食欲の化身・クチビルゲ

作:いっぱんじん様

※後半部分を更新しました(4/30)

「活きのいい人間の若い娘だ。喰いたい…早く喰いたい…。」

「きゃーっ、やめてっ!助けて、いやーっ!」


「うまい、うまい、若い女はうまい…。」


「あ、ああっ…。」


ここは昼なお暗いドルゲ洞。その奥では今晩もドルゲ魔人クチビルゲが、アントマンが誘拐してきた若い女性をむさぼり喰っていた。実験台として女子高生を与えられて以来、若い女性の味にすっかり目覚めたクチビルゲは、夜な夜な若いOLや女子大生を中心にドルゲ洞に拉致して来ては弄びながら丸呑みにし、腐敗溶解によって消化してしまい、どす黒いグズグズのヘドロに変えていた…。

この夜もクチビルゲの旺盛な食欲を満たすため、帰宅途中のOL、森下佳子をドルゲ洞に拉致し、陵辱したうえで喰べてしまったが、アントマン達が遺された佳子のバッグの中を調べたところ、ちょうど男性社員が社内で仲の良い亀川久仁子と一緒に撮ってくれた写真を持っていたのであった。
クチビルゲは写真の久仁子を見てすっかり気に入り
「この女も喰ってみたい。」と言い出した。
すぐさまアントマンは調査に入り2人の会社と所在地をつきとめ、行動を開始した…。

亀川久仁子はその会社に途中入社で入ってはや8年、最近は周囲のOL達もほとんど顔ぶれは変わっていないものの、30歳の彼女はもうすっかりベテランであった。
彼女は背がやや高く、性格はまじめで服装などもやや地味な方だった。今まで、男性ともあまり親密な交際をしたこともなく、両親らは時々彼女にお見合いを勧めるものの、なんとなく気乗りがしない彼女は、両親、2人の姉妹と同居する気ままなOL暮らしをなかなか変える気になれなかった。

秋になって、社内で仲の良かった佳子が突然行方不明になった。久仁子はいつも佳子の事が気になっていたが、警察も一向に消息をつかめないらしかった。

佳子が行方不明になって1週間たった。その日の午後、久仁子は部の通帳に記帳する
ため会社を出た。彼女は白いブラウスに会社の制服である黒のベストとスカート、それに黒のカーディガンを羽織っていた。足もとは出勤時にパンツルックだったため、パンストではなく生足に紺色のソックスをはいていた。

久仁子の会社の周囲はオフィスビルと昔からの住宅や店が混在するいわゆる下町の地域である。


いつものように銀行への近道のため狭い路地に入った彼女の目の前で、突然1人の老婆がしゃがみ込んだ。
「ううっ」と低くうめき声をあげる老婆にあわてて駆け寄った久仁子は
「だいじょうぶですか?」と声を掛けた。
「ああ、お嬢さん。ありがとう。家に戻ろうとしたらちょっと気分が悪くなってね。」心配になった久仁子が
「お家には誰かいらっしゃいますか、病院に行かなくて大丈夫ですか。」と尋ねる
と、老婆は「やさしいお嬢さんだね。せがれがいて、すぐそこなんだがなんだか足がおぼつかなくてね〜。」と言ったため、心配した久仁子は老婆の手を引きながら老婆の家を目指した。数分後、路地の奥にある古い小さな木造の家まで老婆を案内した彼女は、老婆が意外に元気そうなのを見て
「では、ここで失礼します。」と帰ろうとした。

しかし、老婆は久仁子がびっくりする程の強い力で彼女の手を引っ張り、
「ちょっとお待ち、うちのせがれにもお礼を言ってもらわなくてはね〜。」
と強引に久仁子を家の中へ案内した。
その家の中は暗く、何とも言えない悪臭が漂っていた。
久仁子は(困ったわ。あんまりゆっくりしてたら銀行の窓口がしまっちゃうのに。それにこのにおいは何かしら)と考えながらさっきとは逆に老婆に手を引かれて部屋の奥まで連れていかれた。

「いらっしゃい。」
不意に声がした。久仁子は振り向きハッとした。
そこには大柄で髪が長く顔の青白い不気味な一人の男が立っていた。
その久仁子を見る目があからさまに獲物を狙う様にいやらしく、しかも口からは腐敗した様なものすごい口臭がした。
老婆といえばニヤニヤ薄笑いを浮かべているだけである。
久仁子は何となく身の危険を感じ始め、
「お婆さん、わたし用事がありますのでほんとに失礼します。」と半ば強引に帰ろうとした。

