事務局
〒710-1301 岡山県吉備郡真備町箭田2387
相談室 藤井
   第115号  2005年7月発行
≪5月定期総会の報告≫
 5月定期総会が29日に開かれ、12名の参加がありました。
 昨年度の事業報告、収支決算報告、監査報告、県家連総会の報告のあと質疑応答がありました。質疑の中では「県家連への負担金(=納付金)が大きい。同負担金額は各病院のベッド数に定数をかけたものと決められており、あおたけの会は他の病院家族会と違い任意加入になっているため、会費収入が少なく支出に占める割合が高い」といった意見が出されました。
 今年度の事業計画案、予算案は全会一致で承認されました。
 また、次のような意見交換がありました。
家族/兄弟が入院中。いったんよくなって服薬中断し、再発した。
家族/子供も就労に挑戦したが、副作用でなかなか続かない。
家族/服薬中断→一時的回復→再発というパターンは多い。
遠回りをすることになるが、実体験をして初めて服薬継続の重要性に気づくものかなと。
家族/そういう遠回りをして回復しても副作用のことはどうしても言いますね。しかし、前より失ったものを取り返そうとする焦りは見られなくなってきた。
家族/SOSをみずから発することができるようになれば最低条件は満たすかなと思う。


≪6月定例会の報告≫
 10名の参加があり、11日(土)午後1時30分より病気や薬、家族の役割について全家連の最新版のビデオ学習をしました。以前より全家連のビデオは製作されていましたが、新薬や社会資源についても触れており、新しく作り直されたものを会で購入しています。
 ビデオの内容は、1巻は主に統合失調症が発生するメカニズムと回復に至るまでのサイクル、2巻は統合失調症の薬物治療、具体的には新薬(非定型抗精神病薬)のもつドーパミンやセロトニンの作用と効果、多剤(たくさんの種類で処方が出ること)→単剤(少ない種類で処方が構成されること)への流れ、薬は自律神経とホルモンに働きかける、など。3巻は社会資源の活用と家族の役割、に触れています。
 特に以前のビデオと違うのは当事者の方自身が数多く出演し、自分の体験を語っているところです。
 全3巻(1巻20分)で見やすい内容ですので貸し出しも行なっています。借りたい方は事務局までお申し出下さい。

≪お知らせ≫
 7月定例会は17日(日)午後1時30分より、家族のみの座談会をマインドホールで開きます。
 8月は病院夏祭りに任意で参加予定です。日程は外来廊下にはりだします。

■シリーズ:国がすすめようとしている「障害者自立支援給付法」とは?−その3−
 ●前回の続き
 前回、精神科通院医療費公費負担制度の自己負担率が5%から10%に変更されることに触れましたが、所得に応じて1カ月の負担の上限が下のようになる見込みです。
 市町村民税・非課税世帯 ………2,500円
   〃     〃   ………5,000円
 所得税・    〃   ……… 〃
  〃 が30万円未満   ………10,000円
  〃 が30万円以上   ………20,000円

 ●福祉サービス利用に関する自己負担の導入
これまで精神疾患の方は身体や知的障害を持った方と比べ、入通所や在宅福祉サービスの自己負担においても制度の遅れを指摘されてきたところですが、この支援法ではいずれの3障害も定率1割負担とし、以下の所得状況に応じて月額負担の上限が設けられます。食費や水光熱費は原則自己負担となります。

 ・低所得世帯 :市町村民税非課税世帯で世帯員いずれも年収80万以下(障害基礎年金2級に相当)
 →15,000円
 ・低所得世帯 :世帯員全員が市町村民税が均等割非課税、障害基礎年金1級受給者と他高齢の親2人ならおおむね年収300万以下
 →24,600円
 ・一般課税世帯
 →40,200円  ※金額は4月段階での資料による

 これらの自己負担は、例えば作業所で得た工賃について3,000円の控除を設ける、あるいは施設入所者に対しては預貯金が少なければ生活保護にかからない程度に減免する、と述べられていますが、3年をめどに再検討され増額になる恐れもあり流動的です。
 理論上は数字合わせできるかも知れませんが、実生活となると目に見えない出費がかさむものです。これではいざというときのために保険をかけたり、預貯金もままならず、我々の立場にたった法案とは呼べません。
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