「歩き旅」 へのお誘い

「歩き旅」の世界へようこそ

最近、「歩き旅」に関心を持つ方も増えたようです。健康志向が高まってきたことと、何よりも時間に余裕ができた世代の方が増えてきたことも大きな要因になっているのではないかと思われます。プロフィールに記したように、私はある時期からしだいに「歩き旅」にはまりこむようになりました。これから健康のために「歩き旅」を始めてみたいという方に、私の経験がいくらかでもお役に立てばと思い、以下にノウハウ的なことをまとめてみました。


1.「歩き旅」のパターン
  「歩き旅」といっても特別なことではありません。ここでは「歩くこと」を主体として旅をすることを「歩き旅」とします。「歩き旅」は歩く距離と歩く日数によって、便宜上三つのパターンに分けます。

パターン@:比較的短い距離をほぼ1日で歩く旅
  比較的家から近い場所を、ほぼ1日かけて歩いて回る「旅」です。単発的な「散歩」のこともあるし、長い行程のうちの1回分ということもあります。あるいは「旅」とはいえないかもしれませんが、これを第一のパターンとします。

パターンA:長い距離を比較的短い何日かに分けて連続して歩く旅
 全体としては長いコースなのだけれど、長い日数をとれないので短い日数で歩く旅。1回あたり2日から多くても5日くらいまで。

パターンB:長い距離を長い日数をかけて連続して歩く旅
 
長い距離を長い日数をかけて歩く旅。歩く日数を気にしなくてよい場合のパターンです。1回あたり6日以上かけて歩く。

2.「歩き旅」をはじめるのに適した時期

私がこれからご紹介しようと思っている「歩き旅」は、少々時間がかかるし、あまり効率的な旅でもないので、ある程度時間的にも気分的にも余裕のある人にお勧めです。今は忙しいけど、いずれ時間ができたら本格的にやってみようかなという方も、ぜひ次ページ以下をご覧ください。

さて、始める時期です。最近、私は五木寛之さんの「林住期」という本を読みました。私がこれまで考えていたことがずばり書かれているので、少し内容をご紹介します。

『古代インドでは、人生を四つの時期に分けて考えたという。
「学生期(がくしょうき)」、「家住期(かじゅうき)」、そして「林住期(りんじゅうき)」と「遊行期(ゆぎょうき)」。「林住期」とは、社会人としての務めを終えたあと、すべての人が迎える、もっとも輝かしい「第三の人生」のことである。』

五木さんは、具体的に「林住期」とは、50歳から75歳までと規定しています。
『その「林住期」こそ人生のピークであるという考えは無謀だろうか。私はそうは思わない。前半の五十年は、世のため人のために働いた。後半こそ人間が真に人間らしく、みずからの生きがいを求めて生きる季節なのではないか』

『「林住期」の真の意味は、「必要」からでなく、「興味」によって何事かをするということにある。これまでずっと自分がたずさわってきた仕事を続けるにしても、そこから百八十度コースを変えて転進するにしても、今後は「必要」からではなく、はっきりと「興味」本位でそれをやる、ということだ。』

ここで、恐縮ですが、私の例をお話させていただきます。私は現在、これを書いている時点で64歳。まさに「林住期」の真っ只中にいます。54歳のときにそれまで30年間務めた会社を勧奨退職し、第二の会社に移りました。五木さんのいう「林住期」に移る気分的な区切りとして、ちょうどよい出来事だったかもしれません。この時期に「健康のため」という理由からウォーキングに興味を持ち、しだいに「歩き旅」をはじめるようになりました。会社務めは結局63歳まで続けましたが、第二の会社に移ってからは、しだいに「林住期」的な考えが芽生え、会社務めの間も「興味」本位の活動の時間がだんだんと多くなりました。

現在、サラリーマンの定年は60歳が多くなりました。定年になった、さあ何をやろうでは遅いのです。輝かしい「林住期」は50歳から始まっています。


歩き旅の基礎 ウォーキング編