その時、男は突然、
「お嬢さん、最近誰か周りでいなくなってしまった人はいないかな。」と言い出した。
ハッと気付いた久仁子が(ま、まさか佳子のこと…)と考えた瞬間、
男は「そうだ。森下佳子。お前はあの女に会いたくはないのか。」と言った。

いつの間にか老婆の姿も見えなくなっていた。
久仁子が後ずさりしながら(この家は完全におかしいわ。早くここを逃げ出して警察に知らせなきゃ)と駆け出そうとした時、男は「逃げられはせん。お前もこのクチビルゲ様の餌食となるのだ。」と言い放ち久仁子の前に立ちふさがるとバッと身を翻した。
男は長く黒い髪に隠れた顔の半分以上が大きくグロテスクな口だけという、とてもこの世のものとは思えない不気味な化け物に変身した!
そして全身黒ずくめに不気味な斑模様が入ったアントマンが数人、いつの間にか久仁子の背後に迫っていた。
(佳子もこの人達にさらわれたんだわ!)
久仁子は恐ろしさのあまり声も出ず、全身ががたがた震えて身動きできなくなった。
「ヒヒッ」次の瞬間、アントマン達が不気味な声を上げながら久仁子に襲いかかり、刺激臭のする薬をしみ込ませた布で彼女の口を押さえた。
「う、うっ…。」久仁子はアントマン達の腕の中に力無く倒れ込んだ。こうして彼女もドルゲ洞に連れ去られてしまった…。

(ここは…。)
目覚めた久仁子が周りを見渡すと、そこは暗い洞窟の様な場所で、自分が大きな岩の台のようなものに横たえられ、片足首には足かせがはめられている事に気付いた。そして例のひどい悪臭がした。

「ドルゲ洞へようこそ。」
声がした方へ久仁子が身を起こして振り向くと、そこにはあの男が変身した化け物が立っていた。
「こ、ここはどこですか。助けて下さい。」
久仁子は勇気を振り絞って震える声で言ったが、クチビルゲはそれには答えず、
「女、お前もこうなるのだ。」と洞窟の片隅を指さした。
そこには黒く染まったぼろきれをまとった白骨が山積みになって捨ててあった。
その中に人間の頭蓋骨があるのに気付いた久仁子はハッと息を飲んだ。
「そうだ、お前の友人、森下佳子のなれの果てだ。」
「う、うそっ!い、いやっ、」久仁子は顔をそむけ、手で顔を覆った。
「この女もとても美味かった。亀川久仁子、お前の新鮮な肉体も早く喰ってみたい。楽しませてもらうおうか。」
ゆっくり迫り来るクチビルゲに久仁子は後ずさりしたが、足かせのせいで台から降りることすら出来なかった。
「ハァ〜ッ、ハァ〜ッ、おとなしくオレ様の口の中へ入れ。」
クチビルゲはそう言うと、さらに久仁子に迫った。

「いやっ、いや〜っ!」
パニック状態になった久仁子は台の上で暴れた。
「活きのいい女だ。アントマン、押さえておけ。」
クチビルゲがそう命令するとアントマン達は久仁子を台に押さえつけた。
「気に入った。お前はゆっくり溶かしてやろう。」
そう言うとクチビルゲは押さえつけられたままの久仁子の足かせを外し、足の方から呑み込み始めた!
両足に生ぬるいヌルッとした感覚が伝わってきた。
膝まで呑み込んだところでアントマン達は手を離し、
「それでは、クチビルゲ様、ゆっくりお楽しみ下さい。」と暗がりに消えていった。

「ああっ、いやっ!助けてっ!」
すでに太ももまで呑み込まれた久仁子は必死でもがいたが、しょせん非力な女性のことでそこから逃れる術はなかった。
クチビルゲが息をするたびに猛烈な悪臭が襲ってくる。
「い、いやっ」ついに腰まで呑み込まれてしまった久仁子はクチビルゲの口に両腕でふんばり、かろうじて呑み込まれない様にしていた。
「ハァ〜ッ、ハァ〜ッ、なかなか頑張るなお嬢さん。だがいつまで持ちこたえられるかな。」
クチビルゲは久仁子の足に舌を絡ませ口の奥に引きずり込もうとする。久仁子はそれにも必死に耐えていた。
「それではこれはどうかな」
その時、足もとから「ゴボッ、ゴボッ」と不気味な音が聞こえ、クチビルゲの腹の奥から黒いヘドロがどんどん満ちてきた。それは口から溢れ、ポタポタたれ始めた。
久仁子は生暖かい黒いヘドロに腰まで浸かってしまい、
手もともヌルヌルしたヘドロまみれになってしまった。そしてクチビルゲがもう一度舌で久仁子の足を引っ張った瞬間、手が滑った彼女はついに口の奥に引きずり込まれてしまった!


