Release date: 11/11/2003
Country: USA
Label: Collector's Choice Music
Catalog#: CCM-408-2
Guest Artists:

Track Listing:
1 Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow!
2 Jingle Bells Stomp
3 Skater's Nightmare
4 I Saw Mommy Kissing Santa Claus
5 Christmas For The Birds
6 My Two Front Teeth
7 Deck Them Halls
8 Over The River And Through The Woods
9 Rudlph The Red-Nosed Reindeer
10 Frosty The Snow Man
11 Sleigh Ride
12 Santa Claus Is Comin' To Town

 アイラ・アイアンストリングスというアーティスト名を不覚にもこれまで全く知らず、個人名なのかグループ名(何せストリングスとついてるので)なのかも分らないまま、コレクターズ・チョイスから復刻されるというのが気になって、つい買ってしまったのですが、この人(個人名でした)って、アルヴィノ・レイの変名だったのですね。アルヴィノ・レイといえば有名なペダル・スティール・ギター奏者で、それもエスキヴェルみたいなラウンジ系というかスペース系というか、とにかく独特のサウンドで40年代から活躍していた人です。
 このアルバムはワーナー・ブラザースから'59年に出たものですが、当時アルヴィノ・レイはキャピトルと契約していたので、架空のバンジョー奏者、アイラ・アイアンストリングスとしてレコードを出していたのだそうで、実際この事実は90年代になるまで明かされてなかったようです。ワーナーからの3枚目になるこのクリスマスアルバム以降も、アイラ・アイアンストリングス名義のアルバムは数枚出ています。
 肝心の中身ですが、これが何とも粋なもので、ディキシーランド風でありながら、いわゆるトラディショナルなディキシーとは違い、ちょっと形容しがたいものです。あえて言うなら、スパイク・ジョーンズとエスキヴェルを足して2・・・じゃなく3位で割った、とでもしましょうか。マスターテープに損傷があったのか[3]〜[7]の各曲の冒頭にほんの少しノイズが入るのが残念なものの、それを除けば音質も良好です。ほとんどが有名なクリスマスナンバーですが、「ひいらぎ飾ろう」の一節をイントロに使った[5]が聞き覚えのない曲で、オリジナルナンバーかもしれません(ライナーには楽曲クレジットなし)。[3]は有名な「スケーターズ・ワルツ」をアダプトしたものです。全12曲で28分強というタイトさもあって、あっという間に聞き終えてしまう1枚ですが、また聞きなおしたくなる楽しさです。お薦め。(2003.11.23)

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