Text - Ｍｏｖｉｅ

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アメリ　Le fabuleux destin d'Amelie Poulain
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　子供の頃、心臓が弱いと診断されたアメリは、学校にも行けず、外の世界を知らぬまま育った。やがて成長し喫茶店で働くようになった彼女は、ある事件がきっかけで、人と交流し親切にする喜びを知ってゆく。

　いやー、これは面白かった。映像、プロットともに、とにかく半端じゃないほど細かく妥協のない作り込みがしてあります。いちど観ただけじゃ味わいきれず、二度三度観たくなるような、そんな映画になってます。

　まずなんといっても、主人公のオードリー・トゥトゥーが抜群にキュート。そして作品全体に渡って、非常にカワイイ味付けがしてあると同時に、いかにもジュネ監督らしい、ちょっとグロテスクなブラックユーモアもスパイスとして効いています。
　日常のちょっとしたことをすくい上げて前向きに幸せになっていこうという、そのスタイルが実に心地よい。語り口のうまさとも相まって、とにかく観客を楽しませようというサービス精神に溢れた映画になっています。これは必見ですよ。

（以下、枠内ネタバレにつき、反転してお読み下さい）

　それでも評点が満点でないのは、
・やや毒が強すぎる場面があった（かなり直接的な性描写など）
・中盤、若干間延びした
・主人公が彼に惹かれることに、今ひとつ説得力がなかった
　などをマイナス要因として感じてしまったためです。微妙なとこなんですけどね。

『彼が来られなくなった理由』では爆笑しちゃいました。
　変な帽子かぶってボルシチ、って……うははは。

（以上）


(02.01.18)