第24号(1998年5月)






---宮田市長の4年間を検証する!---

責められる消極的な公開姿勢
<市民のために情報を公開しているか>

評価基準 A B C D
  良い まあまあ 悪い 評価に値しない

その1、情報公開                           
課題 現状 市長の公約 全国の状況 評価 理由
審議会の公開 72の審議会のうち
公開は1か2
審議会公開の具体的方法を検討 原則公開する自治体が増える傾向 公約とはかなりずれた現状であり、市長の意欲を感じない
政策を決める過程の公開 ほとんどなし 公開の具体的方法を検討する 計画等の中間段階での公表が進む 公開を検討した形跡がない
情報公開時の閲覧手数料 一件につき300円 なし 手数料を取る自治体は2割ほど 市民オンブズマンの情報公開度ランキングでは失格に値する
市長の資産公開 公開 公開 ほとんどが公開 腐敗防止のための市長の特別な努力は感じないが公約は実施
食料費目で官官接待の情報公開 部分公開
相手方の名は非公開
なし 裁判で相手方氏名公開はほぼ確定 未だに官官接待を行う非常識と、判例を無視する非常識
総合評価 前の六島市長の時よりは、審議会の一部公開など進んだ部分はあるが、宮田市長には「市政情報は原則として市民に公開するもの」という姿勢に欠けるようだ。
 「対話と信頼」を公約として掲げた宮田市長でしたが、この4年間でこの「対話と信頼」の実践は、あまりにもお粗末。
 「対話と信頼」で最も大事なのは、情報公開です。その情報公開が、表のようにこの4年間であまり進みませんでした。
 さらに、制度に基づいて公文書の公開をしても、各担当部局は条例の原則公開を無視して、たびたび恣意的に情報公開の範囲を狭めます。情報公開は制度として十分に機能していないと言えます。宮田市長の情報公開に対する消極的な姿勢が反映しているのでしょう。

宮田市長の4年間を検証
市民の意見は聞くだけで、審議会も公開せず

 視点を変えますが、宮田市長は前六島市長より市民との合意形成を大事にし、「市長への手紙」や、若者の意見を聞く「ヤング市政サポーター」事業、そして女性の意見を聞く「レディースアイ21」事業等を実施してきました。
 しかし、これらも意見を聞くだけで、どれだけ政策形成に反映できたのかはっきりしません。あくまで「市民の声を聞いていますよ」というイメージ作りのためにだけ、事業が行われてきたような気もします。
 それは行政の意思形成に重要な役割を担っている審議会が、ほとんど公開されず、公募市民の参加もほとんどないという現状からも容易に推察できます。
 残りの市長任期は半年ですが、市長の公約どおり行政の意思形成過程の公開を検討をするのか否か。
 ぜひ皆さんが関心を持って今後の市長の行動を見ていただきたいと思います。



行政改革 減らない管理職と幹部職員

福祉は犠牲! 民間委託で公的ヘルパー廃止へ

 行政改革が唱えられ、公のホームヘルパーを無くして民間に委託するという乱暴な改革が行われています。
 不必要な人員の削減はやらなければなりませんが、現場の福祉職であるヘルパーまで、全て民間に委託するのは納得できません。高齢社会を迎えるにあたって、人材確保のため福祉職の地位向上、待遇改善を進めて行かなければならない時期に、ヘルパーの民間への委託は、それに逆行する改悪です。
 一方、管理職員の削減はどうでしょうか。多少の見直しはされているようですが、全体に占める課長以上の職員の割合は、年々増える一方です。この管理職の割合増が、人件費をまるます増大させています。市の方針を決める管理職が、まずは自らの管理職の人数を減らして経費の節減を行うというのは当然のことではないでしょうか。併せて市長・議員の報酬等を含め、管理職手当の削減も率先して取り組むべきです。改革の議論は、そこから始まるのです。

  1978 1982 1987 1992 1997
局長級 12 20 19 22 22
部長級 59 76 82 92 79
課長級 229 293 291 265 272
小計A 300 389 392 379 373
課長補佐     69 211 282
係長級 629 639 626 557 480
主任   81 229 233 382
非現業 2476 2378 2037 1913 1590
現業 1580 1476 1264 1123 981
総数B 4985 4963 4617 4416 4088
A/B 6.02% 7.84% 8.49% 8.58% 9.12%





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