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連載第6回:「各セクションのカードをつくろう 肥育」 【はじめに】 今回は「各セクションのカード作り」の4回目として、肥育舎ペンカードと、在庫管理台帳です。先月紹介した離乳舎カードはそのまま肥育舎へ持参して肥育ペンカードとしても使用出来ます。しかし、肥育舎は開放豚舎の場合が多く、A4版のカードでは風に飛ばされたり、じゃまになったりすることが多く見受けられます。そこで今回は半分の大きさの、簡易版肥育舎カードをご紹介します。このカードも一応離乳舎から使えるようになっています。 また、在庫管理台帳の方は豚と飼料の受入と払い出しを毎日記録し、在庫の把握と飼料注文の参考に利用します。肥育豚の在庫管理もパソコンソフトでやっておられる農場では、肥育舎日報としてここで紹介する在庫管理台帳と同じものを出力できるので、この台帳は不要かもしれません。 【肥育舎カードの目的】 一つは日令管理です。肥育舎では出荷豚選抜等の作業がありますので、子豚の生後日令が分かるようにしておかなければなりません。出荷前に体重を測定してから選ぶにしてもはじめは日令で目星を付けてからやる方が、やみくもに総当たりでいくよりもはるかに作業が効率的になります。 また、子豚用飼料から肥育用飼料への切り替えも重要な管理ポイントです。体重を基準にして切り替えるのがベストですが、慣れてくれば日令を目安にして餌の切り替えをしていくことも可能になってきます。切り替え日を忘れないようにカードに事前に予定日を記入しておき、実行した日を書き足す(あるいは書き直す)作業を積み重ねていくと、最も発育が速く、かつ最も肉質の良くなる餌切り替えポイントが見つかります。 さらに生産履歴管理をするためにも肥育舎カードは重要です。この肥育舎カードは、A4版1枚へ印刷したものを半分にして1ペン(豚房)ごとに1枚使用します。種々の管理は1群(1豚房)ごとにカードへ記録し、肥育舎からアウトした時にカードを事務所に持ち帰って保管するようにします。離乳舎から肥育舎へ移動時に群編成をしない農場であれば、離乳舎カードをそのまま肥育舎で使用しても構いません。 【項目について】
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肥育舎カード:簡易版なので、必要最小限の項目しかありません。飼料名と期間の欄は、離乳舎あるいは肥育舎に受け入れた時に子豚のペンの平均体重に応じて給餌予定量または、切り替え予定日を記入しておきます。そして実行できたら右側にチェックでも入れて分かるようにしておきます。ワクチン欄の管理名欄は、農場ごとに必用な具体的作業名を入れて利用すると良いでしょう。
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肥育舎在庫管理台帳:この表は1ヶ月分がA4横1枚に収まるようにまとめたものです。 B 離乳舎在庫管理台帳:基本的に肥育舎在庫管理台帳と同じです。出荷の項目が無いのと餌の種類が多いのが違いです。 【使い方の工夫】 肥育舎カードも書きやすく出し入れしやすくて、しかも落ちにくいようにカードを下げる工夫が必要です。カードをA5サイズのハードカードケースに入れ、穴パンチで開けた穴にひもを通して下げます。または、洗濯ばさみかクリップで挟んで下げます。どちらにするかは豚舎の形状に応じて選択します。また、カードはカードケースに入れないと、ホコリやハエの糞で文字が汚れてしまいますので、是非ケースに入れて使うことをお勧めします。
【カードの制作】 今回ご紹介しました帳票をpdfファイルにしたものを私のホームページからダウンロード出来ますのでご利用下さい。また、エクセルファイルご希望の方は筆者まで御連絡下さい。メール添付であれば無償で差し上げます。 |
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