「!」
溶解ヘドロに頭まで漬かってしまった久仁子は、視界がまっ暗になり、鼻や口から強烈な溶解ヘドロが容赦なく入り込んで来るのを感じた。
息が出来ないことにあわてた久仁子はそれを飲み込んでしまい、焼け付くような痛みがのどに走った。しかしクチビルゲはすぐには彼女を呑み込まず、クチビルゲの口の中で必死にもがいていた久仁子はクチビルゲの口の外に顔を出し息ができた。

「ぶふっ、げふっ、ああっ誰か、苦しい、助けて!」

しかしその姿はもう以前の久仁子とは似ても似つかぬ、どす黒いヘドロに覆われた泥人形の様になっていた。

「!」
溶解ヘドロに頭まで漬かってしまった久仁子は、視界がまっ暗になり、鼻や口から強烈な溶解ヘドロが容赦なく入り込んで来るのを感じた。
息が出来ないことにあわてた久仁子はそれをたっぷり飲んでしまい、焼け付くような痛みがのどに走った。

しかし,クチビルゲはすぐには彼女を呑み込まず、クチビルゲの口の中で必死にもがいていた久仁子は口の外にいったん顔を出すことが出来た。

「ぶふっ、げふっ、いやっ、苦しい!誰か助けて!」
彼女はむせながら必死に助けを求めたが、その姿はもう以前の久仁子とは似ても似つかぬ、どす黒いヘドロに覆われた泥人形の様になっていた…。

「さあ、もうじたばたせずに俺様の胃の中でヘドロになってしまうがよい。」
クチビルゲはそう言うと久仁子を舌で再び口の中へ引きずり込んだ。
そして久仁子の太ももや局部、カーディガン・ブラウスの胸など体中を舌で舐め回すようにまさぐって楽しん
だあと、彼女をすっぽりと呑み込み口を閉じてしまった。

クチビルゲはしばらく自分の胃の中で久仁子がもがき苦しみ暴れるのを感じたが、やがてその動きもピクッ、ピクッとしたかと思うと止まった。
しばらくすると若くて新鮮な久仁子の肉体は強力な消化酵素とタンパク質を腐敗溶解させるドルゲ菌を多量に含んだ消化液の作用でゆっくり溶け出して溶解ヘドロと混じり合い、腐敗して溶解ヘドロそのものになっていった...。

こうしてクチビルゲの胃の中には久仁子や何人もの若い女性達が腐敗溶解し濃縮して出来たグズグズの溶解ヘドロがたっぷりと貯まった。

次にクチビルゲは
「テスト用囚人を連れてこい。」と命令した。
すると、アントマン達は奥の牢屋からセーラー服と制服のライトグレーのカーディガンを着た清楚で真面目そうな女子高校生を2人連れてきた。
「きゃーっ!」
彼女達はクチビルゲを見たとたん、恐怖のあまりその場で動けなくなってしまった。
クチビルゲは
「かわいいお嬢さんたち、お前達はオレ様の溶解ヘドロの実験台として使用されるのだ。」と言うと溶解ヘドロを大きな口から彼女たちに浴びせかけた!
女子高生達はどす黒いヘドロをもろに浴びてしまい
「う、ううっ..。」と喉を抑えながらうめき声をあげて互いにうつぶせに倒れたきり動かなくなってしまった。
しばらくするとヘドロの中から黒く染まった制服をまとった2体の白骨体死体が現れた。

「ルロロ〜ッ、ドールゲッ」
ドルゲがクチビルゲの前に現れた。
「ハァ〜ッ、ドルゲ様、実験は大成功です。若くて美しい人間の女どもは私の胃の中で消化され腐敗してヘドロに変わり果ててしまい、またそれを浴びた者もこのように溶けてしまうのです。」
クチビルゲがそう述べると、ドルゲは満足そうに
「素晴らしい。アントマンにもっとたくさんの若い人間の女どもを捕らえさせ、お前に与えよう。どんどん醜いヘドロに変えてしまうがよい。」と言った。

こうしてクチビルゲもバロム1に倒されるまで、たくさんの何の罪もない若い女性を溶かしてグズグズのヘドロに変えていったのであった...。