研究調査内容


子どもの危機管理の実態とその改善方策に関する調査研究
   ー家庭・学校・地域の連携をめざしてー

   子どもの危機管理研究会

 研究代表者  家田  重晴  中京大学体育学部教授

 共同研究者  阿部  明浩  千葉大学教育学部教授
        松岡   弘  大阪教育大学教授
        松村 みち子  タウンクリエイター主宰
        渡邉  正樹  東京学芸大学教育学部助教授

 研究協力者  新井 猛浩   山形大学教育学部助教授
        内山 有子   国立保健医療科学院生涯保健部研究生
        梶岡 多恵子  名古屋大学総合保健体育科学センター研究生
        中村 恵子   大阪教育大学大学院学生
        藤原 孝雄   和泉市教育委員会人権教育課指導主事
        山内 康男   名古屋市消防局防災部防災室長

 専門家    詫間 晋平   川崎医療福祉大学医療技術学部教授
        中村 攻    千葉大学園芸学部教授

目次

はじめに
第1章 学校の防犯
 1 学校の危機管理  松岡 弘
 2 大阪教育大学附属池田小学校(仮校舎)の防犯体制
     家田重晴、渡邉正樹、松村みち子、松岡弘
 3 学校における防犯対策に関する意識調査  松岡弘、中村恵子
 4 (資料)大阪教育大学附属池田小学校事件報告(合意書を含む) 松岡弘
 5 (資料)NY9・11同時多発テロ生存者 ー何が明暗を分けたかー
       (毎日新聞) 松岡弘
 参考資料 「学校への不審者侵入時の危機管理マニュアル」(文部科学省)
      「あの手この手 学校の防犯」(朝日新聞)

第2章 地域における犯罪被害の防止
 1 (専門家の意見)子どもを犯罪から守るまちづくり  中村 攻
 2 地域と連携した犯罪防止の取り組み ー大阪府和泉市の事例ー  藤原孝雄
 3 地域における犯罪防止対策の動向  家田重晴
 4 子どもの連れ去り・誘拐事件と犯罪被害の防止  家田重晴
 5 (資料)「子どもの防犯」のためのCD-ROM教材(愛知県) 家田重晴

第3章 家庭や近隣の事故防止
 1 子どもの事故及び「ひやりはっと」体験に対する調査
     家田重晴、阿部明浩、松岡弘、松村みち子、渡邉正樹
 2 「ヒヤリ地図」を利用した安全教育・事故防止  松村みち子
 3 子どもの安全意識発達調査とその教材開発  松岡弘
 4 子どもの危機管理 交通標識設置への提言  阿部明浩
 参考資料 「安全で楽しい野外生活のために」(春日井市)

第4章 災害への対処
 1 名古屋市の徒歩帰宅体験訓練及びその事後調査
      梶岡多恵子、家田重晴、山内康男
 2 災害図上実習(DIG)の事後調査
      梶岡多恵子、家田重晴、渡邉正樹、山内康男
 3 地域と行政の連携による防災活動ー総合防災訓練を中心としてー 家田重晴

第5章 海外における事故防止対策の動向
 1 第6回傷害防止・管理世界会議の概要  渡邉正樹、内山有子、家田重晴
 2 アメリカにおける事故防止・安全教育プログラム  内山有子

第6章 インターネットと事故・犯罪の防止
 1 子どもをネット犯罪から守るための対策と課題  渡邉正樹
 2 家庭事故の防止等に役立つホームページ  新井猛浩

第7章 子どもの事故及び「ひやりはっと」体験等の事例
 1 子どもの事故及び「ひやりはっと」体験・その後の対策の事例
  (1)保育園児の保護者の回答
      家田重晴、阿部明浩、松岡弘、松村みち子、渡邉正樹
 2 子どもの事故及び「ひやりはっと」体験・その後の対策の事例
  (2)幼稚園児の保護者の回答
      家田重晴、阿部明浩、松岡弘、松村みち子、渡邉正樹

文献

ご挨拶

 この報告書は、当財団の平成13年度〜14年度諸事業の一環として、「子どもの危
機管理の実態とその改善方策に関する調査研究会(代表 家田重晴中京大学教授)」
に委託し調査研究したものです。
 平成13年、大阪教育大学附属池田小学校で児童殺傷事件が発生し、日本中を震撼
させました。最近では毎日のように、類似した事件や子どもを狙った連れ去りや性
犯罪などが報道されています。今や、子どもたちを取り巻く環境の悪化は大きな社
会問題となり、その対策の必要性が叫ばれています。本報告書では、池田小学校の
事件の経過、保護者と学校側とのその後の話し合いや新設の仮校舎における防犯体
制について詳しくふれるとともに、地域の防犯に関しても、行政と住民が協力して
どのような対策を試みているか紹介しています。
 また、家庭や近隣地域においての事故や傷害事件やインターネットに関わる犯罪
の増加、発生が予想される東海地震、東南海地震など自然災害への対策など、現代
社会は多くの問題を抱えています。本報告書では、多様化する課題の中で子ども達
の安全を守るため、多方面にわたる研究調査を行い、その結果もまとめています。
 本報告書を今後の学校や地域の防犯を考えるご参考にしていただき、子ども達が
健やかに成長できる環境作りのためにご活用していただけることを望んでおります。
財団法人 伊藤忠記念財団  理事長  米倉 功

注:この報告書は「伊藤忠記念財団調査研究報告書39」で
 伊藤忠記念財団(〒173-0035 東京都板橋区大谷口2ー3ー6)
 が発行しているものです。


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