世界史の中にはさまざまな偉人が登場してきた。
そして偉人たちの名は、あらゆるモノの名称になっている。
フレミング左手の法則、パスカルの原理、ピタゴラスの定理…。
フェルマーの最終定理、ガウス曲線、谷山=志村=ヴェイユ予想…。
国の名称では、アメリカ、コロンビア、など…。
発見者を称えるかのように、その名称はつけられていった。
そしてここに、
2人の巨人が登場する。
自らが発見したモノには自分の名がつく。
そのことを知っていながら、
あえてこの問題に取り組んだ世界史上の戦士。
カウパー氏。
バルトリン氏。
カウパー
「カウパー氏腺液」:尿道をアルカリ性にし、酸性に弱い精子を守る為に分泌される透明な液体。
C・T・バルトリン(1655〜1738)デンマークの解剖学者。
「バルトリン氏腺液」:女性外性器の膣口後部左右にある粘液腺から分泌される液体。
カウパー
バルトリン
まさに性知識の双璧。
ネットで「カウパー」と検索すれば99%以上の確率でエロサイトがヒットする、18禁的単語。
(しかもそのほとんどが「やおい」系だったりする)
「カウパー」と同様に「バルトリン」で検索すればエロサイトと性病情報サイトのオンパレード。
まず、間違いなく現代のカウパーさんとバルトリンさんは世界中で苛められているだろう。
そのような、子孫にまで恥かしい影響を残す研究を行ってしまった2人。
しかし、あろうことか我々は、二人についてほとんど知らないのである。
「カウパー」と「バルトリン」という言葉が一人歩きして、
完全に「おげれつエロ専門用語」になっているのだ。
カウパー…。バルトリン…。
どんなナイスガイだったのだろう。
私は、この2人のファーストネームを調べるために、
さんざんエロ情報サイトを彷徨う事となった。
たどり着くのは「ぼくのカウパーが…」とか「バルトリンちゃんがいっぱい…」とか、
「もう君らのエロ妄想は勘弁してくれ!おれはそんなことを知りたいんじゃねぇんだ」
と、叫びたくなるようなサイトばかり。
しょうがなくネットは諦め、、辞書や百科辞典でさんざん調べたあげく、
結局カウパー氏の方は分からずじまい(ウィリアム・カウパー説有力)。
彼等の研究の偉業を称える者はいないのか。
彼等がいなければ、いまだに、
「ちんこの先から粘液質のモノが出るが病気なんだろうか」とか、
「この液体っておしっこ?」とか、
真剣に悩まなければならなかったでろう。
だのに、なぜ。
実際、この2人の研究は当時倫理上の問題で誰も手を出さなかったモノらしい。
完全に人類史上の盲点。
その研究に果敢に挑んだ二人。
彼等こそ世界史を創った真の巨人。
よく世界史では「アインシュタインがいなければ、世界の物理学は百年遅れていただろう」
とか、言うが、そんなことよりも
「カウパーがいなければ世界の男達は粘液で散々悩む青春を送ったであろう」と言いたい。
巨人達よ永遠なれ!
しかし。
日本にはそんな猛者はいないのだろうか。
自らの子孫までをも犠牲にして、
恥かしい研究に取り組んだ猛者は。
あ…いた。
いましたよ。
荻野久作(1882〜1975)
1924年に彼が発表した荻野学説。
通称、オギノ式避妊法。
基礎体温を管理して避妊するという、
日本から世界に向けて発信された脅威の方法。
だけど、医学サイトでは成功率の低い避妊法だと書かれていました。
それじゃ荻野さん立場ねぇよ。
「オギノで失敗しちゃってさぁ。まったく、ダメだよオギノ式」とか言われちゃうんだから。
オギノ姓の人達が払った犠牲は何だったんだよ。
失ったものは、ラララ、もう帰ってこない〜。
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