第40号(2002年5月)






安全な食品供給のシステム作り急げ
尼崎市学校給食 国産肉と偽り輸入肉を混入

偽肉納入業者にペナルティーを

尼崎市の学校給食に牛肉を納入している2業者が、今年1月から国産肉にオーストラリア産の牛肉を半分程度(約500kg)混入させていることが、業者からの申告によってわかりました。また、上記2業者ともう1業者を含めた3業者が、受注した部位とは別の部位を混入させていたことが明らかになりました。
これらの行為は単に契約違反というだけではなく、小学生等の安全を脅かす重大な事件です。このような嘘がまかり通るのであれば、業者が国産牛肉と偽って狂牛病の発生率の高い他国産の牛肉を混入させることがあるかも知れません。このようなことは決して許されることではありません。
今回の事件について国としての対策は、偽食品が混入する余地のない流通システムの構築と、虚偽の記載をした場合の罰則を厳しくすることです。市教委の取るべき対策としては、3業者に指名停止などのペナルティを課すこと、輸入牛を納入したことによる不当利得を返還させるべきです。
しかし現在、市教委は3業者へのペナルティを考えていません。「牛肉使用が中止されていることから、それをペナルティとみなす」ということのようです。業者が契約違反をしながら、それに対して何の責任も取らせない当局の無責任な姿勢は全く理解ができません。このままでは今後も同じことが繰り返される危険があります。
そこで小学生等のいる保護者の皆さんへお願いです。市教委に対して、PTAの場や、先生との対話の場で、ぜひ、この間題を指摘して、信頼のできる業者から安全な肉を納入するよう働きかけて下さい。



ワンポイント手話講座2
初めてのあいさつで大切なポイントは、目と目を見合わせることです。恥ずかしがらずに、しっかり相手の目を見て表現しましょう。肩をたたく行為も聞こえない人とのあいさつの仕方の一つです。

●はじめましてよろしくお願いします
1)手の平を下に向けた右手を上にあげると同時に
人差指を残して4指を握ってから
2)握った手を鼻にあてて
3)右手を顔の中央から下へおろす
  出典:三省堂「手話のハンドブック」全日本ろうあ連盟、篠田三郎[共編]



介護保険料の独自減免が実現
遅れた尼崎市の対応に批判あり

ほうれん草通信38号でお知らせしたように、阪神間で低所得者向けの独自減免制度がなかったのは尼崎市だけ。市民の強い声を受け、宮田市長は導入を決めました。

内 容
申請に基づき、一定の基準に該当する者に対し
第2段階の保険料額を第1段階相当額に減額。
軽減額 1人あたり年間8,945円(26,834円→17,889円)

対象者 
(ア)次のいずれかに該当する生活困窮者
 (1)第2段階(住民税世帯非課税者)に属する者
 (2)年間収入が98万円以下の者(世帯員1人増ごとに50万円加算)
 (3)住民税課税者に扶養されていない者
 (4)住民税課税者と生計を共にしていない者
 (5)活用できる資産のない者(居住用以外の土地家屋を所有している方や世帯全員の総預貯金額が1050万円以上である場合はダメ)

(イ)次のいずれにも該当する制度的無年金者
 (1)第2段階(住民税世帯非課税者)に属する者
 (2)尼崎市高齢者特別給付金を受給している者

実 施 2002年4月1日からです。

問い合わせ [介護保険課] TEL 6489-6343



水道局幹部タクシー券不正使用分を返還

丸尾まきが情報公開請求により入手した資料を分析すると、元水道事業管理者A氏の使ったタクシー券で、不正使用の疑いが見つかりました。
水道局に対し、調査と不正使用されたものはA氏に代金を返還をさせるよう要請しました。
その結果、鈴蘭台への5件のタクシー券利用については、「疑問があれば返還したいとの本人の意志もあるので返還を求める」ということでした。残り2件については、「A氏の記憶がなく適切な使用かどうか判断できないので返還を求める」ということでした。
計7件19,230円の返還が決まりました。
市民に水道料金値上げを押し付けながら、水道局幹部は一方で杜撰なタクシー券使用を繰り返してきたのです。今後、しばらくは適正に使用されることでしょう。(説明に来た水道局幹部に、あまり反省の様子は見えませんでしたが)
上記A氏の使用実態です。A氏は99年に住所地を神戸市から尼崎市に移しています。
A氏は転居後、タクシー券を使って神戸の元住所地に度々帰っていました。神戸に行くのはなぜか金曜日。A氏の通勤経路は尼崎市内の「自宅一市役所」で、深夜の緊急使用はあるとしても、神戸の元住所地へ行くのは、明らかに私的使用です。

利用日 行き先 金額
99年05月28日(金) 三 宮一鈴蘭台 3,630円
99年06月04日(金) 三 宮一鈴蘭台 3,230円
99年06月25日(金) 三 宮一鈴蘭台 3,310円
99年09月03日(金) 新神戸一鈴蘭台 2,990円
00年03月31日(金) JR三宮一鈴蘭台 3,150円
99年08月30日(月) 尼崎一武庫ノ荘 1,780円
00年03月28日(火) 阪尼一JR尼崎 1,140円
返還額合計 19,230円



02年度 行革予算を市長提案通り可決
新政会・公明党など福祉切り捨てを容認

与党大会派は市長への追随に戻る

保育所保育料の大幅な値上げ、下水道使用量減免額の大幅見直し、老人医療費の所得制限を引き下げるなどの福祉削減を盛った予算案が、新政会(中川幹事長)、公明党(畠山幹事長)、市民グリーンクラブ(塩見幹事長)、清風会(騰幹事長)、無所属多田議員の賛成多数で可決。
昨年は、各会派から福祉切り捨てに対する厳しい意見が出されて予算案が否決されたましたが、今回は、大会派である新政会、公明党からの福祉切り捨てに対する強い意見もなく、市長提案が問題なく可決されました。市民の立場からのチェック機関である議会は、その役割を果たせなかったと言えます。

市長退職金の削減など取り組まず

新年度予算は昨年度と比較して、保育所保育料の値上げ幅圧縮や、市長給与20%減をはじめ市職員給与を減額し、内部管理経費の削減に努力したことは認められます。しかし、市長と彼に追随する議員は、市長等退職金や監査委員につく議員報酬など、不当と思える手当などには手をつけず、市民福祉の削減に走ったのです。

改善への修正案はすべて否決

市民自治クラブは、他会派との合意をさぐりながら、議員報酬の削減や市長退職金などの減額を行い、その費用で保育料の上げ幅を半減すること、下水道使用量減免について母子世帯の負担を減らすなどの修正案を提出しましたが、賛成少数で否決されました(共産党案も否決)

ナイター競艇へ調査費3900万円

競艇場事業予算案では、競艇場のナイターレース開催のための調査費3900万円が計上されました。
これ以上市財政が公営ギャンブルに依存するのは良くないし、地域住民の理解も得られないとの理由で、本会議において清風会、共産党(早川幹事長)、市民自治クラブ(飯田幹事長)は反対。
しかし新政会・公明党・市民グリーンクラブ等の賛成で、調査費は計上されました。
議員報酬の削減については、当初、新政会が反対していましたが、最終的には期末手当を2年間10%減額することが決まりました。かりに期末手当4.7カ月とした場合、議長年約48万円減、副議長年約43万円減、議員年約38万円減、年間効果額約I830万円となります。但し、この削減額は当初予算案には反映されていません。


丸尾まきは議会内では飯田議員、酒井議員と共に市民自治クラブという会派に属しています


目次へ戻る