左側の写真は昼色光で撮った物、右の写真は紫外線で撮影した写真である。サンゴやシャコガイの色を呼ぶのに、メタリックカラーとか、蛍光色とか、いろいろ呼び方があるが、サンゴの発色には大きく分けて3つの型がある。

1)色素色:文字通り色素を持ち、それに吸収されなかった色が見える発色。(ただしあくまで人間の眼に)
2)真の蛍光色:青や、紫外線などのエネルギーの高い光を分子が吸収して励起し、そのエネルギーが別の波長の光として出る発色。
(共役2重結合を持った分子によることが多い)
3)構造色:それ自体は色を持たず、入射光の反射、干渉によって光を出す。(虹や、水たまりに浮かんだ油膜に色が見えるのと同じ仕組み)

 写真の上2つは、2)の蛍光色発色なので、真っ暗闇で紫外線を当てるとそれを吸収して、可視光として放出するので、中から光っているように見える。
 下の写真のヒメジャコガイは、3)の構造色なので、可視光では光って見えても、暗闇で紫外線を光源とすると黒く見えてしまう。

発色の原理が違うので、蛍光色は分子励起発光による場合に〜〜蛍光と呼び、構造色は〜〜メタリックと呼びたい。
(グリーンのミドリイシをメタリックグリーンと呼びたくなるが、これは、メタリックグリーンのシャコガイとは全く別の仕組みで色を出しているのため。)


 

 蝶による構造色の例を下に出してみます。
     レテノールモルフォ  Morpho rhetenor