Release date: 10/24/2001
Country: JPN
Label: somethin'else/東芝EMI
Catalog#: TOJC-68054
Guest Artists:

Track Listing:
ホワイト・クリスマス
ザ・クリスマス・ソング
赤鼻のトナカイ
ウィンター・ワンダーランド
メリー・クリスマス・ダーリン
レット・イット・スノー!
ハヴ・ユアセルフ・ア・メリー・リトル・クリスマス
クリスマスは我が家で
ホワット・アー・ユー・ドゥーイング・ニュー・イヤーズ・イヴ?
サンタが街にやってくる
クリスマス・タイム・イズ・ヒア

 22歳の若さということで、何かと注目を浴びているジャズ・シンガーの小林桂の初クリスマスアルバムです。もっとも全11曲中2曲は、昨年のオムニバスCD用に録音したもののニュー・ミックスで、[7][9]がそれです。選曲はクリスマス・スタンダード中心のもので、[5]はカーペンターズのナンバー、[11]はジャズメンがよく取り上げるヴィンス・ガラルディのナンバーです。
 本人もライナーに書いているように、クリスマスソングには思い入れが強いようで、それは聴いていて充分感じ取れる丁寧な作りになっており、特にヴァースから始まる[1]はこのCDのベストトラックで、これは充分聴く価値があります。ただそれ以降になると、1つ1つの出来は悪くないものの、どうも物足りないトラックが続きます。[3]などは、間奏で「ジングル・ベル」「ママがサンタにキッスした」「フロスティ・ザ・スノウマン」などのフレーズも飛び出し、テンポも倍になったりと面白いのですが、仕上がりは今ひとつ。総じてこの[3]や[4][6][10]のようなスウィンギーなものが、意外にも余り良くありません。
 異論もあるでしょうが、まだ歌の語り手としての「芸」が足りないというのが私の感想です。しかしこの人には5年後あるいは10年後に、もう1度クリスマスアルバムを作ってもらいたい。それはかなりイイものになるのではないか、そんな予感を抱いたのもまた確かです。(2001.11.7)

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