安永館長
福岡アジア美術館(アジ美) の館長
ごあいさつ
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ソンポーン ロドボーンさん
美術研究者
バンコクのシラパコーン大学で版画を学んだのち、
米国のイリノイ大学で美術教育の博士号を取得
タイ国内の展覧会だけでなく、
1999年「第3回アジア太平洋現代美術トリエンナーレ(apt3)」や
「第1回福岡アジア美術トリエンナーレ」などの
国際展でも重要な役割を担う。
現在、チェンマイ大学美術学部助教授
本フォーラムのディレクションをおこなった。
2000年9月より3ヶ月間、アジ美のレジデンスプログラムとして福岡に滞在し、
日本の女性アーティストの調査研究をおこなった。
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知足院 美加子さん
福岡生まれ
筑波大学大学院芸術研究科(彫塑)修了
1990-1992年、青年海外協力隊として南米のコスタリカ派遣。
現在、九州芸術工科大学芸術情報設計学科助手
1999年「二風谷プロジェクト」
2000年「エイブルアート福岡プロジェクト」
など、先住民族や障害者芸術といったマイノリティの問題をテーマにプロジェクトを実施。
二風谷は先住民族であるアイヌの人々が暮らしていた土地であるが、
ここにダムが造られることになった。
反対運動を起こしたのは僅かに二名。
彼女の彫刻作品がこのダム反対運動に関わってゆく。
* 彼女の活動の 詳細はこちら *
(本フォーラムでの発表原稿も読めます)
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嶋田 美子さん
東京生まれ。
高卒後、渡米し、美術を学ぶ。1993年、渡独。
ジェンダーをテーマにした作品を制作する。
1996年「ジェンダー:記憶の淵から」(東京都写真美術館)
1997年「水戸アニュアル:しなやかな共生」(水戸芸術館)ほか、
国内外の展覧会に出品。
1998年、ニューヨークでの滞在制作プログラム、PS1にゲストアーティストとして参加。
「アジアの男性アーティストという集まりがないのは何故でしょうね」で始まり、
多くのジェンダー問題等にからむ意見を述べる。
BuBuさんと共同制作したビデオ「made in occupied Japan」(占領下のメイドインJapan)を上映。
(BuBuさんはダムタイプのメンバーでもあり、個人活動もしているパフォーマンスアーティスト)
ビデオの中で嶋田さんは米軍兵士に扮して、BuBuさん扮する売春婦を腕に抱く。
BuBuさんのモノローグとして、さまざまな言葉が…(内容は見てのお楽しみ)
〜嶋田さんは余りにもたくさんのキーワードを発したので、書き留められないのですが
いちばん印象に残るのは「アティテュード(姿勢)」という言葉でした。
史実、現実にどう向かいあうか、という姿勢。
アーティストがモノを作るときだけのことではないでしょう。
* 1999年のギャラリーでの展覧会風景(作品写真アリ) *
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ピナリー サンピタックさん
タイ、バンコク生まれ。
高校は米国に留学、その後1982-86年、筑波大学で美術を学ぶ。
タイ、シンガポール、フランス、フィリピンなど各地で作品を発表。
出産を機に、女性の身体を扱った作品で知られる。
1999年の第3回アジア太平洋現代美術トリエンナーレ(apt3)に参加。
出産後、特に乳房をテーマとした作品を多数制作。
平面、インスタレーションなど手法も多岐にわたる。
女性の社会的な役割…などを反映した作品。
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北原 恵さん
美術史研究。
東京大学大学院博士課程修了。表象文化論、ジェンダー論、美術史。
著書に「アート・アクティヴィズム」「撹乱分子@境界」(いずれもインパクト出版)等。
「イメージ&ジェンダー研究会」の創設人のひとり。
連載「アート・アクティヴィズム」で嶋田、知足院らの作品を紹介。
現在、同志社大学講師。
前出した三人の作家について制作の特徴をまとめ、
その後、作家に質問。
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著書「アート・アクティヴィズム」の内容紹介
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雑誌「インパクション」
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インパクト出版会のTopページ
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(左より)
ソンポーンさん、ピナリさん、知足院さん
嶋田さん、北原さん、椋本由起子さん(英語通訳)
全員で質疑および意見交換。
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会場風景