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ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ
 Lock, Stock & Two Smoking Barrels
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 これは思ってた以上に面白かったです。何より脚本が良く練られていました。

 基本的にはヤクと銃が話の中心にある、いわば犯罪映画です。人もいっぱい死んだりしますが、しかし、そこに陰惨な印象はまったくありません。むしろ、金に狂奔する人々の姿をコミカルに描いて大いに笑わせてくれる、一流のコメディになっています。

 パズルのように絡み合った人物関係を最終的にきれいにまとめてしまう、その脚本の見事さ、緻密さにまず拍手。そしてシャープな演出で、底意地の悪いユーモアやギャグを連発して笑わせてくれる、いかにもイギリス映画らしいその手腕にも拍手です。キャストも、日本では無名な人ばかりではあるものの、それぞれに味のある面構えをしていて実にいい感じです。うん、いいぞいいぞ、拍手拍手。

 前半、やたらと登場人物が多く、話の流れが掴みづらく感じましたが、中盤以降、その人物の多さにちゃんと意味があることがわかってくると、がぜん面白くなってきます。逆に無駄なキャラクターがほとんどいないということに気付かされるんですね。そしてそれぞれのキャラクターが思いも寄らぬ形でつながり収束してゆき、予想もしない方向へ物語がどんどん転がってゆく。そんな状況を追ってゆく快感を、たっぷり味わうことができる作品でしたよ。



(00.06.24)