ブレーキ系変遷


ブレーキ系のチューンは苦手です。(^^;
どうも、何が正解か判りにくいというか、普通にストリートで使っているかぎり好みの問題というか。しかも、やってみないと判らないし....。効きが強ければ良いってわけではないですからねぇ。
まあ、そういいながらもちょこちょこいじってはいますので、そろそろ記録をまとめてみました。


ブレーキパーツ変遷:

Fパッド

純正から、Mさんお勧めのMetallicoスペック3 ブレーキパッドに換えました。
初期制動力が強くなりましたね。メタリカのパッドは形状が違うせいで純正品で使っているパッドスプリング(キャリパーの外から見えている板バネ)もシム(パッドにはまっている裏板?)も入らないのですが、そのせいでやたらカタカタ音がします。
前後に押し歩くときにカタカタ、走行中もカタカタ、ブレーキかけた瞬間もカタ!っと、やたらうるさいので、ピストン当たり面にグリスを多めに塗ってみましたが効果なしでした。そこで、純正パッドスプリングのパッドピンに引っかかる部分を下に曲げ、パッド上端の後ろ側を押さえる板(矢印が書いてあるほう)も下に曲げると、うまくピンと上端前側&後ろ側の3点で突っ張っるように調整できました。カタカタ防止効果はバッチリ。若干、ブレーキリリース時の離れが遅くなった気もしますが、ダイレクト感(これはシムが無いことも効いていると思います)や初期制動力は純正より明らかにいいです。
人によっては、制動力の立ち上がりが速すぎてコントロールしづらいという意見もありますが、自分的にはそれほどシビアには感じないです。


Fホース

フロントのブレーキホースをPLOTスウェッジラインプロブレーキホース(トライピースタイプ、STPB304FT)に交換しました。
ステンレスバンジョーや削りだしのセパレーターなど、良い雰囲気ですね。もともとソフトタッチが好きだったんですが、いろんな人のFazer改を乗り比べているうちに、メッシュホースにしてみようと思い立ち、フルード交換を期に換えてみました。
心配していたほどガッツン感はないですが、タッチは当然硬くなります。
これは、メタリカのパッドがシムを使わない(純正シムは入らない!)ので、それによるタッチの硬さもあると思います。

その後、どうもステンバンジョーが錆びやすいことが判明しました。「ステンレス」の名が泣くぞ!


Fディスクローター

  • 見た目とタッチを変えてみたくて、フロントブレーキのディスクプレートを、純正からサンスターのスリットタイプ( KC-401SLKC-401SR)に交換しました。

  • 外径298mm、厚み5mmなので、重さも同じくらいかと思いきや、純正品よりやや重いです。(当初純正2.5kg、スリットディスクが3.0kgと言っていたのですが、後に純正が3.0kgであることがわかり、どのくらい重いか判らなくなりました。ショップで借りたハカリが狂っていたみたいです。)
    ブレーキレバーを握ると、最初のガツっという感じは弱いのですが、さらに握ったところでは良く効く印象です。純正やこの後交換したウェーブディスクより、どんなシチュエーションでも効きが安定している印象があります。熱容量が大きいからでしょうか?

  • ウェーブディスクにしようと思い立ったので、その前にフロントのブレーキディスクプレートを一端純正品に戻しました。
  • サス関係が大分変わったので、足回り強化の一環で軽量化しようと思いました。以前に書いたように、純正のほうが軽いので、大リーグボール養成ギプスを外した気分です。サンスターのスリットディスクもタッチは好きなんですけどね〜。 (^^;
    この交換は自分でやったのですが、これが後々の事件につながります。

  • ついにFブレーキディスクプレートをウェーブタイプにしました。
  • BRAKINGSTX21D です。

    持ってみたところ、「おっ、軽い!」と感じます。
    思わず、フリスビーのように遊んでしまいそうになりました。(^^;
    どれどれ、ということで、重さを量ってみると....ノーマル2枚で3.0kgのところ、2.4kgになりました。なんと、600gの軽量化!外周部が軽いので、持って回した感じがさらに軽いです。
    今度の休みに取り付けよう♪

