Release date: 9/26/2002
Country: JPN
Label: トイズファクトリー
Catalog#: TFCK-87293
Guest Artists:
Ann Margret

Track Listing:
1 Jingle Bells
2 Boogie Woogie Santa Claus
3 Winter Wonderland
4 Blue Christmas
5 Santa Claus Is Back In Town
6 Baby It's Cold Outside
7 The Nutcracker Suite
8 (Everybody's Waitin' For) The Man With The Bag
9 Sleigh Ride
10 So They Say It's Christmas
11 O Holy Night
12 The Amen
13 Jingle Bells - instrumental

 今年の来日時にインタビュー等の中で、クリスマスアルバムのリリースを公言していたブライアン・セッツァーですが、アメリカでのリリースに約1ヶ月先行して日本盤が出ました。US盤は12曲入りですが、この日本盤ではボーナストラックとして、'97年の『メリー・アックスマス』に収録されたインスト版の「ジングル・ベル」が収録されています。
 アルバム冒頭の「ジングル・ベル」は、'96年の映画『ジングル・オール・ザ・ウェイ』でも同様のアレンジで演奏されていましたが、ここに収録されたのは新録音。これに続いてメイベル・スコットやライオネル・ハンプトンでもお馴染みの、アルバムタイトルにもある「ブギ・ウギ」ナンバーの[2]となります。本来ならばこの2曲で一気にノセなければいけない流れですが、ブライアン・セッツァーの歌がやや一本調子なのが残念。
 可もなく不可もなくといった[3]を挟み、エルヴィス版でのジョーダネアーズのコーラスアレンジをもっとドゥワップ風にして軽めの仕上がりにした[4]でやや持ち直し、そのエルヴィス版よりも心持ちテンポを落としてヘヴィ・ブルースにした[5]と続きますが、そのエルヴィスとも映画で共演したアン・マーグレットとのデュエットとなる[6]ではちょっと食われ気味。
 異色なのが7分余に渡る、チャイコフスキーの『くるみ割り人形』の組曲仕立てのインストですが、これはレス・ブラウン楽団がやった同曲へのトリビュートとなっています。ここではギターはあまりフィーチャーされず、ファンにとっては好みが分れるところかもしれませんが、私は逆にここがアルバムを通しで聴いた際のいいクッションになったように思います。
 この後、また古いクリスマススタンダード[8]から、前述の『ジングル・オール・ザ・ウェイ』ではダーレン・ラヴの歌で録音した[9]、同じくルー・ロウルズの歌で録音した[10]と続きます(この[10]のみ、ブライアン・セッツァーのオリジナル)。最後にスローの[11]、アーメンコーラスの[12]で終わりますが、このスローの[11]の出来が意外によく、たまに見かける、これみよがしに歌唱力をひけらかす歌手のような上手さがあるとはいえないヴォーカルですが、クリスマスアルバムを作ることへの思いが感じられる仕上がりです。
(2002.9.29)

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