反応を起こさない。だがリトス人は、惑星規模の受信装置〈ベインシステム〉を建造することによってこれを捕らえ、エネルギー源とすることに成功した。
 
リトスの約9割の地域にくまなく設置されたエネルギー供給設備。地下(水面下)に網目状に敷設されており、アンブロンを吸収しエネルギー波に変換して地上に放射する。地上では、湯沸器から旅客機に至るまであらゆる機械がこのシステムからエネルギーを得て稼働している。
 
エネルギー供給を独占することによって人々を支配し、権力の源であるベインシステムの拡張と維持を最優先課題としている。ベインシステムは全体で1つの受信装置であり、1か所でも破損すると全体の機能に支障が出るおそれがある。そのためベインシステムに対する破壊工作を極度に恐れ、人々を監視することに心血を注いでいる。
 
100名の議員からなるリトス政府の最高決議機関。全議員の意識をコンピューターを介して融合させ、超人的な知性を生み出す。この知性による判断は絶対無謬とされ、疑うことは許されない。実際には幾多の失政があるのだが、その都度何人かの議員が交代するだけで、会議自体の権威が揺らぐことはない。
 
警察官のようなものだが、人々の行動をチェックし政府に報告するのが最大の任務。報告の内容によってはエネルギーの供給を制限もしくは停止されてしまうため、人々に恐れられている。
コニッサーを補佐するアンドロイド。迷子の世話から軍事行動まで何でもこなす。どこからともなく無数に現れる。
キャリアタイドと合体しその頭脳となることもある。
 
身長5m前後の人型ロボット。多くは円盤型の胸部とお椀型の足部という特徴を持つ。作動中は常に地上50cmほどの高さに浮揚している。
作業用機械としてリトス社会の隅々にまで普及し、職橦に合わせて多種多様なタイプが開発されている。(この世界では作業メカといえば人型ロボットであり、人型でないメカの方が珍しい)
 
移動用の地上メカ。やはり浮揚している。多くは円盤型。
 
飛行メカ。やはり円盤型だがシッパスより大きめ。
 
大型の地上用移動メカ。(バスやトラックにあたる)
 
携帯用電子機器。パソコン、ゲーム機等の機能がある。(ちなみに、携帯電話やインターネットはこの世界には存在しない)
 
① 一種の仮想現実技術。脳に直接信号を送ることで五感を同時に刺激し、強烈な疑似体験を与える。一般には知られていないが、使い方によっては人間の深層意識にまで作用を及ぼし人格を操作することもできる。
作中ではビシャンを鑑賞・体験することを「ビシャンを聴く」と表現する。
② 「ビシャンプレーヤー」の略。①のためのハードウェア(再生装置)。ヘッドギア型で携帯可能。
③ 「ビシャンソフト」の略。②のためのソフトウェア。作中では主としてこの意味で使われる。娯楽作品、前衛芸術、実用マニュアルなど様々な内容のものが流通している。
 
記憶媒体。1cm角のタイル状。ビシャンソフト、コンピューターソフト類の多くはこの形態で流通している。
 
政府の支配を嫌う人々が、まだベインシステムが設置されていない地域(土木工事が困難な場所や環境に問題がある場所なわけで、必然的に人の居住に適さない劣悪な土地が多い)に移住して築き上げた、石油をエネルギー源とする共同体。政府による圧迫と便利な生活に憧れる住民の流出によって日に日に弱体化している。
 
リトスの首都。寒冷。
マールの故郷。斜陽の工業都市。
華やかな文化の都。ラピリの目的地。
荒涼たる岩場に囲まれた鉱山町。荒くれ者が集う。
広大な塩湖の湖岸にある、漁業で賑わう町。
周囲から隔絶された高地にある、美しく謎めいた村。
風光明媚な地に新たに造成された高級住宅地。