……大好きなおにいちゃんへ
820 :名無し募集中。。。 :04/06/09 20:27

その夜、俺とれいなはパジャマ姿で向かいあっていた。
東京で下宿している俺の部屋。
俺は手をれいなの両肩に置いてその瞳を見つめる。
れいなもしばらく俺を見つめていたが、やがてゆっくりと目を閉じて顔を俺のほうへ突き出してきた。
互いの顔が次第に近づき、俺とれいなの唇が重なる。

しばらくしてどちらともなく唇を離すと、俺とれいなは再び顔を見つめ合った。
「…キス…しちゃった…あたしの…ファースト…キス…」
はにかみながられいなが言った。
俺はそんなれいなの身体をゆっくりとベッドの上に倒してゆく……

れいなというのは俺の実家の隣に住んでいる中学生の女の子だ。
東京へ遊びに来て、今俺の部屋に泊まりに来ている。
だが、俺は今の今までれいなとこういう関係になるとは思ってもいなかった。
単なる妹のような存在だと思っていたからだ。
それは、この前俺が実家に帰った時から始まった……

822 :名無し募集中。。。 :04/06/09 20:29

「ね、今度帰って来るんでしょ。どのぐらい家にいるの?」
電話口の向こうでおふくろの声が聞こえる。
「そうだなあ…バイトも入ってないし講義も少しぐらいなら出なくていいから2週間ぐらいいるつもりだけど。」
俺はそう答えた。
「そう、そしたら頼みあるんだけど。ほら、お隣りのれいなちゃんいるでしょ?
ちょっと勉強みてあげてくれないかな?実は前から頼まれてたのよ。
今度長く帰ってくることあったらお願いできないか、って。」
「は?」
予想もしなかったおふくろの頼みに俺は素っ頓狂な声をあげた。

れいなは俺の実家の隣の家の子で、確か俺より6つぐらい下だ。
れいなの兄と俺とは同級生だったので、ガキの頃はよく一緒に遊んだ。
そこにいつもくっついてきたのがれいなだった。
俺たち3人は近所のいろんなところに行ったし、いろんな遊びをした。
俺はれいなの兄とともにまだ小さかったれいなの面倒をよく見てやったりもした。
残念なことにれいなの兄は高校生になるかならないかの時に事故でこの世を去ったんだが、
その葬式のときにまだ小さかったれいなは俺の腕をつかんでわんわん泣いてたっけ…
そんなれいなも…

「れいなちゃんも来年受験だし、今はまだ塾とか行ってないけどそろそろ考えないといけないかも、ってお隣さん言ってたし。
あんたもどうせこっち帰ってきたってすることなくて遊んでるだけなんでしょ。お礼もするって言ってたからバイトだと思って。ね。」
そうか…もう中学生になって受験を意識する年なんだ…
れいなの兄が死んでからはれいなとは次第に疎遠になっていった。
無論、ケンカをしたわけでも急に仲が悪くなったわけでもない。
れいなの兄が亡くなってしばらくは一緒に遊んだりもしたし、その後も顔を合わせれば挨拶ぐらいはしたが、
高校生と小学生とではそもそも住む世界が違う。
そうこうしているうちに俺は大学に入って上京したので、最後にれいなと顔を合わせたのは……いつ以来になるだろう。
そんなこともいちいち考えなくては思い出せなかった。

「ああ…いいよ。どうせヒマだろうから。」
「じゃお願いね。そう先方さんに言っとくね。」
俺は大して考えもせず、れいなの勉強を見ることをOKした。

826 :名無し娘。 :04/06/09 20:51

「こんにちは。お久しぶりです。」
「ほんとにお久しぶりね。さ、あがってちょうだい。」
実家に帰った次の日の夕方、俺は隣の家に挨拶に行った。
茶の間に上がらせてもらい、れいなの兄にお参りをしてお茶をいただいていると階段を降りてくる音がした。多分れいなだろう。
「久しぶりだね、おにいちゃん。」
と言いながられいなが入ってきた。

