D I S E A S E

純血種は特有の病気が多いので、これから純血種を飼おうと思っている方は、
ぜひ実際に飼っていらっしゃる方から詳しいお話を聞くことをお薦めします。

ここではモモとヴィントの病気について紹介いたします。

病名 真菌による脱毛
症状 1〜2cmくらいのほぼ円形のハゲ
原因 傷口(草で切った切り傷、擦り傷など)から『真菌』とい自然界のどこにでもいる普通のカビが感染して、ハゲる。皮膚の弱い子は体中色々なところがハゲるが、モモは必ずおなかか足の内側にできる。ひどい子は全身に広がって脱毛する。大概、傷口を中心として脱毛するので、その傷口が痒くて舐めたり噛んだりしているうちに、他の場所にも転移、あるいはハゲが拡張してしまう。皮膚が弱い子はなりやすいらしい。(ヴィントは一年中キズだらけだが、一度も感染したことはない)
対処 強酸性水やオキシドールなどの消毒液で患部をを消毒。患部を舐めるのをやめない場合は、最終手段としてエリザベスカラー装着。邪魔だが、治るのは早い。多部位に転移が見られる場合は、抗生物質入りの軟膏を処方してもらう。
対策 散歩に行く前・行った後お腹と足、マズルなど、地面と接触しそうな場所を消毒する。消毒には強酸性水やオキシドール液、バイオチャレンジなどの市販の消毒でOK。
毎日のスキンシップで、ワンコにハゲが出来ていないかチェック!

病名 尿酸アンモニウム結石
症状 0.5mmくらいのオレンジ色の結晶、0.5〜1mmくらいの砂色の結石が出る。血尿を伴う場合がある。
原因 ダルメシアン特有の結石症。体質の問題で、ならない子はならない、なる子は注意していてもなる、という感じらしい。
対処 尿酸値のコントロール。月に1度、尿酸値の検査。利尿剤(漢方薬)の投与。低脂肪・低カロリー・低アレルギーのナチュラルフードを与える。(療法食ならu/dが適当)
対策 尿を出させるために大量の水を飲ませる。我が家では水にオレンジジュースや林檎ジュース(もちろん果汁100%か手搾り)を数滴加えています。カルシウム・ミネラル等の摂りすぎに注意。煮干しなどの魚類、ミネラルウォーターなどは厳禁。フードはu/dではなく、市販のナチュラルフード(Nutro Natural Choice Adult Rumb&Rice)をあげています。最近Natural Harvest Fitness Lightに替えようかと思案中。
いつものトイレタイムに異変が!ぐぐっとトイレシーツに近寄って見ないと分からないほど小さなオレンジ色の結晶が沢山出た。うをををを。結石。慌てて病院へ。本来なら療法食を処方するのだけれど、ヴィントはまだ7ヶ月、u/dだと発育障害が出る可能性があるので、とりあえず週1で尿酸値を検査しつつ、phを安定させることに。しかし、オレンジ色の結晶は、直径0.5〜1mm程度の薄茶の結石に成長。(泣)その後、病院を変えて検査。出てきた結晶を分析した結果、尿酸アンモニウムであることが判明。このタイプはダルメシアン特有の結石でレントゲンには写らないらしい。やはり対処療法としてph安定剤、利尿作用のある漢方薬を服用。月1回の通院で徐々に尿中の結晶も減り、薬を半分に減らすも、あっという間に結石が出て元の量に。あまつさえ1度血尿も出て大パニック。だがその後の病状は特に変化はなく、本人も元気。血尿は血が出始めた時間でどこに患部があるか分かるらしいが、ヴィントの場合おしっこが出始めてしばらくしてから血が混じり始めたので、おそらく膀胱に結石があってキズがついたらしい。(おしっこの出始めと同時に血が混じっている場合は尿道結石)獣医師の話では、このまま一生薬を飲み続けることになるでしょうとのことでした。

病名 ブロンズ症候群
症状 背中に5〜20mm程度の赤褐色の皮膚の変色、丘疹ができ、脱毛する。泌尿器系の疾患にかかっているダルメシアンに見られる。
原因 プリン体分解物質の不全から来る皮膚のトラブル及びアレルギー
対処 プリン体の少ない食事を与える。(療法食u/dが適当)
結石防止策をとる。(上記参照)プリン体を分解する物質を促すための薬を投与。
対策 皮膚・被毛の保護のためのサプリメント(Nature Vet Kelp Help)をティースプーン3杯/日。

病名 捻挫
症状 ちょっと激しく走り回ったりするとすぐ“びっこ”を引くモモ。病院に行ってみると軽い捻挫で骨に異常はないが、たぶん突っ張る感じがして歩き方が変になってしまうということらしい。子犬のうちは関節が形成されきっていないので、捻挫をする回数は多くなる。
対策 グルコサミン&コンドロイチンの錠剤を1日1回1粒投与。グルコサミンとコンドロイチンは関節の軟骨をうるうるにする成分。高齢になった時のことも考えて、コンドロイチン&グルコサミンはなるべくあげた方がよいと思う。最近の大型犬用フードには添加されている事が多い。

病名 ダルメシアン脱毛症
症状 背中を中心に丘疹(皮膚がぽこっと盛り上がる炎症)ができ、皮膚が薄赤茶色に変色し、脱毛する。ひどくなると全身が脱毛する。
原因 甲状腺前葉体の不全による脱毛症。
対処 甲状腺ホルモンの投与(1回2アンプルを週2回、12週間を1クールとして12クールを目安に投与)。定期的なホルモン分泌量の検査。皮膚の荒れ、痒みに対する対処療法。
対策 なし。この病気はヴィントが一度疑われたもの。(その後「ブロンズ症候群」であることが判明した)唯一の治療法であるホルモン投与も、治療を止めると症状が悪化し、根治は不可能らしい。しかもこのホルモン剤が動物用は生産が中止されていて、人間用を代用することになるが、1アンプルあたり5000円と高価なので、ます治療は不可能とおもわれる。こういう病気もあるという資料としてここに記述します。