悪魔の飽食


作・恩田様


北海道札幌はまだ雪もちらほら残っているが、徐々に春の暖かさがやって来ていて平和な団地もポカポカし始めていた。

「悪いわね、美沙。せっかくの昇平君の大会なのに」

お母さんがふすまからパジャマ姿で出てくるのをセーラー服姿の米原美沙はエプロンをたたみながら向日葵のような笑顔で笑った。

「大丈夫。次の電車でも間に合うし…お母さん…あとは温めてから食べてね」

風邪気味のお母さんにそう言うと、黒髪ロングでブレザーに白いブラウス、ブリーツスカートに黒いハイソックスの素朴な美少女は笑顔でローファーを玄関で靴ベラで履いて、

「行ってきまーす」

と笑顔で団地の玄関を出ていった。これが母が見た大切な娘…亡くなった愛する人との間に出来た大切なたった一人の愛娘の最後の姿であった。

 昇平君と美沙は団地の隣に住む幼馴染だった。いつも昇平君の家に行って彼の布団を引っぺがし、学校に連れて行って、一緒に宿題したりアニメ見たり…そんな幼馴染の腐れ縁は幼稚園の時から高校1年生になった今まで続いている。今日は昇平君の初めての柔道の大会だった。昇平君が昨日最後まで頑張って粘り勝ちして、美沙も昇平君のお母さんも一緒になって体育館で喜んだ。
 そう、昇平君があの時ギリギリのところで負けていれば、いや、美沙のお母さんが風邪をひいたりしなければ、美沙は明日も笑顔で家族を明るくしてくれていたのだ。そして昇平君ときっと結ばれて幸せな家庭を作っていたに違いない。

 朝の住宅地をルンルン気分で歩く美沙。あまり化粧っ気のない明るいのが取り柄の女の子だったが、原石のようなかわいらしさがあり、清楚な道立高校の制服の下に確実に女の子らしく発育している体が制服姿のスカートのヒップやブレザーの胸にシンメトリーを作っていた。
 それが悪魔の目を引いてしまった。
 彼女の隣の車道に引っ越しトラックが並び、ふとサングラスの男の運転手が美沙を呼び止めた。

「すみません…実は引っ越し先の道に迷ってしまいまして。今この地図のどこら辺に僕はいるのでしょうか」
「あ、はい」

美沙は親切にもトラックの運転席に近づいたとき、突然偽装された荷台の扉から黒い骸骨の模様の戦闘員が飛び出してきた。
ニュースで見たことがある恐ろしい存在を目にして恐怖に硬直した美沙の口に背後から白い布があてがわれる。鞄がアスファルトに落ちて、必死で暴れる足が抱きかかえられ、ものの10秒でトラックに連れ込まれる。トラックの中で必死で身をよじる美沙だったが、苦悶する鼻腔からそのピチピチした体に睡眠薬が浸透していき、恐怖の中で涙ににじんだ眼で暗いジュラルミンの天井に大好きな昇平君やお母さんを浮かべながら、ぴくっぴくっと震えて、美沙の意識は消えた。
そして米原美沙という15歳の少女は人間世界から消えた。

「ですとろーん、ですとろーん」

突然不気味な地を這うような呪いの声が聞えてくる。
そんな中で美沙はうつろう意識の中でスカートの中の女の子の一番大切な場所を下着の布越しに何かワームのようなものがこすり上げてくるのに刹那を感じ

「ん」
と身を震わせながら、意識を覚醒させ、びくっと自分のブリーツスカートの中で何か触手が蠢き下着越しに恥ずかしい場所を刺激し、その触手が気色悪い腕が6本で単眼が8つの悍ましい怪人から延びていて、そいつが目の前に立っているのを見て

「いやぁああああっ」

と磔にされたまま身をよじって清楚な制服姿のまま泣き叫んだ。

「ギエエエ、起こしてしまったか。娘よ。喜べ。お前はこれからその命と体をデストロンの怪人、クモワーム様に捧げる生贄に選ばれたのだ」

「い、いやっ…」

機械音のような冷血動物が喋る金切り声に、自分に何が起こっているのか、自分にどんな運命が待ち構えているのか悟った美沙は体をこわばらせる。

「うまそうな娘だ。たっぷり味わってやるから、いっぱい苦しんで…そして死ぬのだ」

 突然死刑を宣告された哀れな女子高生は
「いやぁあああっ、お母さん! お母さん!」
と泣き叫び、生きようと哀れな蝶がそれこそ蜘蛛の巣から逃れようとするように、そのかわいい体をよじらせて必死に生きようとしていた。

「やだ、いやぁああっ、助けて、お願いします…助けてください…殺さないで…やめて、いやぁあああっ」
だが、その手足は巨大な六角形の蜘蛛の巣にべっだりと張り付き、それは鋼のように柔らかな処女の体に絡みついて、平和な生活を送っていた等身大の女子高生に逃れる術などなかった。
 それでも自分に突然襲い掛かった死の恐怖は、罪なき美少女を滅茶苦茶に暴れさせ、美沙は必死で身をよじって泣き叫ぶ。しかしクモワームはその手から触手をしゅるしゅると伸ばすと

