Text - Diary - Past - March,2002
| 02.03.02 | ・ | 2ヶ月がかり |
| サイトのお引っ越し。 プロバイダ乗り換えたのはもうけっこう前だというのに、何やってたんだか。 ほんとはこれを契機にサイト名とかもいろいろ変えたかったんだけど、いいのが思いつかなくて、とりあえずはこのまんま行くことにしました。なんかいいアイデアあったら拝借させて下さいな(なんで他力本願なんだよ)。 ということで、変わり映えしませんが、今後もどうぞ、よろしくお願いします。 |
| 02.03.03 | ・ | 奇人楽団 |
| バンドの先輩からメールが届いた。 「春になってきました。そろそろ足柄ライブの時期です」 おおっ、ライブかぁ。私は一瞬素直にそう喜びかけた。だが、ちょっと待て。 また足柄、だって?! あの人里離れた、高速インターチェンジの駐車場で? てっきり、一回こっきりの余興か何かだとばかり思ってたのに……。そうじゃないにしても、こないだのあの反応で懲りなかったのか。いつの間にか、すっかり恒例のものと化してしまったようだ。 私としてはもちろん、参加させていただけるのは有り難いのではあるが、それにしたってなぁ……。あの場所で、いったいどんな聴衆に対してアピールしたいのだろう。リーダーの活動方針が、そろそろ本気で謎に思えてきた。 そういうわけで、今日は渋谷の貸しスタジオで練習を行なった。 ドラマーがお休みだったので、代わりにちょっと叩かせてもらった。今までただ歌うだけだった私が、初めて楽器の演奏者としてバンドに参加できたのがやけに嬉しく、気持ちよかった。もっとも、単に8ビートの基本形(シンバルでリズムを刻みつつ、スネアとバスを交互に叩く)というのを延々叩いてただけのことだが。でもこれ、やってみると分かるけれども、初めての人間からしてみると、口で言うほど簡単なことではないのである。なんとか一定リズムで出来るようになった自分を誉めてやりたいくらいだ。 それにしても、ドラマーが忌引きで休む一方で、キーボード担当の女の子も休み。その理由が『おめでた』だというこのバンドは、やはり変わっていると思う。まさに盆と正月が同時に来たようではないか。少々不謹慎な表現だが。 ところでギターの先輩は携帯電話マニアである。常に最新型を持っていないと気が済まない性分らしく、この日もまた新しいのを自慢げに取り出して、 「着メロがステレオで鳴るんだぜ! mp3も聴けるし、動画も見られるんだぜ!」 確かに凄いのかもしれない。しかし、それがケータイとしてどう便利なのかがさっぱり分からない。何しろ私は、未だに着メロが単音で画面が白黒でも、全く不自由していない。そのへんのところを問い詰めてみたところ、 「面白いじゃん、遊べるだろ! いいんだよ、別にこれを電話として使うつもりはないから。これで電話かけると高いからさ、電話する時はもういっこのケータイ使うんだ」 ……ズレてませんか、センパイ……。 |
| 02.03.06 | ・ | せめてガールって言ってやれよ |
| 駅へ向かう道すがら、赤いランドセルを背負った女の子の一団に遭遇した。 仲が良さそうで微笑ましいのう、汚れを知らぬ少女たちよ。聖人のごとき穏やかな心持ちで、私がそんなことを思っていた時である。女の子が突然、その子の仲間の1人を指差して、素っ頓狂な声を上げた。 「あー、あんた、うんこ踏んだ!」 彼女は、電柱の根元とを交互に指さしながら、まるで臆することのないデカい声でなおも言う。 「ほら、そこ、そこ、うんこ! 踏んでるよ!」 「ええーっ」 悲鳴が上がる。気の毒にも地雷を踏みつけてしまった子のほうは、片足を上げたポーズで、心底弱り顔だ。それはそうだろう。人間、いくつになってもそれだけは踏みたくないものである。人によっては一日引きずるくらい滅入ってもおかしくない。 しかし幸運なことに、今の彼女は一人ではない。周りにはキミを支えてくれる、心優しい仲間たちがいるではないか! きっと暖かい言葉で励ましてくれるはずだ。友情って素晴らしいね。 そう期待する私の前で、彼女の仲間たちは、よく響く明るい声でこう言った。 「わー、うんちょマンだー!」 「うんちょマーン!」 「えんぴー!」 小学生、容赦なし。 それにしても懐かしいノリ。防御魔法『えんぴー(えんがちょ)』も不滅の様子。 |
| 02.03.07 | ・ | シミラー |
| 常盤貴子と佐藤藍子の見分けがつかないと強弁しても、誰も取り合ってくれません。 |
| 02.03.08 | ・ | サービス精神 |