    その週末、昼までにバイクのFディスクローターを交換しようと、ジャッキアップしてFホイールを外しました。
    実は、サンスターから一端ノーマルディスクに戻したとき、どうせ短期間でまた交換するからいいやと、プレートを固定するボルトをネジ留め剤を使わずに再使用したのでした。それが悪夢のような一日の原因となるとは....
    さて、ディスクを外そうと、ソケットレンチの6mm六角で「くぃっ」と
     ・
     ・
     ・
    あれ?
    「ぐいっ!」
     ・
     ・
     ・
    だめぇ?
    まあ、こういうことは良くあるので、潤滑スプレーを吹いて、しばらく浸透するのを待って、それからハンマーでネジの頭をがんがんっと叩いて、っと。
    それでもって、ソケットのハンドルを小さいラチェットハンドルから長めのものに換えて。 呼吸を整えて一気に、ぐいっ!
     ・
     ・
     ・
    ナメた... (*_*)

    結局、合計12本のうち外れたのは5本のみ。しかも、あざ笑うかのように、空には雷鳴が轟き、雨がザーっと。
    これ以上深みにはまる前に、ホイールを車に積み込みました。
    あきらめて昼食後、「普通じゃない作業はここしかない!」ということで、まっすぐ忠男レーシングへ。
    「Sさ〜ん、まずいことになっているんですけど...」
    「ほいほい、こういうのはねっ」とやおらハンマーで叩いてから回す...いや回らない。
    インパクトレンチに換えて、ガンガン!...でも回らない。
    Sさんの口数が少なくなってきて、なにやら重い空気に。

    「これはナットを溶接するしかないね〜」
    というわけで、6mmくらいのナットを取れなくなったネジの頭に溶接して、メガネレンチで「えいっ!」
     ・
     ・
     ・
    折れた... (*_*;)

    この時点で、「もはやホイールをあきらめる。どうせならエンケイかマルケジーニか?でも予算どうする?」という妄想が頭の中をぐるぐるしてきました。

    しかし、プライドをかけて真剣勝負するSさんはスゴイ。瞳に炎を浮かべつつ、グラインダーや溶接やなにやらいろんなものを駆使して、徹底的に補強したボルトの頭を造ってしまいました。

    「ぐいっ!」....回った〜〜!!!
    結局、取れなかった7本とも、スペシャル加工で無事取り外すことができました。

    Sさん曰く、「最悪のカミかた」だったそうです。w

    新たに付けるウェーブディスクは、忠男レーシングにいるうちに新品の純正ボルトとトルクレンチで慎重に取り付けましたとさ。めでたし、めでたし。

    今回の敗因は、再使用不可のナットを再使用したこと、短期間のつもりだったのでネジロック剤を使わなかったけど、心理的に緩んじゃいやというのがあって、ついつい強く締めてしまったことですね.....
    あと、プレートを止めているネジは特殊で、M6のネジにM8級のアタマがついているので、それも締めすぎの心理的原因かも。

    さて、ウェーブディスクを使ってみての感想は、「ともかく軽い!」です。
    なんか600クラスのバイクに乗り換えたみたいです。60km/hでスラロームしたときに、いままでの40km/hくらいのときのように感じます。フロントホイール関係で0.6kg軽量化はやっぱり大きいですね〜。
    フォークの突き出しやリアのイニシャル調整などで旋回性重視方向に振っていることもあって、なんかほんとに良く回ります。なにげない交差点の左折とかでも、意外なほどにクイッと旋回しやすくやすくなりました。
    これだけ軽くなると、なんかフロントまわりの落ち着きがなくなったような印象も受けます。ジャイロ効果が小さくなったからでしょうか。高速走行時の横風やコーナー立ち上がりで路面が荒れているときとかに、すぐ収まる程度ですがフロントに軽いブレが出ます。ツアラーは無理に軽量化しないのも、このあたりの落ち着きがほしいからなんでしょうね。
    効きは十分です。ワインディングで流している範囲の減速なら今までより軽く効く感じです。ただ、ブレーキ一定でも後から徐々に効く感じが少し感じられます。 これまで使った3種類のディスクプレートの印象をグラフで書くとこんな感じです。


    実際にはこんなに差はないですが、あくまで違いを強調したものと思ってください。
    ノーマルは比較的初期の効きがよく(メタリカのパッドの影響もあるかも)その後ゆるやかに効く感じです。サンスターのスリットタイプのときは、初期はノーマルより効かないですが、握り込むとリニアに制動力が立ち上がってくる感じです。あと、温度とかウェットとかの条件には一番左右されなかったです。ブレーキングのウェーブタイプは、初期はそこそこで、その後強力に効いてくる感じです。ただし、その日の乗り始めには若干効きが悪い印象はあります。何回かブレーキングしてウォームアップすれば、あとは一定です。雨の日はまだ経験していない(したくないですが^^;)ので、また更新します。

