第47号(2004年2月) |
◆ | いま尼崎市では、財政状況が厳しく行財政改革が進められています。このたび県当局から、それに追い打ちをかける行財政改革案が出されました。県当局の計画では、2004年10月から下表などの項目を実施する予定です。 |
◆ | 県議会にはデタラメな費用弁償制度、県当局は必要のないダム建設計画や、見直すべき道路計画など公共事業が山ほどあります。福祉事業を削るのは論外です。もしも、下表の改革が進められれば、尼崎市はますます窮地に追い込まれ、さらに福祉が削減される恐れがあります。県当局に皆さんの声を! 県企画管理部企画調整局課長(新行政担当) TEL.078−341-7711、FAX.078−382−9478 |
制度 | 内容 | 現行県制度 | 県行革案 (04年10月予定) | 現行市制度 | 市行革案 (04年4月予定) |
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老 人 医 療 費 助 成 | 対象 | 65〜69歳 | 同左 | 県制度と同じ | 同左 |
所得 制限 | 住民税非課税者 | 住民税非課税者 但し一定以上所得者の家族 を除く※1 | 145万円 (加算・控除あり) | 同左 | |
一部 負担 | 老人保険準拠 1割負担 (一定以上所得者 2割負担) | 一律2割負担 但し負担限度額据置 | 現行県制度と 同じ | 老人保険準拠1割負担 →県所得制限超過者は 2割負担 | |
重医 度療 心費 身助 障成 害事 者業 (児) | 対象 | 身障手帳1,2級 重度知的障害者 | 同左 | 身障手帳1,2,3級 知的障害A,B1 | 同左 |
所得 制限 | 特別児童扶養手当 (本人459.6万円、 配偶者628.7万円) | 特別な障害者手当 (本人360.4万円、 配偶者628.7万円) | 所得制限なし | なし→本人のみ特別児童 扶養手当(459.6万円) 扶養義務者はなし | |
一部 負担 | なし | 外来1医療機関あたり1日 500円を限度に月2回(千円) まで、入院1割負担(月2千円 を限度)、入院6カ月超※2 | 現行県制度と同じ 同じ | 同左 | |
母事 子業 家 庭 等 医 療 費 助 成 | 対象 | 単身家庭の子で18 歳に達する年度末 までの児と母(父) 同期間の遺児 | 同左 | 現行県制度と同じ | 同左 |
所得 制限 | 児童扶養手当本人 所得192万円(扶養 家族0人の場合) | 同左 | 370万円(扶養 家族0人の場合) | 児童扶養手当扶養義務 者所得(236万円:扶養家 族0人の場合) | |
一部 負担 | なし | 外来1医療機関あたり1日 500円を限度に月2回(千円) まで、入院1割負担月2千円 を限度、入院6カ月超※2 | 現行県制度と同じ | 同左 | |
乳事 幼業 児 医 療 費 助 成 | 対象 | 義務教育就学前 | 同左 | 現行県制度と同じ | 改革項目にはあがって いない |
所得 制限 | 0歳児はなし1歳 児から児童手当特 例給付(460万円) | 同左 | 現行県制度と同じ | ||
一部 負担 | 外来1割負担月5 千円を限度 入院なし | 外来1医療機関あたり1日 700円を限度に月2回まで 入院1割負担1月2800円を 限度、入院6カ月超※2 | 3歳未満一部負担 なし、3歳以上外来 1割負担月5千円限 度、入院なし | ||
入給 院付 生金 活 福 祉 | 対象 | 重度心身障害者 (高齢者含)、 母子家庭等、 乳幼児各医療の 受給者 | 廃止 | 重度心身障害者 (所得制限、対象者 の上乗せ)、母子家 庭(所得制限上乗 せ)、乳幼児(現行 県制度と同じ) | 市単独事業受給者も含 めて助成→市単独事業 の変更後所得制限超過 者は対象外 |
★ | 市当局は来年度からの4年間の取り組みとして、市長の年収約2100万円を給料・期末手当込みで約500万円カット、助役は年収約1700万円を約340万円カット、収入役は年収約1460万円を約230万円カット、局長級は年収約1300万円を約118万円カット等を決めました。 |
★ | それを受けて市議会では、従来行ってきた政務調査費の半減や期末手当の10%減額を、今任期中継続することを決めました。私たち市民自治クラブは政務調査費の半減継続には賛成ですが、期末手当の10%減については減額幅が小さいことから反対でした。 |
★ | 議員1人月15万円の政務調査費を月7万5千円に半減する効果額は年4140万円。期末手当10%減の効果額は年約1640万円。議員一人あたりの手当カット額は年約35万円。 議員報酬は月額67.1万円で年約1160万円。議長報酬は年約1470万円、副議長報酬は年約1330万円。議員の年収に近い市当局の部長級は年収約1200万円でカット額は約70万円、課長級は年収約1000万円でカット額は約50万円。 議員の報酬カット額は、議員と年収が近い部長級の半分にしか過ぎません。議会・議員の責任の重さを考えると、この見直しでは到底市民の理解を得ることはできないでしょう。 |
★ | こうした状況の中で期末手当10%減額案とは別の案を共産党が提案しました。それは政務調査費半減を元に戻し、議員報酬を10.6%削減するというもの。すなわち、議長報酬は月額85.1万円を76万円に、副議長報酬は月額76.9万円を68.7万円に、議員報酬は月額67.1万円を60万円に削減。議員1人の年間報酬削減額は約123万円とするものです。 |
★ | 私たちは政務調査費の半減は続けるべきだと考えており、それを元に戻すことには反対。しかし政務調査費の半減は、この議案が提案される数日前の議会運営委員会で既に決められていました。私たちが考えるべきなのは議員報酬削減のみであり、一定の理解ができる共産党案に賛成。 |
★ | 私たちは、「正副議長報酬の20%減、議員報酬の15%減(議員1人あたり年174万円カットで効果額約8210万円)、政務調査費の半減(効果額4140万円)、費用弁償(会議1日につき千円)の廃止(効果額368万円)、総額で1億2700万円(2003年度議会費の14.5%)の削減を提唱しました。しかし残念ながら私たちには議案提案権(議員4人以上)がなく、私たちの意見に最も近い共産党案に賛成。 |
新政会 | 市民グリーンクラブ | 公明党 | 共産党 | 市民自治クラブ | 清風会 | シンの会 | 結果 | 備考 | |
政務調査費半減案 効果額(万円) | ○ 4140 | ○ 4140 | ○ 4140 | × 0 | ○ 4140 | ○ 4140 | ○ 4140 | 可決 | 議運 |
議員報酬10%削減案 効果額(万円)注1 | × | × | × | ○ 約5700 | ○ 約5700 | × | × | 否決 | 本会議 |
期末手当10%削減案 効果額(万円) | ○ 約1640 | ○ 約1640 | ○ 約1640 | ○ 注2 | × | ○ 約1640 | ○ 約1640 | 可決 | 本会議 |
合計効果額(万円) | 約5780 | 約5780 | 約5780 | 約5700 | 約9840 | 約5780 | 約5780 | 約5780 |
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