| 私がいつも通っている美容室では、髪を切ったあと、サービスで首や肩などの軽いマッサージをしてくれる。これがなかなか気持ちいい。 この日、担当だったお姉さんが、私の首筋や頭皮を揉みさすりながら、こんな事を言い始めた。 「あー、ずいぶんコッてますねえ、頭の皮」 はぁ、そうですか(←ピンと来ていない)。 「睡眠不足なんじゃないですか? 頭の皮がコッていると、頭の方に行った血がなかなか降りてこないから、顔もむくんだりして、良くないんですよぉ」 なるほど〜。 「肩もコッてるみたいですね……。つらいでしょう」 そうですねー。 「そうだ! 私、こないだ、新しいマッサージを覚えたばっかりなんですよ」 へええ。 「他のお客さんには、気持ちイイって評判なんですけど……もしまだ時間が大丈夫なら、ちょっとやってみましょうか? どうです?」 ええ、いいですよ。 「それじゃ、4000円いただきます」 有料かよ、オイ! |
| 02.03.10 | ・ | 何の日だ |
| ついに30歳になってしまったこの日。せっかくの日曜日だというのに、さりとて一緒に過ごす相手もいない私は、とりあえず実家に帰った。まったく呆れるほど寂しい男である。でもいいのだ、ご馳走食わせてくれるって話は前から聞いてたから。 というわけで、両親と私、それに妹二号機を加えた4人連れ(一号機は仕事で欠席)で、三軒茶屋の焼肉屋に行ってきた。 焼肉は泣けるほどうまかった。いや、まじで、ちょううまい店なんですよそこは。おいしいもの食べると、人間、饒舌になる。なるけれども、ボキャブラリーはないので結局、家族してうまいうまいとだけひたすら言い合うに終始していたわけだが。 味がいいわりに、値段も別に普通の店と大して変わらない。もっと自分のアパートに近ければ、友達誘ってガンガン行くんだけどなあ。ともあれ今回も心ゆくまで堪能させていただきました。 それはよかったのだけども、今回この焼肉に賭ける、うちの親父殿の意気込みたるや半端ではなかった。何しろ、私がこの日実家に到着した夕方、私を見るなり第一声が 「おう、今日は焼肉だ」 である。私が誕生日だとかそういうことには一切触れない。その後も、店へと出発するまでずっとソワソワしっぱなしで、買い物に出かけていた母親が帰ってくるや否や、即「行くぞ」。それも夕方の5時だったから、一般的常識に照らして考えて、食事をするには大分早い時間帯だと言わざるを得ない。 店に着いてからも、まぁよく食うこと食うこと、普段から食欲旺盛な人ではあるが、いつも以上である。もうみんなが満腹になった頃になってもまだ追加でカルビ2皿とか平気で頼んでしかも完食してるし。どうなってんだ。 これは後で聞いた話なのだが、親父殿、前日の夜から焼肉の提案を家族中にしつこく言いまわり、特に妹一号機などには露骨にウザがられていたようである。ちなみにこの時点で私、実家に帰ることは一切伝えていない。 親父、もしかして、いやもしかしなくても、俺の誕生日をダシにして、自分が焼肉食いたいだけだったんだろ。どーでもいーけど。 |
| 02.03.13 | ・ | 飛躍 |
| 以前に「私は海女になります」発言で物議をかもした(かどうかは知らないが)人物であるあきゅっぽさん。そんな彼女と今日、久しぶりに電話していた。 「というわけで、俺もついに30歳になっちゃったよ……」やはり今の話題といったらこれ。 「おめでとうー、よかったじゃないー」 「全然良くないって……」 「そんなことないよ。私だったらきっと嬉しいけどな、すごく成長したって感じがして」 「そんなもんかねぇ……」 沈む私に対し、あくまで明るいあきゅっぽさん。いつもの構図である。 と、油断しているところへ、予想だにしない言葉が来た。 「そうだよ。これで、まきひささんもきっと、いいガンマンになれるよ!」 ガンマンて。 自分は海女で、俺はガンマンか。もう、どこのパラレル世界のことだかさっぱりわかりません。 この後、『クリント・イーストウッドのように渋い』が頭に付く、という説明が入ったおかげで、私もようやく得心がいった次第。相変わらずあきゅっぽさん、ぶっ飛んでます。そのセンスは30になっても40になっても変わらないと思うなぁ。 |
| 02.03.15 | ・ | びっくりマッキー |
| ふと思い立って、ハンバーグを自分でこしらえてみた。するとこれが感動的なほどの美味さに出来上がり、我ながら驚いた。初めて作ってこれだけの味に仕上がってしまうのだから、私にはもしかすると大変な料理の才能があるのではないだろうか。 おいしくできたコツとして思い当たる事としては、面倒がらずにタマネギをじっくり炒めたことと、タマネギを刻む際に自分の親指の皮も一緒に刻んだこと、いざ肉をこねる段になって牛乳を切らしていることに気付き、慌ててコンビニに走ったこと、くらいである。皆さんも真似してみては。 ただまあ、いつもの事というかなんというか……調子に乗ってハンバーグ3個も食べたにもかかわらず、まだタネが半分以上も残っている。どうしてこう量の調節が出来ないんだか。誰か食べに来てくれませんか。 |