久しぶりに会うれいな。
髪は肩のほうまで伸ばし、てっぺんのほうで片方をひもでくくってまとめている。
少しつり目で真ん中に寄ってはいるが、くりっとした瞳。
顔は決して美人顔ではないが、よく見ると愛嬌のあるかわいらしい顔だちをしている。
子供のときの面影はよく残っているが、それでも次第に大人へと変化しようとしている思春期のそれだ。

……これじゃクラスの野郎共は放っておかないだろうな……
と、ふとそんなことを思った。

827 :名無し娘。 :04/06/09 20:55

「あたしの部屋2階ね。こっちこっち。」
れいなに連れられて階段を上ってゆく。
身長は150センチぐらいか…いまの中学生にしたらどうなんだろう……低いのかな……でもこれから伸びるんだろうな……
そんなつまらないことを考える。

2階のれいなの部屋。そこは昔れいなが兄といっしょに使っていて俺も何度も遊びに行った部屋だったが、
さすがに何年もたっていると昔とは全然様子が違っていた。
無論、れいなの兄が亡くなってしまったのが一番の理由なんだろうが、そこはもう昔の、俺の知っていた頃の部屋ではなかった。
ベッドと、机と、タンスとが整頓されて並んでいる。部屋の中に鏡台があるのがいかにも女の子の部屋らしい。
何気なく見渡してみてもそれなりにきれいに片づいている。

「ほおー。やっぱり女の子なんだなー。キレイに片づいてるじゃん。」
そう言うとれいなは自慢げに少し鼻を鳴らした。
「今日だけですよ。いつもはもっと散らかってるんだから。」
後ろからくっついてきたお母さんがそう言うと
「もう、うるさかね。今日キレイなんだからいいでしょ。」
れいなが怒ったように言葉を返した。

830 :名無し娘。 :04/06/09 21:15

「じゃ、お願いしますね。れいな、わからないところちゃんと教えてもらうのよ。」
お母さんがそう言って部屋を出て行く。
「さて、何から始めようか。とりあえず何かわからない教科とか内容とかある?なんでもいいからさ。」
俺はれいなに聞いた。

実際のところ、学校の授業がどのぐらいまで進んでいるかもれいなの成績がどのくらいなのかも全然知らない。
そもそも指導要領の改定とやらで俺が中学生の頃とはカリキュラムそのものが違っている可能性だってある。
だったら本人に聞くのが一番手っ取り早い。
もしそれがダメだったら実際の教科書とノートとテストの結果を見て進むしかないな、と思っていた。

「んーと。別になか。」
れいなが言った。
おいおい、そんなことじゃ始まらないじゃん。俺はれいなの家庭教師というか勉強教えるために頼まれたのに。
第一わからないところがないなんてあるものか。
ま、どこがわからないのかわからない、ってことはあるからそこから始めるかな…なんてことを思った。

831 :名無し娘。 :04/06/09 21:16

「そんなことよりさ、久しぶりなんだからお話ししようよ。」
「ね、おにいちゃん彼女いると?」
は?なんだいきなり。何を言い出すのやら。でもま、最初だから緊張ほぐすためにも雑談もいいか。
正直れいなと二人きりになってどっから会話始めていいかわからないし。
昔ならともかく現在じゃ接点なんてほとんどないからな。
そうして徐々に学校の授業のことなんか話させてそっから持っていくのも悪くないかもな。

「いないよ。今は。」
「へー、そしたらいたことあるんだ。」
「……まあな。」
それは見栄でもなんでもなかった。ついこの間まで彼女と呼べる存在は確かにいた。
が…まあありていに言えば別れたってことだ。
理由は……まあいい。実を言えば今回実家に帰ったのもそれが理由の一つでもあった。

「じゃさ、なんで別れたと?ね、何で?」
そんな俺の気を知ってか知らずか、れいなは容赦なく聞いてくる。
俺はちょっとウザくなったのと、心の傷に少し触れられてしまったので
「…うるさいな。振られたんだよ。振られたの!」
と少し強い口調で返す。
これでれいなが少しは気をつかって恐縮してくれたらまだ良かったのだが
「あははーおにいちゃん振られたんだー。そっかーそれで今彼女いないんやね。そーだよねー。彼女いたら2週間もこっちいないもんねー。」
とさらに傷をえぐるようなことを言ってくる。まったく子供ってのは残酷なこと平気で…