    と言っていたら、さっそく意に反して雨中走行をする機会が(というよりせざるを得ない状況)がありました。
    どうやら、雨中走行は要注意です。ブレーキから水が飛ぶまで全然効きません。(;_;)
    高速や信号のない郊外なんかでは、定期的にブレーキを引きずって暖めておかないと、ブレーキングの最初のコンマ何秒かがほとんど効かずに滑ります。
    どんな状況でもそれなりに効くということでは、純正が有利ですね。

    もう一つ気になる点。どうもサビが出やすいみたいです。それも、パッドの当たり面ではなく、エッジやフローティングピンのあたりが錆びやすいです。ラテン系だしね〜。(^^;


    Rディスクローター

    フロントに合わせてリアのディスクローターもウェーブタイプに変更しました。
    ただし、リアはブレーキングではなくGALFERにしました。
    ブレーキングでFazerに適合するディスクを選ぶと、なぜだかフロントディスクと結構イメージが違うデザインになるのです。
    ブレーキング/ディスクローターこんな感じ。

    これはこれで、軽快なデザインで良いのですが、もしやと思ってガルファーのほうを調べてみると、Fazer適合のリアディスク(DF471W)がブレーキングのフロントと似ているではないですか!


    これがブレーキングのフロント

    これがガルファーのリア

    そっくりでしょ?
    即、オーダーしてしまいました。(フロントに比べると安いし。(^^;)

    恒例の重さ比べですが、純正約1300gに対してガルファーはなんと985g!
    こんなに軽くって、耐久性とか大丈夫かな〜。
    もう一つ気になったのは、取り付けてみて僅かですがプレートにソリがありました。ネジを締めこめば大丈夫かもしれませんが、あまり気持ちよくないですね。これもラテン系だしね〜。(^^;

    初期の当たり出しに走った感じでは、ソリは問題になっていないみたいです。
    まだストリートでしか使っていませんが、フロントほどではないものの確かにコーナーリングが変わりました。やっぱり、ホイールまわりで300gの軽量化は効果感じられますね。
    どうも低速からの加速トルクがちょっと大きくなったような印象を受けました。それによるのか、低速旋回からのスロットルオープンで車体が起きあがる感じが強くなりました。すぐ慣れる程度の変化ですが、乗り比べたらわかると思います。
    効き具合については、この次のRホースのところで軽く書きます。


    Rホース

    前々から気になっていたことですが、バックステップにしてからRブレーキのタッチがいまいちでした。効き始めからロックするまでのストロークが大きくって、さらに、その間に「ギリギリギリ」という感じのきしみが感じられるのです。
    デザイン優先で、ちょっと危ういリンクを介してマスターを押しているせいだと思います。
    さらに、ウェーブディスク+デイトナパッドの組合せが奥で効くタイプだったので、このネガティブなところが強調されて、コントロールしにくくなってしまいました。
    どうせブレーキホースも経年劣化することだし、この際リアのホースもフロントと同じSWAGE-LINEのステンレスバンジョーのもの(STRB304)に交換することにしました。
    もう一つの軋む感じですが、ペダルとマスターをつないでいるリンクが力を入れると横に逃げるような動きがあったので、それを押さえるように多少リンクの固定方法を工夫したところ、かなりましになりました。それでも途中で軽く「かくっ」となるときがあるのですが、どうやらこれはマスターのようです。近いうちにオーバーホールかな〜。

    試乗したところ、初期の食いつきはあいかわらず弱めですが、その先では、これまでより短いストロークでリニアに効いてくる感じです。リアホースは目立たないので見た目の盆栽効果(笑)はいまいちですが、リアブレーキシステムトータルとしてこれまでより確実にコントロールしやすい特性になりました。
    もう少し弱い力で初期から効いてくれたら、もっと使いやすくなると思いますので、いずれパッド銘柄を変えるかもしれません。


    Fマスター

    我がFazerも製造後6年(推定)経過したので、さすがにマスターシリンダーのオーバーホールを考えたのですが、それなりに金額もかかるので、それならいっそ評判の良い'04R1純正のブレンボ(俗称やまんぼ)セミラジアルにしようということになりました。
    早速、忠男レーシングで発注。これで、いちおう前後やまんぼだ〜!
    今後やる方のために、今回使ったパーツの一覧(2007年4月現在)を書いておきます。