| 02.03.21 | ・ | Gimme Your Guiter |
| K氏がお古のアコースティックギターを譲ってくれたので、いじり回して遊んでいる。もちろん曲などは全然弾けないのだが、表を見ながらコードを押さえてアルペジオで鳴らしてるだけでも楽しい。 弦を新しいものに張り替えるとき、いちばん細い1弦を2本も切ってしまって、そのたびにジャスコまで買いに行く羽目になったのは非常に恥ずかしかった。さすがに3回は許されないので、かなり緊張しつつ慎重に行ない、ようやく成功した。もし失敗していたら、たぶん数日は触る気も起きなかったことだろう。 それにしても指が痛い。左手の指先がぱんぱんに腫れたようになっていて、こうしてキーボードを打つのもけっこう辛い。慣れればだんだん硬くなってくるそうだが……。そういえばバンドの先輩はものすごい指をしていたっけ。しばらくはいいオモチャになりそう。 |
| 02.03.23 | ・ | 十年前 |
| 『ロード・オブ・ザ・リング』の二回目の鑑賞に行ってきた。前回は字幕だったが、今日は吹き替えである。 字幕版を観た時は、密度の濃い画面を堪能するのにいちいち字幕に視線を移さなければならないのが、もどかしくてたまらなかった。それゆえ今回は吹き替えを選択したわけである。そしてこれが、大正解。イメージぴったりの声優さんが熱演で応えてくれ、おかげで異世界にどっぷりと浸ることができた。 これから観に行く予定の方、もし吹き替えで観ることに抵抗がなければ、ぜひそちらを選ぶことをお薦めします。 その後、友人と共に居酒屋で飲み、そこで、大学時代のある衝撃的な事実を知らされることになったのだが……。 なんだか考えるほど情けないお話なので削除します。……うう、書くんじゃなかった……。 |
| 02.03.24 | ・ | スプラッタな朝 |
| 気だるい気分で目を覚ました朝、ふと枕元を見て、ぎょっとした。布団の白いシーツが真っ赤に染まっている。手のひらの大きさと同じほどの、決して少しとは言えない範囲が血まみれなのである。 しかし、その出所が分からない。鼻血かと最初思ったのだが、どうも違うらしいし、顔や体の他の部分にも傷はない。この不可解さに加えて、尋常でない頭痛が絶え間なく襲ってくる。こちらはまあ昨日の酒のせいと考えられなくもないが、血の方はまったくわけが分からない。 頭痛をこらえながら、とりあえず顔でも洗おうとして洗面所に向かった私は、そこでようやく、違和感のある場所に気づいた。口の中、である。恐る恐る口を開け、鏡に映してみる。 舌に、見るも無残な傷がえぐられていた。しかも、赤黒い血が今だに滲み出ている。我ながら痛々しい光景である。実際には痛みはさほどないのが救いだが。 それにしても、眠っている間に、血が出るほど舌を噛むなんて一体どういう事なのだろうか。昨日は確かに多少酔ってはいたが、だからといってこんな事には普通ならないだろう。言うまでもないが私だって初めての経験である。 物語の中などでは、舌を噛み切って自殺するというシーンがしばしば出てくる。あれは、制御の効かなくなった舌が喉の奥に巻き取られ、そのため窒息する、ということらしい。うええ、想像するだけでも悶絶ものの苦しみだ。たまりません。 幸い、こうして日記を書いている今では血も止まったが、ちょっとの傷でもこの有様なんだから、ちぎれたりしたら下手すると失血死まであり得るんじゃないか……って、だから想像するなってばよ。皆さんも、眠っている時はくれぐれも怪我に注意した方がいいですよ。 |
| 02.03.30 | ・ | エナジー・ゼロ |
| 景気の悪い話ばかり続いて申し訳ないが……。 実はこの数日間というもの、体調が最高に最低になってしまった私は、実家でひたすら眠り込んでいたのであった。ネットもやらず、娯楽といえばせいぜいテレビをちらちら見るくらいのもので、実際はそれすらもしんどくて大半を寝て過ごした。 実家だからといって両親が手厚く看護してくれたかというと全くそんなことはない。何しろ彼らは折悪しく今週いっぱい旅行中であり、下手すると私が寝込んでいた事実を、こうしている現時点で知らない可能性すらある。 妹一号機と二号機も、朝早くから夜遅くまでの仕事などでほとんど不在も同然の状態であった。とはいえ、心身共に弱り切っている時は「誰かが帰ってきてくれる」というだけでも有り難いのである。それにすがった私の選択は間違ってはいなかったはずだ。 一時はまったく、薬もろくに効かずどうなることかと思ったのだが、ようやくこうしてアパートに帰ってくるまでに回復することができた。眠りこそが何よりの治癒効果を発揮してくれたといったところだろうか。 阪神は今日の開幕戦で、巨人に幸先のいい勝ちかたをした。 その上昇気流に私も乗せてもらいたいものだ。……あんまり脈絡はないが。 |