「民が世」の歌い方
              〜「民が世」定着プロジェクト
.「民が世」を歌うとき
民が世は 千代に八千代に さざれ石の 巌となりて 苔のむすまで
この「民が世」は、かつて歌われていた「君が代」と比べると、歌のタイトルと歌詞の出だしのところが漢字で2文字、かなで1文字違います。積極的に歌う必要はまったくありませんが、「君が代」を歌うことを強制されるような場面では、ぜひ「民が世」を歌ってください。曲は「君が代」と同じなので、前奏に引き続く歌いだしで「き〜」と歌うところを「た〜」と大きな声で歌ってください。その後の歌詞は個人の歴史観や感性によって違うと思いますので、歌っても歌わなくても結構です。皆で可能な限り大きな声を出すことにより「君が代」は「民が世」に変わってしまい、これを各所で繰り返すことにより「民が世」は、徐々に定着に向かうものと思われます。特に大相撲千秋楽の優勝力士表彰の前やオリンピックをはじめとした各種スボーツ大会のように半ば強制的に歌わされる場所で歌うことで定着は促進されると思われます。事前に「民が世」の歌詞を配布しておけば一層効果が上がるでしょう。
 
2.「民が世」の意味
 簡単に言えば民主主義の世界が永続的に続いて欲しいということですが、もっと積極的な意味が付与されていると解釈すべきでしょう。つまり現在が必ずしも民主主義が実現されていると考えることは早計であり、もっと民主化する余地は残されているとの考えに基づき、より根源的に民主主義を追求しようという意味です。それも現代では世界大で考える必要があります。日本国一国だけで民主主義が実現出来るものではありません。ODAを巡る問題や為替間題、世界的な分業構造等、経済的な格差是正がなければ一個人が知らないところで<被害者一加害者>の関係が成立してしまいます。これらの構造を変えていくという意味も「民が世」の歌詞には含まれていると解釈できます。またここには、すでに成立した「ガイドライン法」や「住民基本台帳法」「盗聴法」などの戦争協力法やプライパシー侵害・国家管理強化法などは私たちが望む民主主義社会とは相いれないのだという強いメッセージが込められています。そして、過去の日本軍によるアジア地域への侵略戦争を反省し、今後このようなことは二度と行うことなく、戦争被害者に対しては謝罪し補償を実現することにより恒久的なアジアの人々との信頼関係を構築したいのだという願いも込められています。
 
3.「民が世」の定着に向けて
 日の丸・君が代を国旗・国歌として法制化しようという法案が通過しました。「君が代」が“国歌”として法制化されたとしても、その後の選挙による議席配分しだいでは、人々が望むなら法そのものの廃止や「民が世」への改正案を提出することも可能です。国歌なんて必要ないという意見や、どうせなら「ふるさと」や「イマジン」、その他の歌を国歌にすべきだという意見もありますが、それはそれで構いません。しかし「君が代」を無意味化していくための一つの方法として、「民が世」の定着を図ることもまた重要なのではないでしょうか。「憲法調査会の設置」をはじめとして改憲諭議が起きつつある現在、主権在民とは何かを間いかける意味からも、まず「民が世」の定着から始めたいと思います。
  (ピースネットニュース第137号、99月8月発行、2と3の一部を変更)
 
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