Text - Ｍｏｖｉｅ
| マルホランド・ドライブ Mulholland Drive |
| ●●● |
| 理解に苦しむ映画というのにはしばしば出会いますが、デビッド・リンチのこの作品ほど本気でわけの分からない映画は、久しぶりでした。何しろまるで理解できなかったので、あらすじを書くことさえできないほどです。映画館を途中で出ようと、何度も思いましたからね……。自分で言うのもなんですが、それって余程のことですよ。 独特の映像センスには、確かに見るべきところが多々あるように思えます。 しかし、時系列も平気で無視する、意味がありそうでなさそうなシーンの連続。そこには、そもそも観客に理解させようという意志があるとは思えません。 面白がろうとするために、放り投げられたイメージの断片をつなぎ合わせて無理に意味付けすることもできなくはないでしょうし、そういう楽しみ方を否定もしませんが、そこまでの努力をするほどの魅力を、私は正直、この作品に感じ取れはしませんでした。 しかし、ファンに言わせると、この映画、相当面白いようで……。リンチのファンって、マゾヒストなんだろうか……？ うーん……。 こんな取り留めもなく支離滅裂なの、わざわざ映画館で観なくたって、私はしょっちゅう見てるけどなあ……毎晩の夢の中で。 |
(02.08.17)