「やめてぇえええええええ、いやぁああっ」と絶叫する美沙の小首に巻き付き、そのままネックからブラウスに入り込むと、いきなりブラウスのボタンを内側から弾きながら、そのかわいい薄いピンクのセンターリボンがかわいいブラジャーに包まれたそれほど大きくない膨らみを丸見えにし、そしてそのセンターリボンに入り込むとブチっと手前に引くようにブラが切られて、中学を卒業して女の子らしい膨らみになってはいるが、まだかわいく乳腺が成長中の硬いぴちぴちとした膨らみが、桜色の蕾のような乳首ごと悪魔の前にさらされる。

「いやぁあっ、助けて…見ないで…昇平君、昇平君!」

涙で真っ赤になりながら顔を左右に振っていやがる女子高生。だが、クモワームはその引き裂かれた巨大な口を大きく開けると、その牙でその硬く敏感な女の子の…6年生の1学期から少しずつ少しずつ恥ずかしく膨らんできて、まだ好きな男の子にも見せたことのない乙女心がいっぱい詰まった胸の膨らみにぐちゅっと乳輪ごと、噛みついて、美沙のかわいい顔を苦悶でゆがめて絶叫させる。

「きゃぁああああっ、痛い…痛いっ…やめてぇええっ、お願い…痛い、助けてぇええ、お母さん」

だがそんな女の子のかわいい悲鳴に「うっ」と苦悶が走る。じゅっという音とともに乳房から女の子のエキスが吸い取られたのだ。
「ううううっ」と苦し気にかわいい女の子は身をのけ反らせ、激痛と吸血の苦しみにひきつられるような痙攣を見せる。必死で大切な胸を守ろうともがきながらも固定された両手は苦悶に握られている。口腔の中の奥にあるハサミ状の食指が、さらに血行を良くするかのように挟み込むように美沙の恥ずかしい乳首を刺激し、15歳の女の子の胸の先端はピンピンに勃起して、こね回すように充血し、その女の子の純情がいっぱい詰まった精気が体を貫きまわすような痛みとともに吸われていく…

「あああっ、やめて…うっ…。あっ…あああっ…うっ…苦しい…痛い…」

美沙の呼吸が荒くなっていく。震えるような痛みに死の恐怖に涙をじわっとさせながら、エキスを吸われたことによる脱水や頭痛に呼吸が震えていく…。
 怪物は牙を乳房から一度話した。大きく苦し気に息をする美沙の胸で、血だらけの乳房が勃起した乳首を中心にぷるっと震える。
 美沙のスカートの中に再び触手が入った。美沙の女子高生らしいピチピチの太ももがぷるっと震え、次の瞬間美沙の体が「あっ」と艶の混じった瀕死の声とともにのけ反る…。触手が下着を突き破り、美沙の本当だったら昇平君のような心優しい男の子のを受け入れるはずだったヴァギナに入り込み、その膣は苦悶の中でもぎゅっと悪魔の怪人のおぞましいワームを受け入れ、締め上げていく…。
「うううっ、あん…いや…やめて‥‥お願い」
大切な女の子のそこを死の苦しみの中で刺激され処女を破られ、美沙は悲し気な悲鳴を上げる。それでも女の子の膣は健気に悪魔の触手に反応し、きゅっきゅっと絞る様に悪魔の悍ましい食指を包み込んでいき、愛液がちゅっとにじみ出ていく。その包み込むような女の子の刺激が未成熟な膣にみっしり入った触手から無数の赤い吸血神経を生じさせ、それは敏感な膣襞に突き刺さって物凄い力で膣から下半身全体に媚肉を貫きながら広がっていき…女の子の肉体が徐々に侵食されていく…。

(死にたくない…死にたくない…助けて…お母さん)

乳房に広がっていく毒素と合わせて焼かれるような痛みに美少女の体は震え…それが刹那として瀕死の体すら反応させていく…。

「あっ…しょうへ…い…くん…」

涙がぽろっと出た後で美沙は断末魔の苦しみに乳房と一緒に体をぷるっぷるっと震わせ、同時にさらに膣が締め付けられて肉体が内部から焼き尽くされ、愛液が最後にちゅっと分泌させる。
 断末魔に目を硬く閉じて口から弱い弱しく息を吐き、涙を流しながら悶える等身大の心優しかった女の子が苦し気に「ああっ」と身を震わせると同時にじゅわあああっっと一気に体から湯気が上がっていく。凄まじい蒸気とともにかわいい乳房の先端が真っ白になって「お…か…あ…さ…」と苦し気な刹那とともに液体のように溶け、凄まじい激痛に美沙は痙攣していく…。
膣はぎゅっと愛液を出して最後に締め付けをした後、大切な未来を壊される激痛に昇平君の笑顔が真っ白い中に消えるのを感じながら、膣が赤い食指神経に崩れ落ちてしまう。
真っ白に変色した体が最後に「あっ」っと震えてかすかに動くが…、最早煙の中の美沙はかろうじて人の形をしてているにすぎず、ぐちゅぐちゅの骸骨となって崩れ落ちて言った。体から出てきたワームの先端には処女血が付着していた。

「美沙…今頃ついたかな」
団地で娘が作ってくれたおかゆを、美沙の母はふーふーしようとしていた。
 大切な娘が苦しみの中死の間際まで自分に助けを求め、この瞬間永遠に消えようとしている事も知らないで。