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あの頃ペニー・レインと Almost Famous
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 70年代のアメリカで、音楽ライターを目指した少年が、新進のバンドや、その取り巻きの少女らとともに過ごす中で成長していく物語。

 登場人物たちの活き活きとした描かれ方がよく、見終わったあと、とても爽やかな気持ちになれる映画です。中でも、主人公の少年に大きな影響を与える少女、ペニー・レインを演じたケイト・ハドソンがいい。キュートさと大人の色気を同居させたような、不思議な魅力を放っていました。

 異常に心配性で過保護な母親との軋轢も、このドラマの見所のひとつ。この母親に絡んで、「許してあげる」「別に謝ってない」という台詞のやり取りが笑えました。それにしても、こんな母親に育てられたのに、娘も息子も自立心旺盛なしっかり者だったのがなんだか不思議。

 ドラマとしては、それほど大きな事件もなく、少年が劇的に成長することもなく終わってしまうので、物足りない感は否めません。また、設定の特殊さから、青春劇として共感を得ることも難しいでしょう。
 とはいえ、ひとつひとつのエピソードのテンポの良さや、爽やかな心地よさは、得難い魅力を持っている作品だと思います。ぶっちゃけた話、ケイト・ハドソンの存在で成立しちゃってる感もありますが……。



(02.07.06)