第53号(2005年11月)






子どもの虐待に早く気づいて

シルバー人材センターのヘルパーと連携

尼崎市内でも、親が子どもを虐待し大怪我を負わせた、あるいは、殺してしまった、との大変な事態が、いくどか起こっています。虐待は家庭の外から見えにくく、その発見がとても困難です。
宝塚市などでは、産後の生活支援を行う産後ヘルパーが、子どもの状況等の情報を把握し、問題があれば県や市の担当課に連絡をとるようにしています。ただ、宝塚市の産後ヘルパー制度は、今年の8月に始まったばかりで、まだ虐待の発見事例はないようです。
尼崎市では、シルバー人材センターが、産前、産後のヘルパー派遣制度を実施しています。尼崎市でもシルバー人材センターと連携し、虐待の早期発見に努めるべきです。

子どもの虐待通告先
・尼崎市福祉事務所家庭児童相談所  TEL6489-6921
・尼崎市シルバー人材センター ヘルパー制度  TEL6481-3380
   二時間未満は一時間千百円



環境問題は待ったなし
中小企業に環境マネジメントシステムの普及を

現在、大手企業などでは、環境マネジメントシステムISO14001の認証取得をしていなければ、国際的な競争で生き残れない時代に入り、ISO14001の認証取得数は、着実に伸びてきています。
人と金に余裕のない民間中小企業においては、ISO14001は関係のないことです。そこで、環境問題に取り組んでもらおうと中小企業向け環境マネジメントシステムが、次々と作られてきました。環境省が作ったエコアクション21、京都市で作られたKESなどです。
民間中小企業の環境対策は遅れている分野であり、尼崎市としては、市内の中小企業の環境対策を進めるためにも、中小企業が環境マネジメントシステムの認証取得するよう誘導策をとる必要があります。
現在、尼崎市の入札の指名では、業者の経営状況などを点数化して、どの金額の工事入札に参加できるのか決めています。点数が大きいほど、大きな工事の入札に加われます。
また、尼崎市では、ISO14001認証取得している業者、障害者の雇用義務を達成している業者に、10点の加算点を与え優遇しています。
その仕組みを利用し、エコアクション21など、環境マネジメントシステムの認証取得した企業にも同様の加算をしてはどうでしょう。



特養に入れぬ要介護者が暮らす
市立老人ホーム長安寮にベッドを入れて

「障害者自立支援法」は障がい者の声を聞いて制定を



長安寮は、1983年に立てられた唯一の市立の老人ホームで、生活に困り、家族との同居が困難で、かつ自立できる高齢者が入れる施設です。

特別養護老人ホームの定員に空きがないから…

施設が建設されてから、既に22年。当初、65歳で施設に入った方は87歳になります。当初は自立して生活していた人でも、要介護になった人が少なからずいます。しかし、要介護者を受け入れる特別養護老人ホームの定員に空きがないことから、仕方なく、長安寮で生活を続けている人がいます。
それは止むを得ないとしても、問題は、長安寮の居室は全て和室で、ベッドがないことです。
長安寮の要介護者の人数は上表のとおりです。要介護者の中には、足が悪いので、居室では寝られず、静養室で寝起きする人が1人います。他にも足が悪く、畳での寝起きで苦労している人が少なからずいるのではないでしょうか。そして今後、長安寮の要介護者は、ますます増えていくでしょう。
その対策として、ベッドを入れる、手すりを増やす、認知症の対応方針を作ることなどは、必要不可欠です。

プライバシーを守るカーテンもなく…

また、もうひとつの問題として、定員2名の和室には仕切りがなく、プライバシーが十分には守られていません。早急にカーテンを設置するなどの対応が求められます。
市議会での丸尾まきの質問に対する答弁では、「ベッドは国の動向をみて、認知症は対応している、カーテンの設置は無理だ」ということでした。



市民自治・環境・福祉のまちづくりを


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