    <ヤマハ> 計11,303円
     5VY-W2587-10 マスターシリンダサブAssy X1 @6,101
     5VY-2589F-01 ボルト,レバー X1        @746
     5VS-2586F-00 ナット,カバー X1        @58
     5VY-83922-00 レバー2 X1         @2,489
     5SL-25894-20 タンクリザーバー X1      @641
     5VY-25854-00 ダイヤフラム,リザーバー X1   @357
     5VY-25855-00 ブッシュ,ダイヤフラム X1    @95
     5VY-25852-00 キャップ,リザーバ X1      @242
     5VY-25895-10 ホースリザーバ X1       @137
     90467-120A3  クリップ X2          @58
     5VY-2589G-00 ホルダー X1          @89
     5VY-2589H-00 スクリュ X1          @58
     5VS-26332-00 ボルト X2           @58
     90111-05026 ボルト x1           @58
    <デイトナ> 送料込み計2,410円
     36206 NISSIN ミラーホルダ クロ x1
     30895 タンクステー,ブレーキ(ブラックアルマイト)
    <アントライオン> 7,200円
     08701-TB ブレンボセミラジアル用(チタンブルー)
    

    レバーを以前からのお気に入りのアントライオンに交換したのですが、それでも部品代は20,913円でした。レバー純正のままなら、なんと奥さん、13,713円です!!
    本家ブレンボやニッシンのラジアルと比べると、かなり安くあがりますね〜。

    仕上がりはこんな具合です。
    レバーをアントライオンにするだけで、ヤマハ純正っぽくなくなりましたね。
    MRAのツーリングタイプのスクリーンはハンドルとのクリアランスきついのですが、まったく干渉せずに収まりました。
    (個人的覚え書き:フルードはelfのXT3167)

    今回、ワンポイントとして、リザーバーのステーを固定するボルトはチタンになりました。
    POSHと書いてありますが、忠男社長が台湾から仕入れてきた「台湾のPOSH」(?)製だそうです。ISAとかのと比べると仕上げはやや雑ですが、チタンであることには変わりないので、軽〜いです。
    今なら2000円でサービスするそうですので、皆さんいかが〜?

    忠男Rからの帰り道にいろいろ試してみましたが、思ったよりはるかにいい感じです!!
    今までも、「ぐっ」と握ると「ぐぅぅ」と効く感じで、それほど不満はなかったのですが、このセミラジアルにしたら、いままで上を知らなかったのだと反省。コントローラビリティが格段に違いました。
    まず、忠男R前のダートでフロントをロックさせて「人間制御ABS」をやってみましたが、これまでよりやや弱い力でロックさせることができるし、ロックとロック手前を行き来させるのにレバーのストロークがこれまでより大きくなってコントロールしやすくなりました。
    舗装路での100km/h走行からレバーにだんだん力を加えていくと...
    1. フォークが沈んで踏ん張ってきたね。
    2. Fタイヤがつぶれて、地面に張り付いてキタ。
    3. プレートが熱を発して効いてきた〜!
    4. そろそろタイヤ限界!?
    5. おっと、ロック!!!
    って感じの五段活用を冷静にコントロールできます。 マイッタマイッタ。
    これが標準装備だなんて、R1ったらズルイ!(^^)
    こんなことなら、もっと早く交換しておけば良かったですね。

    ちなみに、軽い力で効くし、コントロール幅も広がっているので、いったい総合比はどうなっているのかざっと計算してみました。
    Fキャリパーシリンダーがφ30.2mmとφ27mmなので、キャリバーピストン総面積 は5155mm2
    FZS純正マスター:
     ピストンφ14mm -> 面積153.9mm2 -> ピストン比33.50
     レバー比は、先端までの長さを使うと実測約6.88なので、総合比は約230
    04R1マスター:
     ピストンφ16mm -> 面積201.1mm2 -> ピストン比25.63
     レバー比は同様に約8.24なので、総合比は約211

    あれ?意外にも比が下がって、つまり、重くなる方向に変わってますね。
    比率だけでは判らないもんですね〜。


    その後、「オロナイン軟膏」みたいな大きいリザーバータンクが目の前にあるのが気になるので、リザーバータンクを小さめのものに交換してみました。
    以前ドラスタで見つけて買っておいたのと、パッケージを捨ててしまったのでどこの製品かアヤシイです。確かデイトナのリザーバータンク&ホースのセットの「S」だったと思います。

    見た目、こんな感じになります。
    上の写真と比べると白い部分がかなり低くなっているので、印象としては1/3くらいになったような気がしますが、容量はだいたい1/2です。
    ブレーキフルード交換の際のエア抜きはちょっと神経を使いそうです。調子に乗ってフルードを送り出すとすぐなくなりますから。

    ライダー目線ではこんな感じです。

    あまり目立たなくなりましたね。


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