アクアマリンふくしま

 2001年7月23日アップ

2001年7月21日、以前から一度は行ってみたいと思っていた水族館「アクアマリンふくしま」を見てきました。
http://www.marine.fks.ed.jp/

館内はストロボ禁止、また前後が休日ということもあり、混んでいました。
ISO感度で調整したりしましたが、光量不足やポジションがままならない写真ですみません。

水族館全景、「アクアマリン」とは「アクアリウム」と「マリンミュージアム」の合成語だそうです。
また、ガラスに覆われた外観が宝石の「アクアマリン」をイメージさせるとのことです。

上で書いたように、ガラスで覆われています。
ガラスは遮熱ガラスと思いますが、はやり暑いです。

内部構造との間の中庭からの見上げ。
明るくダイナミックな構造です。

左が親潮、右が黒潮の「潮目水槽」、数階分吹き抜けで、高さの迫力があります。
下から見上げると、ダイビングで10メートルほど潜ったときの「マリンブルー」の世界にひたれます。

順路では、4階にまず上がり、下へ降りながら見て行く、という形です。
入館後、すぐに驚かされるのは、イワシの群です。
どのくらいいるのか分かりません。
上下1メートル程のイワシの帯が、黒潮水槽の上部を流れていきます。
下には大型魚がいるので、水面近くの4階でイワシが回遊しています。

この「回遊」を数でみせるのが、この水族館の一つのテーマだと思います。
人混みのために良い写真でなくてすみません。
これは是非、水族館へ行ってその迫力を実感することをお勧めします。

これもマスゲーム。
サメなどの同居の大型魚が迫るたびに、キンメモドキの群が上下左右、数メートルを行ったり来たりします。
海の紹介のビデオなどでは、おなじみの光景ですが、それが水槽内で再現されているのはすばらしい。

この水族館の売り物の一つ、サンマ水槽です。
サカナを驚かせないために、照明が非常に暗く、ISO800まで上げても、スローシャッターです。
ブレブレしか撮れず、すみません。
サンマは、クネクネとヘビのように泳ぎます。
形が似ているサヨリなどの直線的な泳ぎとはずいぶん違います。
背は青緑色で実にきれいな色をしています。

サンマはメダカの遠縁にあたるそうです。
共通点は卵を産卵床に産み付ける性質です。
これは、回遊魚としては珍しい習性です。

もう一つのこの水族館の特色は「プランクトン食」の生き物が数多く、状態良く飼育されていることです。
ウミシダやトリアシなどのプランクトン食の棘皮動物が多く展示されています。

ワムシやアミ類を豊富にストックしてあるそうで、トゲトサカなどもきれいに開いています。

ネオンサインも怪しく美しいハナガサクラゲ。
照明が暗いのでこの程度しか移りませんでしたが、夢見るように美しいクラゲです。

こちらは有櫛類のカブトクラゲ。
遊泳の動力、櫛板が光の波長に近いので、油膜と同じ原理で虹色に見えます。

親潮水槽では、マボヤの養殖を再現していました。
大水槽に吊された養殖縄にマボヤがびっしりとついていました。
感心したのは、これだけプランクトンフィーダーに餌をやりながら、親潮水槽にはシオミドロのような富栄養海水で蔓延るやっかいな藻が目立たないことです。
きれいな海藻は良く付いていましたが。

ちょっと前なら、貝のコレクターが失神するであろう生きたエビスガイです。
最近は深海での採集が可能になり、水族館でお目にかかれるようになりました。

5cmはあるヤドカリです。
刺胞動物を背負うのは、軟体動物の補食から守られるためだそうです。

肌のきれいなナポレオンでした。

最近、個人アクアリストでもやっている人がいるマングローブ水槽です。
この水族館はマングローブも含め、植物が状態良く展示されています。
淡水は割愛しましたが、淡水水槽の水草ばかりでなく、周囲の植物も花を付けたり、良い状態です。

「アクアマリンふくしま」は是非アクアリスト一見の価値があります。
好日性ハードコーラルを入れたnatural systemはありませんが、生き物を状態良く飼育、展示するという基本が大事にされています。

また、職員、ボランティアの方々も親切でした。
キビキビとした明るい対応は展示施設としても一級です。

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