第22号(1997年11月)






尼崎市議会 五年間で何を反省したか
海外視察が復活!

10月7日から12日まで友好都市提携を結んでいる鞍山市に、正副議長と議会運営委員会のメンバー9名と議会事務局職員3名、計12名が訪問。
あらかじめ参加が予定されていた議員は石本晟氏、中野清嗣氏、高岡一郎氏、藤原軍次氏、寺本初己氏、塩見幸治氏、畠山郁朗氏、仙波幸雄氏、荒木伸子氏。
訪問先は、鞍山市3泊、大連市2泊。
スケジュールは、鞍山市人民代表大会・人民政府の表敬訪問。
大連市の国際見本市開会式・交流会に参加。上海浦東開発区視察。
予算は、697万5千円。
友好都市へ、市議会として代表が訪問するのは理解できるところはあります。
しかし、この財政事情の厳しい中、ぞろぞろと多人数が行くことは、正常な市民感情として全く理解できません。
議長・副議長なりが訪問すればよいことでしょう。
また内容にも問題があり、友好都市でもない大連市で国際見本市に参加したり、上海浦東開発区を訪問したりと、鞍山市との友好に関係のないスケジュールまで組まれています。
財政事情を考えて、人数・計画を絞るべきでした。



[寄稿] 藤波南美子

一方的に定員減を決めた教育委員会に対する
           撤回運動へのご支援に感謝


 尼産育友会では、昨年11月突然の機械科募集定員数半減を決定した市教委に対し、白紙撤回を求める運動に取り組み、3万6千筆の賛同署名を持って文教委員会に臨み6時間の審議の末、文教委員会の総意として市教委への意見書を頂きました。これは尼崎市議会だよりに掲載されたことで広く市民の皆様に運動の成果を知って頂くことが出来たことと存じます。
今年は、丸尾議員、酒井議員に請願の紹介議員になって頂き学級減復元という取り組みをしました。今年も3万筆を超える賛同署名をいただき、文教委員会に臨みましたが、結果としては、昨年の文教委員会の意見書を尊重するという形で終わりを 迎えました。
2年に亙り、多くの皆様の暖かいご支援を頂いたことに感謝とお礼をこの紙面を借りて申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。



食べたくない 遺伝子組み換え
残念! 継続審議に
「遺伝子組み換え食品の表示を求める」陳情

Q. 遺伝子組み換え食品ってなに?
A. 細菌の遺伝子の一部を切り取って、大豆、トウモロコシ等の作物に組み入れたものです。
Q. どんな効果があるの?
A. 特定の除草剤に強くなるものや虫を殺す効果のあるものがあります。
Q. 遺伝子を操作した新たな作物なのですが、人間には安全なのですか?
A. よくわかっていませんが危険性はあります。
急性毒性については、マウスでの実験はされていますが、慢性毒性、遺伝毒性、発癌性、催奇形性についての実験さえ行れていません。
Q. 今まで問題なかったのですか?
A. (1)昭和電工が製造したトリプトファン(遺伝子組み換え食品)の摂取によって、アメリカを中心に死者38名、被害者1500名以上という被害が出ています。但し、充分な原因解明はできていません。
(2)アメリカでは、遺伝子組み換えによって、アレルギーを起こす大豆が作られたことがあります。
Q. 生態系に影響はないのですか?
A. 程度はわかりませんが、間違いなく影響を与えます。
除草剤に強い性質、虫を殺す性質が、他の微生物・作物等に移行し、予測のできない生態系の変化が考えられます。
実験段階でも、導入遺伝子が、周辺の雑草等へ移行することが確認されています。
Q. 他国はどのような対応ですか?
A. オーストラリア・ニュージーランドでは、遺伝子組み換え食品を原則的に禁止。
EC諸国は、多くの国で表示義務づけ、もしくはその方向で進んでいます。
アメリカ・カナダ(遺伝子組み換え食品輪出国)では、シカゴ市、バーモンド州で、表示義務づけ。その他の都市は、表示義務づけなし。
Q. 日本での遺伝子組み換え食品の表示義務付けは、どうなっているの?
A. 現在は厚生省は表示義務づけは必要ないと言う立場。
しかし、世論の盛り上がりもあり、表示義務づけをするかどうか、検討中です。
Q. 尼崎市議会の取り組みは?
A. 良い食べ物を育てる会等からの表示義務づけを国へ求める陳情が提出され、9月議会で審査さ れました。
ほとんどの議員は陳情の採択を主張しましたが、寺本初己議員(新政会)が、持ち帰って検討したいという事で、継続審議になりました。

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