第15号(1996年新春)






12月議会の重要案件

すべての議員が資産公開を!

けしからぬ議員の非公開

<市長の資産公開条例制定>
市長は毎年1回、土地・建物貯金・有価証券・自動車美術品等の資産を市民に公開することとなりました。
目的は、お金をもらって行政を不当にねじ曲げる政治家がいるので、資産を市民の監視のもとにおいて、不正を予防し、行政の公平性を確保するためです。
政治家に疑惑のある場合、市民に調査請求権がなく、また公開の対象者が本人のみと言う問題点がありますが、まずは一歩前進でしょう。
ただ、市長の資産公開は毎年義務的にしなければならないのですが、議員の資産公開はやりたい人が行う自主公開になっています。
「市長の資産公開の必要性については理解をするが、政治家である自分の資産公開はしない」というのは全く矛盾する話です。
市長の資産公開条例には全議員が賛成しているのに、自らの資産公開をしない議員がいるとは!
みんなで厳しい監視を。

変だ!1社だけと契約変更

<尼崎コスモ工業団地議案>
尼崎市が分譲価格を操作したとして、入居企業から契約取り消し等を求めた訴訟が起こされています。
そのコスモ工業団地の売却額に不適切な面があったということで、訴訟企業以外の1社に対し、約2億3千万円の建物売却額を1億6千万円に変更するという議案が、議会を通りました。
この件は、他の入居企業との合意や土地価格の問題等を無視したまま、1社だけと契約変更をするというおかしな議案だったのです。
市民自治クラブと無所属議員の多くが反対をしましたが、他の議員の賛成多数で議案は通りました。
この事件は、入居企業の選定の問題などを含め、まだまだ疑惑が続きそうです。

でたらめ税金支出にNO!

<'94年度歳入歳出決算>
食料費からの支出で、最高額1人あたり1万5千円でお酒を飲んで宴会をしている官官接待費約280万円は認められません。
市長交際費支出約1240万円の中で、前六島市長時代と同じく接待費約487万円の相手先などが非公開である支出については、何に使ったのかわからず、決算審査のしようがありません。
交際費や食料費は、行政の公費(税金)支出のいい加減さを象徴的にあらわしていて、それが全ての公費支出の考え方に通じています。
このような決算は認められません。
市民自治クラブは決算の認定に反対しました。

開発はこれでいいのか

<立花南と尼崎北の開発>
JR立花南側第二地区再開発事業で、立花南側の最も高層は27階、331戸の住宅、314億円の事業費です。
JR尼崎駅北側第二地区再開発事業での最も高層は22階、総事業費は450億円です。
これらの開発の規模が本当に適切かどうか、これからの大切な課題です。



12月議会 丸尾まきの一般質問


<閉ざされた審議会を公開せよ>

まき: 地球環境保全計画は市民とともに作り上げなければ、何ら意味のないものになってしまう。
そのためには、まずその計画を策定する環境審議会の公開が必要だと思うがどうか。
当局: 今年6月の総会で公開の是非を検討されたが、結論に至らず、今後の課題である。
まき: 審議会の公開は他都市ではかなり実施されているようである。
尼崎市は現在73ある審議会のうち公開されているものはなく、市民に閉ざされているのだが、これを変え審議会を原則公開とすべきだと思うがどうか.
当局: それぞれの審議会でご判断いただく。
【まきの意見:市長が審議会の原則公開の方針さえ示せば、それで済むことです。】

<神崎川線の内容を説明せよ>

まき: 兵庫県フェニックス計画で阪神高速道路神崎川線の道路計画が示されている。
3カ年で計画の具体化を図る予定のようだが、住民への説明や尼崎市の財政状況を考えると、実現は難しいのではないか。市長はどのように考えているのか。
また、計画の是非を問う全世帯へのアンケート調査を実施すべきではないか。
当局: ルート・ 構造等で本市に影響がある場合は、本市に協議がなされるであろうから、その段階で県に意見を述べていく。アンケート調査は実施する考えはない。
【まきの意見:阪神間南北道と同じく、密室で物事を進めようとしています。】

<官官接待に市民の怒り>

まき: 尼崎市で実施された他都市との協議会では、参加者負担金はあるが、それは開催費用等で消えてしまっている。
実質的に、一人1万5千円の料亭での宴会代や、一人6千4百円の昼食代等は尼崎市の予算から支出されている。
税金を食い物にしているだけではないか。今後これらの費用負担のあり方をどのようにするつもりか。
当局: 今後、協議会で検討していく。
まき: 私のところへ10通ほどの官官接待に対する批判の手紙が届いている。
どれも強い怒りを訴えるものばかりだが市長は市民の怒りを認識しているのか。
西宮市で作られた接待基準は、アルコール禁止、昼は1千5百円まで、夜は3千円まで、そして昼夜にかかる懇談は極力避けるという内容である。
尼崎市でも基準を作るべきではないか。
当局: 行き過ぎたものに、市民の批判のあることは承知している。基準については現時点では考えてないが、新年度予算は必要最小限度にとどめるよう努めていく。
【まきの意見:市長は、1万5千円程度を使っての料亭での宴会が、適切な接待だと考えており、明らかに市民感覚と掛け離れています。今後、接待基準の大幅な見直しが必要】

<仮設の子供いじめに対策を>

まき: 仮設住宅に住む子供達がいじめを受けているということを保護者から報告を受けている。
いじめの実態と対策を報告せよ。
当局: 学校からのいじめの報告は、平成4年度47件、平成5年度36件、平成6年度35件である。対策は、教育相談の実施、意見ポストの設置、カウンセリング等を行っている。
【まきの意見:管理教育より、ひとりひとりを大切にする人権教育を推進すべき!】


市民自治、環境・福祉のまちづくりを目指して


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