岩木山-深浦(千畳敷)

2002年7月20日

7月20日〜22日、青森県の日本海側を家族旅行で回ってきました。
最近、この「観察記」は水槽観察から離れてしまう内容が多いですが、「生物・自然観察記」と範囲広くお考え下さい。

秋田から日本海岸を北上し、青森の深浦から岩木山に登りました。
秋田を出たときには激しい雨でしたが、深浦から岩木山へ向かうときは、雨も止み、ときどき薄日も射す天気となってきました。
それでも、岩木山の山頂付近はガスがかかり、強い風で雲が流されていきます。
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上の写真は、山頂近くのゴンドラ。本日は強風にて、運行停止。

山頂近くは、よく霧が湧くのでしょう、周囲の岩にコケや地衣類がついていました。
地衣類は、光合成を行う藻類と水分や栄養吸収を司る菌類が共生して出来ている生物です。
大気汚染に弱く、道路沿いの樹木などでは種類が少なくなってしまいます。
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山頂少し前の木々が矮生化している当たりで、野生のノウサギに出会えました。
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ノウサギ Lepus brachyurus

このノウサギはまだ子供のようです。
耳もまだ短く、大きさは、両手に入るくらい。車道の脇のブッシュに潜んでいました。
ウサギを見つけて、静かに車から降り、まず、一枚写真をパチリ。ジリジリと近づきながら、パシャ、パシャ。
3,4メートル近づいたところで、ウサちゃん、たまらずブッシュの奥に逃げ込みました。
ビックリさせてごめんなさい。

岩木山下山のあとは、再び深浦の海岸におりました。
深浦には、江戸時代の地震で隆起した「千畳敷海岸」があります。
外側の岩が波を遮り、内側はちょうどプールのようになっている場所もあります。
200円での温水シャワーもあり、ここで、子供達に海水浴をさせました。

海水のしぶきをかぶる、あるいは波をモロにかぶりそうな岩に、キク科の植物が生えていました。
相当、耐塩性が強い植物なのでしょう。
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海を覗くと、ナベカが泳いでいます。
水中カメラを持ってこず、水面から写したので、ゆがんだ写真になり、すみません。
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ナベカ Omobranchus elegans

子供達しか、水着を持ってきていなかったので、回りの写真を撮っておりました。

ウミネコ Larus crassirostris

海岸の水溜まりには、トウゴウヤブカのボウフラが湧いていました。
この蚊は、海水中でも発生できるという、高度耐塩性の蚊です。
熱帯ではバンクロフト糸状虫という人のフィラリア症を媒介しますが、温帯では犬フィラリアを媒介します。
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トウゴウヤブカ(ボウフラ) Aedes togoi

山と海を楽しんだあとは、深浦で一泊、翌日は白神山地に行く予定です。

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