第18号(1996年11月)






カラ出張→解散→選挙 
3年間で何が変わったか!

 新しい議会になってから、会議の公開がすすみ、不十分ですが、議会改革の成果が上がっています。
丸尾まきを初め、ごくわずかな議員ですが、公費乱用(税金のむだ使い)問題に取り組んできました。
その結果、行政が変わった象徴的な部分を今回は紹介します。

◆市長交際費が激減しました◆

どこの自治体でも、疑惑の多い市長交際費ですが、新議会になってから予算が年間1千万円(44%)も減額されました。
前六島市長の新聞紙上での発言によれば、市長交際費の約半分は議会対策に使われていたようで、それが無くなったのが、減額された大きな理由でしょう。
しかし、それ以上に大きな理由は、市民が行政、議会に対して大きな関心をもち始めたことです。
いままで市長交際費は、増額されても減額されたことはなかった聖域の分野ですから、それが見直しされた意味は大きいでしょう。
人口40〜50万人都市で最高の交際費を支出していた尼崎市ですから、財政事情の悪い中、減額されるのは当然です。
でも、今まで私たちの支払ってきた税金が、議員への接待として浪費されていたことを考えると悔しいですね。
今後の課題としては、接待の相手先等の情報が公開されておらず、まだまだ問題のある公費使用が隠されているおそれがあり、その部分の公開をさせなければなりません。

                市長交際費            単位 円     
  1991年 1992年 1993年 1994年 1995年 1996年
予算 23,832,000 23,832,000 23,832,000 19,000,000 19,000,000 13,300,000
決算 23,816,141 20,086,729 16,622,055 12,426,323 決算はまだ  
1992年10月  1993年5月  1993年6月    
カラ出張発覚   議会解散   新生議会     

                議長交際費            単位 円     
  1991年 1992年 1993年 1994年 1995年 1996年
予算 10,800,000 10,800,000 10,800,000 8,600,000 8,600,000 7,700,000
決算 10,799,532 7,574,743 2,152,181 3,213,387 決算はまだ  



非公開が不信を招く

 調査研究費は、会派に対して一月一人あたり15万円もの支給があります。市政の調査研究のためには、 ある程度の費用は必要だと思いますが、一方で第2報酬という批判もあります。
その批判は、「何に使っているのか分からない」、「本当にそれだけの経費がいるのか」といった疑問です。
これは調査研究費の支出内容が公開されていないことから生じる不信なのです。

調査研究費自主公開状況(1995年度)
会 派 名 支出額 一人一月
あたり支出額
自主公開の是非
新 政 会(11人) 14,307,400円 108,389円 非公開
連合新党市民クラブ(9人) 12,267,719円 113,590円 非公開
清 風 会(7人) 6,187,351円 73,659円 公 開
日本共産党(7人) 12,534,130円 149,216円 公 開
日本社会党(5人) 8,177,343円 113,574円 非公開
公   明(5人) 4,234,395円 70,573円 非公開
市民自治クラブ(2人) 1,368,809円 57,034円 公 開
無所属宮城(1人) 91,750円 7,646円 公 開
無所属白井(1人) 591,565円 49,297円 公 開


金は使う、発言はせぬ -税金のむだ使い-

 調査研究費は、議員がしっかり勉強して、市民の幸せのために市の行政を不断に改革・改善していくためのものです。
 多額の調査研究費を受け取りながら、あまり本会議では質問をしない会派があります。
 「金を使うは、発言せぬは、」これでは税金泥棒といわれても仕方ありません。
 まずは議長などの要職をいつも確保する大会派の新政会や連合新党市民クラブ(現在は尼崎市民クラブ)などの調査研究費の資料を公開させましょう。
 調査研究費の減額も必要だと考えられます。
 次の通信で、本会議での質問一覧表を掲載する予定です。
調査研究費を使った額と発言回数を比較してみれば、税金を浪費している会派の姿が、よくわかるのではないでしょうか。



-まず議会問題に焦点を-
議会が率先してこそ行政が良くなる

ほうれん草通信で、議会の問題をよく取り上げます。
「もっと他にも、たくさんの問題があるのに、どうして」という意見があります。
そうなのです。市役所の官僚たちが行っている政治、いわゆる行政には、市民が追求し、正さなければならないことがたくさんあります。
しかしその役割を担うのが、市民が選ぶ議会なのです。
議会が健全でなければ行政は健全になりません。
議会の情報が非公開であれば、行政の情報公開は進みません。
議会の公費の使い方がいい加減であれば、行政の公費乱用は正されません。
そこで、私たちは、行政の問題だけではなく、議会の問題についても力を入れて取り組んでいます。
市民は議員一人一人ともっと対話を重ね、金や権力や名誉で議員になろうとする者を廃して、市民全体の幸せのために機能する市議会を作りましょう。

市民自治・環境・福祉のまちづくりを


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