第72号(2011年12月)






園田競馬場ナイターレース・アンケート調査を実施
賛成23.6% ☆ 反対71.5%


園田競馬場を運営する兵庫県競馬組合(構成団体:兵庫県、尼崎市、姫路市)の昨年度決算額は、約309億円の売り上げで、約5.51億円の赤字が発生し、今年度も約4億円の赤字が見込まれています。全国の地方競馬は、いずれも大変厳しい状況です。
そこで、兵庫県競馬組合は、園田競馬場でナイターレース実施計画を立て、地域住民への説明を始めました。ナイターレースは2012年度から実施。開催月は4〜11月。金曜日に開催。閉門時間は午後5時から午後9時に変更。他の曜日は従来通り午後5時に閉門。
本来、県競馬組合が、ナイターレースに関するアンケート調査を実施すべきですが、県競馬組合には、その意思が全くないため、丸尾がアンケート調査を実施しました。
アンケート用紙は、9月7日〜12日、園田地域全域に1.2万部配布。回答率15.53%。 アンケート結果は、賛成23.6%、反対71.5%となりました。
一方、県競馬組合が設置し、町会長等が参加する周辺改善委員会では、賛成9、反対3という状況で、合意が十分ではないと、県競馬組合は住民への説得を続けています。
私も、現状は住民との合意形成が十分ではなくナイターレース実施は難しいと思います。


競馬開催協力(報償)金の見直しを!
県競馬組合は、園田地区の自治会・農会などに年830万円程の競馬開催協力金を支出しています。迷惑を受ける地域には、協力金を出すことは止むを得ないと思いますが、競馬ファンが通行しない地域や農地が無くなった農会等への支出は見直しが必要です。



ナイターレース実施全国地方競馬
どこも青息吐息で失速状態
全国でナイターレース実施している地方競馬の状況を調査しました。いずれも、収益は減少し、現在、地方自治体に配分金を出しているところは皆無です。川崎競馬場は、この間、年2〜9億円の黒字を出していましたが、昨年度、赤字に転落。売り上げに比した黒字幅を見ると、いつ赤字に転落してもおかしくない状態でした。大井競馬場は、05、09年度赤字で、それ以外は黒字。実際は過去の利益剰余金160億円を基金に積み、その運用益等で、赤字を黒字にしており、事実上、過去5年間は赤字状態です。高知競馬は、ナイターレース・スタート2年後に単年度収支がゼロに落ち込みました。
園田競馬場では、補助金を含め6億円で照明設備を設置し、ナイターレースを実施する予定ですが、他場の状況を見ると、財政が黒字に転換するのかどうかわかりません。
県競馬組合は13年度に年2億円の単年度黒字を見込んでいますが、6億円の投資額の回収さえできないかもしれません。
県活性化委員会の答申では、「県競馬事業が赤字になった時には、5年間の見極め期間に入り、5年間の累積収支が赤字であれば、第3者機関を設置し適切な措置を検討。見極め期間中であっても、必要に応じて第3者機関を設置。見極め期間開始後、赤字が大きく、解消見込がなければ廃止。」としています。

兵庫県競馬組合の廃止に向けた準備を!

ウインズ梅田等での場外発売、地方競馬全国協会の負担金の減額要求、議員報酬大幅削減、県職員と同じ給料表のプロパー職員給与削減等も進めるべきですが並行して廃止時に原則、公費投入をしないよう、早期に第3者機関の設置し、県競馬組合廃止に向けた準備を進めるべきです。

県議会改革骨抜きか?県議会自民党が、住民の請願提出時の意見陳述制度創設に反対表明!
県立高校通学区16→5区(案)。41中20議会が反対・慎重決議。弊害も大きく慎重な検討を!


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