第43号(2003年3月) |
前市長宮田良雄氏は、市内では環境にやさしいプリウスに乗り、市外に出向くときは環境に悪い超高級車センチュリーと使い分けていました。 これに対し白井市長は、公約どおり超高級車は無駄だとして売却を決めました。 センチュリーは8年契約のリースで残り3年ほどリース期間が残っています。今の時点で解約すると、解約金約593万円が発生しますがリース業者が買い取るとすれば、約220万円で引き取ることになり、差し引き373万円程が市の負担になります。 けれども、このまま契約を続けると3年間のリース料637万円がかかりますから、いま売却した方が264万円程安くつきます。 次ぎの課題は議長公用車のセンチュリーです。 |
車番 | 利用日数 | 利用時間 | 利用率1(%) | 利用率2(%) |
神戸33な3732 | 25 | 68 | 50.0 | 9.3 |
神戸33な3731 | 30 | 82 | 49.2 | 11.2 |
神戸54ら4489 | 31 | 91.5 | 50.8 | 12.5 |
神戸500や5246 | 27 | 86.5 | 44.3 | 11.8 |
神戸77ゆ5948 | 28 | 80 | 45.9 | 10.9 |
黒塗り予備車 | 1 | 5.5 | 1.6 | 0.8 |
市当局は、公用車としてクラウンなどの高級車を数台持っています。そもそも市職員が、職務上、高級車に乗る必要があるのか疑問です。しかも必要以上に公用車を所持していると思われます。 余分な公用車は廃止し、できるだけ自転車、バス等を活用し、どうしても必要な場合はタクシーを利用すればよいでしょう。 また公用車の買い替え時は、環境に悪い高級車を止め、小型の低公害車とすべきです。管財課が管理している黒塗り公用車の利用状況は表の通りです。 |
● | JR尼崎駅北側のキリン跡地などについて「緑遊新都心計画」が進んでいます。ここの施工者は都市基盤整備公団です。総事業費230億円の区画整理事業費の内、道路・公園など基盤整備の費用として、尼崎市は86億円程を負担しなければなりません。 |
● | この86億円は、公団立て替え制度や市債を活用しますが、いずれも3年据え置き17年償還です。据え置き期間である3年間は利子のみの支払いなのですぐに多額の一般財源を必要とはしません。しかし元金償還が2006年度から始まるので、こんご市財政に大きくのしかかってくると考えられます。 |
● | 市行政の役割として、事業者や住民のために道路や公園等の基盤整備をしなければならないので、一定の負担は仕方がないでしょう。しかし財政が厳しい中で整備を急ぐキリン跡地以外の事業については、極力先送りすべきです。 |
● | 緑遊新都心計画とあわせ、長洲久々知線の開かずの踏切を地下化する計画があります(事業費約86億円。国庫補助2分の1。市負担2分の1。市負担分の75%は超債予定。残り25%は財政健全化債を予定)。これについても今の財政状況から、できるだけ先送りすべきです。 |
来年度から始まる支援費制度で、厚労省がホームヘルプサービスの補助金上限を設定し、サービス時間を減らす方針を発表。重度の身体障害者や知的障害者の団体と自治体が、全国規模で抗議行動を展開しました。 その結果、厚生労働省は交付基準は設定するが「調整交付金」を新たに設け、これまでのサービス時間を確保する方針を示しました。 また4月以降に、障害者を含めた検討会を立ち上げ、補助金の交付方法の見直しも検討することになりました。 宮田前市長は、国・県に対して積極的に意見を言いませんでしたが、白井市長は、この件について厚生労働省に要望書を出しています。市民の立場に立ったその行動は評価できます。今後も市長として、市民と共に国・県へ積極的に意見・撞言をすることを期待します。 |
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