事務局
〒710-1301 岡山県吉備郡真備町箭田2387
相談室 藤井
   第114号  2005年5月発行
≪3月定例会の報告≫
 3月は自由討議と1年の反省会で、初めての方も含めて11名の参加がありました。この1年間は特に研修参加が多く、充実した1年でした。
家族/今回は私が標的になり、入院となった。
 普段から親はいつまでもいないと言ってあるし、本人も自立心があるので家事をやってくれるが、私にいっさい触らせてくれない。人から見たらちゃんとできるように見えるが、そこが無理している証拠。手抜きができないのでしんどいのだと思う。
 また、薬のこともよく知っているし、頭では服薬しないといけないことはわかっているはずなのに、薬の力を借りたのでは自立にならないと思い込んでいる。
 私は病気のことを人に知られるのはかまわないが、本人が人に迷惑をかけないかが心配。
 本音を言うと入院してくれてたら私の気が休まるが、本人の気の休まる場所も作ってやりたい。
家族/同じ心配はあるが、今まで誰にも危害を加えてないので大丈夫と医師に言われる。将来はグループホームに入れるのを期待している。
家族/施設を誰かが作ってくれるのを待っていたんでは駄目だと思う。
家族/家内が服薬の管理をするとバカにしてのまないので、男親の私がやっている。長期の入院になると体力が衰えるので、なるべく在宅で支えたい。家で暴れたとき、警察を呼んだがその時にはおとなしくなってしまい、器物破損くらいでは警察は対応してくれなかった。
 本当は何か起こしてくれ、入院してもらうくらいの方が、きちんと服薬してくれるきっかけになるんだが…。
 精神科に限らず、一般科でも受診を嫌がるので困る。
家族/薬だけでは治らない。家族の愛情も不可欠。緊急時には警察対応してもらうことも必要。病気になったから本人をダメというのではなく、病気であっても完治しにくいのだから家族の対応の仕方が左右する。
家族/脳の中の病気の部分を切除するという方法はないのか?
事務局/脳はいろんな働きが複雑に絡み合って成り立っており、「ここを取ったら治る」というものではない。病気の原因は何十という説があるが、今のところ『ストレス脆弱性モデル』というのが有力。生まれつきストレスに弱い上に悪循環が重なって発症したという意味。

≪4月定例会の報告≫
 病院の花見(玉野市深山公園)に合流しました。当日はあいにくつぼみでしたが、小春日和で和んだ花見となりました。

≪お知らせ≫
@5月29日(日)午後2時より、定期総会が開催されます。午後1時より役員会がありますので、役員の方はご出席下さい。
A6月定例会は、11日(土)午後1時30分より病気や薬、社会資源について全家連の最新版のビデオ学習をします。

■シリーズ:国がすすめようとしている「グランドデザイン案」「障害者自立支援給付法」とは −その2−
 この法案は財政難が発端となり、障害者施策に関する支出を抑える狙いと、これまでバラバラだった身体・知的・精神の各障害者施策を一本化するというものです。
 新法では市町村が実施主体となり、サービスの必要度を査定して「介護給付」と「訓練等給付」の2つの個別給付と、「地域生活支援事業」による福祉サービスの費用と「自立支援医療」が給付されることになります。

「介護給付」には・居宅介護(ホームヘルプサービス)・重度訪問介護・行動支援・療養介護(医療機関にて実施)・生活介護(障害者支援施設にて実施)・児童デイサービス・短期入所・重度障害者等包括支援・共同生活介護(ケアホーム)・施設入所支援(夜間対応)などがあります。

「訓練等給付」には・自立訓練(機能・生活)・就労修行支援・就労継続支援・共同生活支援などがあります。

「自立支援医療」には・更正医療(身体障害)・育成医療(知的障害)・精神通院費公費負担などがあります。

「地域生活支援事業」には・相談支援(権利擁護事業)・コミュニケーション支援(日常生活用具給付事業)・移動支援(ガイドヘルプ)・地域活動支援(地域活動支援センター事業)・住居提供支援などがあります。

 また、平成17年10月から実施見込みの精神科通院医療費公費負担制度が以下のように変わるおそれがあります。
◎ポイント
・利用できる人が低所得者=市町村民税非課税世帯か、「統合失調症」「そううつ病」「難治性てんかん」に限られる
・自己負担率が現在の5%から10%になる
・自己負担率を決める所得状況は本人を含める世帯単位による(本人の所得が少なくても家族の収入が多いと自己負担が増える)
・2年に1回の更新が1年に1回となる
・受診回数や多かったり治療内容が濃いと、定額以上の負担がある

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