安政元年(1854年)に完成した福山城(松前城)は、記録によれば、本丸・ニノ丸・三ノ丸からなり、城門16、三重櫓1、二重櫓3、渡櫓2ヵ所を備え、さらに海岸に近い三ノ丸には、砲台7座を配した構えで、我が国最後の旧式築城による堂々たるものでした。
しかし、明治維新を迎え、北海道開拓史により三重櫓、本丸御門、本丸表御殿を除いた他の建物、石垣の解体、堀の埋め立てが行われ、城郭の形態は失われてしまいました。
松前町では、昭和51年から史跡福山城保存管理計画にしたがい復元整備を進めており、平成11年度からは国の「ふるさと歴史の広場整備事業」により4年計画で、二ノ丸・三ノ丸地区を重点的に整備しております。
搦手二ノ門は、東側から城内へ通じるルート(搦め手)にあった門の一つで、搦手門を守る重要な役割をもっておりました。記録によれば、間口は2間二尺(4.24m)で瓦葺きだったことが分かっておりました。復元にあたっては、まず発掘調査によって、門の位置を確認し、慶応3年に撮影された古写真から門の高さと形態を解析いたしました。その結果、高さは6.4mで高麗門の形式であることが明らかになりました。
搦手二ノ門は、青森産のヒバ材と燻し瓦、銅板の筋金物を用い、約6500万円の工費により、平成12年12月に完成しました。
|
|
松前城と搦手二ノ門 |
三本松と搦手二ノ門 |
大 橋 商 店
〒049-1512 北海道松前郡松前町
E-mail ohashi@flower.email.ne.jp
|