第76号(2014年初春)






高齢者の住まい、暮らしの拠点を考える
〜ホームホスピス、サービス付き高齢者住宅、宅幼老所〜
県下にはいくつかホームホスピスが造られ、サービス付き高齢者住宅が大量にでき、高齢者の住まいや暮らしの選択肢が増えてきました。サービス情報をしっかりつかみ、より良い暮らしの選択ができればと思い、今回のミニ特集を組みました。


ホームホスピス「愛逢の家」
〜おだやかに、きがねなく「いのち」を全うする終の住処〜
昨年12月に、尼崎市東園田町にあるホームホスピス「愛逢の家」を訪問させていただきました。少人数で家庭的な雰囲気の中、最期を過ごすことができるホームホスピスですが、なごみの家(神戸市長田区)、ひなたの家(姫路市)、癒居(加古川市)など兵庫県内には6施設あるようです。
「愛逢の家」の入居対象者は、症状コントロールのついた癌末期の方、高齢で1人暮らしの方、退院予定だが家族の受け入れが困難な方など。定員は5名で、24時間見守りが付きます。
入居一時金30万円、利用料月12万円。阪神医療生協などと連携し、医師の往診などもあり、安心できる体制が取られています。
現在の入居者は、103歳、102歳、95歳など。子どもさんも高齢者で介護ができず入られている方もいるようです。人生最期は、1人ではなく、こういう場所で過ごすことができれば安心です。
但し、「愛逢の家」などの経営状況は厳しく、運営費に対し、行政側からの支援が求められます。病院や高齢者施設に入るより、このような小規模施設で、終末期を過ごす方が医療費や介護保険料も安くつきます。介護保険制度の枠に入れてもいいのではないかと思います。
なお、兵庫県では、ホームホスピス立ち上げ時の改修経費の1/2で最大500万円まで助成する制度がまもなくスタート。各地で、ホームホスピスが大きく拡がっていくことを期待します。


サービス付き高齢者住宅
各地で大量に登場!サービスは要チェック!
サービス付き高齢者住宅は、「高齢者住まい法」に基づく制度で、単身の高齢者、夫婦世帯が安心して居住できる住宅です。具体的には、バリアーフリー構造で、一定の面積、設備を備え、ケア専門家による安否確認や生活相談サービスなどが受けられます。 
家賃やサービスに関する情報が開示され、住宅ごとに、安否確認、食事提供など、選択できる有料サービスがついています。登録は、都道府県、政令市、中核市が担い、事業者へ指導・監督を行いますので、サービス内容等が説明と異なる時は、兵庫県、尼崎市の窓口にご連絡ください。
入居対象者は、単身高齢者世帯か高齢者+同居者(配偶者/60歳以上の親族/要介護・要支援認定を受けている60歳未満の親族/特別な理由により同居させる必要があると知事等が認める者)です。 (高齢者とは、60歳以上の者または要介護・要支援認定を受けている60歳未満の者)
サービス付き高齢者住宅に入居を希望される方は、将来の住まいのことを考え、きちんとした下見をし、サービス内容も確認した中で、住宅を選択してください。
尼崎市内の住宅情報の一部を掲載しますが、詳しい情報をお知りになりたい方は、HP(検索 国交省 サービス付き高齢者住宅 http://www.satsuki-jutaku.jp/)をご確認ください。




高齢者と子どもが共に日常を過ごす宅幼老所「あゆみのいえ」
以前にも紹介しましたが、2010年6月に、小規模デイサービスセンターと無認可の保育所を同じ場所で行う宅幼老所「あゆみのいえ」(代表 田井尚美さん)が尼崎市塚口町に開設されました。
「あゆみのいえ」は高齢者と子どもが共に過ごせる場所ですが、高齢者にとっても、子どもの世話をすることで、生きがいを感じ、子どもからエネルギーをもらうことができます。
子どもにとっても、子ども同士や保育士との関係だけではなく、高齢者とともに過ごすことで、一回り大きく成長します。「子どもは子どもだけ」「高齢者は高齢者だけ」という社会と異なる縦割り行政の弊害を取り払ったユニークな施設です。
◎あゆみのいえ http://www.smile-heart.co.jp/ayuminoie TEL:06-4961-6760


尼崎市議の皆さんへ 市議会改革 身内だけで決めず、市民の声を聞いて改革を!
2015年公立高校入学者複数志願選抜制度 尼崎、西宮、宝塚、伊丹、丹有 第1志望加算点20点


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