第63号(2008年6月)






県議会

県職員OBを監査委員としての選任に同意

監査委員には、民間の公認会計士や税理士、弁護士を

現在の県監査委員の構成は、県議2人、県職員OB1人、銀行出身の民間人1人です。
今回、県職員OB監査委員が任期により交代するということだったのですが、知事が提案した監査委員候補は、再び県職員OBでした。
では、県職員OBに適切な監査が、期待できるのでしょうか。監査の対象が、元部下が決裁した支出や自分が担っていた仕事内容であった時は、厳しい監査を行うことは難しいでしょう。
総務省でさえ、行政改革を行推進するため「監査委員には原則として職員OBを登用しないこと」と指針を出し、民間人の登用を促しています。
県の監査の実態を見てみますが、06年度には7件、07年度には6件の住民監査請求がありました。しかし、監査委員はいずれも棄却、もしくは却下(要件が整っていないという判断で審査もしない)という判断を下しています。
その中には、先日の神戸地裁で違法と判断された県職員互助会への補助金の違法性を問うたものもありました。
県職員が監査委員になっていることで、かなり行政に甘い判断が続いている可能性があります。 その判断に、OB監査委員の判断が大きく影響していることを、否定することはできません。
また、全国都道府県の中で13府県が、職員OBの監査委員への選任を止めています。
そこで、私たちみどりの風は、監査委員には、民間の公認会計士や税理士、弁護士を登用すべきだと主張しましたが、みどりの風以外の自民党、民主党、公明党、共産党などの議員の賛成により、県職員OB監査委員が、再び誕生しました。
なお、県議の監査委員についても、本来は不要だと思いますが、少なくとも地方自治法上で規定されている1人に減らすべきでしょう。



みどりの風
尼崎市などに無料の肝炎ウイルス検査の拡充を申し入れ

次ページの記事にあるように、兵庫県内では、尼崎市、西宮市、姫路市の住民は、保健所での無料肝炎ウイルス検査を受けることはできますが、在住している市内の医療機関で無料検査を受けることができません。但し、3市の住民であっても、3市以外の医療機関に行けば、無料ウイルス検査を受けることができます。(医療機関名は県健康福祉事務所〈芦屋0797-32-0707、伊丹072-785-9436〉にお問い合わせ下さい)
政府が実施する無料肝炎ウイルス検査は、1年ですし、治療費の助成は、7年間に限られました。今、徹底的に肝炎ウイルスのキャリアの方を探し出さなければなりません。そして、一刻も早く適切な治療を受けてもらう必要があります。 そこで、私たちは、肝炎友の会兵庫支部の動きに合わせ県知事、尼崎市長などに対し、保健所だけで行っている無料肝炎検査の医療機関への拡充などについて申し入れました。



尼崎市は緊急に無料肝炎ウイルス検診の拡充を!!
田中じゅんじ 尼崎市政レポート

兵庫県下で医療機関の検診がないのは尼崎市他2市のみ

<沈黙の臓器>と呼ばれる肝臓の病の中にウイルス性肝炎があります。尼崎市、西宮市、姫路市を除き、神戸市ほか兵庫県の各市町では、平成20年4月より地域の医療機関における無料の検診事業が実施されています。つまり自分の住むすぐ側にある医院などで、いつでも無料検診事業のサービスを受けられるわけです。
尼崎市では、フェスタ立花南館5階にある保健所で無料の肝炎ウイルス検査が受けられるのですが、月曜日は午後1時〜2時火曜日から金曜日は午前9時〜10時の受付となっており、保健所から離れた地区にお住まいの方や、お昼間にお仕事をお持ちの方などは、この設定された1時間に受付を済ませ、検診を受けられることは、大変難しい事だと思います。 受付時間などについて、尼崎市保健所に聞くと「委託しているドクターは11時に検診を完了し、医療機関等へ戻られる」「神戸市の様な検診体制の実施はない」というお答えでした。

休日、夜間でも検診が受けられる体制を

現在、尼崎市には6つの支所があり、地域保健担当部署は定期的に予防接種などの業務を行っています。肝炎ウイルス検査についても、早急にそれら市の窓口を活用し、随時検査を実施すると共に、市内の医院等や夜間休日でも受けられる体制が切望されます。

平成20年3月24日、第14回尼崎市議会定例会本会議にて、『尼崎が中核市へ移行する手続きを進める事』が可決されました。中核市を目指す理由の中に、「市民サービスの向上、市民ニーズを反映したまちづくり」とうたわれています。大阪府下にある中核市の東大阪では3つの保健センターで、月2回予約制の検診と、市内医療機関検査も府がカバーするという手厚い検診の体制がとられています。
B型、C型肝炎ウイルスは感染後、20〜30年経って発病すると言われており、この問題に対する施策を今、最大限にとったか否か、未来の中核市たる尼崎市が問われていると考えます。

田中淳司(たなかじゅんじ)*昭和49年7月11日尼崎市生まれ。
兵庫県議会「みどりの風」会派スタッフ。血液型O型。



神戸地裁3月 自公民県議への6千円以上接待は違法 井戸知事に14万円返還求める


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