「もー、いいだろ。それよりそっちはどうなんだよ。れいなだってもう彼氏ぐらいいるんだろ?」
とつい聞いてしまった。

834 :名無し娘。 :04/06/09 21:31

しまった、いくらなんでもまずい。
中学生の女の子に聞いちゃいけないことだろ、と
言葉を吐いてすぐ後悔したがれいなはそんな俺の内心を気にする風でもなく
「あははー、彼氏なんていないよー。」
と屈託なく答えた。
その明るさに俺は救われたような気がした。

「だってあたしかわいくないもん。」
とれいなが続けて言ってくる。
俺から言わせると、最初に感じた通り確かに顔だちの整った美人顔とは言えない。
が、逆に顔のパーツの微妙なアンバランスさが全体としての愛くるしさを醸しだしている。
この可愛さがわからないなんて勿体ないことだ。
いや、俺はそう思っても中学生連中にはその魅力がまだわかってないだけかも知れなかった。

「そんなことないと思うけどなー。れいな全然可愛くなったし。クラスの男なんて放っておかないと思ったけどな。」
これは本音だった。
ま、俺だって中学生の頃と今とでは好みの顔だちなんて変わってるから、俺の今の基準で考えるのはそもそも間違ってるのかも知れないが。
「ありがと、おにいちゃん。」
れいなが屈託のない笑顔で答える。俺はその表情に安心して調子に乗り
「じゃ、彼氏はいなくても好きな男の子いるんだ?」
と聞いた。
するとその瞬間、れいなは顔を真っ赤にして黙ってしまった。

俺はあわてた。こりゃまずいことを聞いてしまったと思った。これ以上深入りすると間違いなくドツボにはまる。
「ま、れいなの想いきっとその人に届くさ。れいな可愛いし。さ、雑談はこれくらいにして勉強始めよっか。」
なんとかそれだけ言うとれいなは
「ありがと、おにいちゃん。」と笑ってもう一度答えた。

836 :名無し娘。 :04/06/09 21:40

それから実家にいた2週間の間、俺は毎日隣の家に行ってれいなの勉強をみてやった。
れいなは理解が早く、教えたことは確実に自分の身にしてゆく。
テストでいい点を取ってきたのをほめてやるとうれしそうな笑顔をした。
さすがに頭をなでてやったら
「れいなはもう大人たい。」
と怒られたが、俺にとってはれいなは昔の小さな頃のままのれいなだったのでつい頭に手が伸びてしまう。
そんなこんなで勉強はまったく手がかからなかったが、一つ難渋したのは雑談が多くてなかなか勉強に入れなかったことだ。
俺が高校に入ってれいなと疎遠になりはじめた頃のことから始まって中学に入学してからのこと、それから今日学校であったことなどを
「あんね、あんね、」と言って話しはじめる。

その一方で俺の大学での様子や暮らしぶり、東京のことや住んでいる町の様子などをこれでもかこれでもかというぐらいに聞いてきた。
れいなも兄貴が亡くなってからはこういう話をする相手もいなくなって寂しかったんだろうな…と思うと少し気の毒になった。
俺は時間の許す限りれいなの話を聞いてやり、俺自身のこともできるだけ話してやった。
さすがに思春期でそういうことに興味があるんだろう、
「おにいちゃんキスしたことある?」「どんなんだった?」「彼女とはどこで知り合ったの?」など、
俺の男女関係に関する話も多かったがそれも差し支えのない範囲で答えてやった。
(さすがにえっちの話はNGにしたが)
ま、れいなももう少し成長すれば彼氏もでき、俺とこんな話をすることなんてなくなってまた疎遠になるんだろうな…とふとそんなことを考えた。

最後の日、勉強が終わるとれいなが
「ね、今度休みになったらおにいちゃんのとこ遊びにいってよか?東京案内してよ。」
と言ってきた。
俺は「ああ、いいよ。これ住所と電話な。もし来るときは連絡してくれよ。」とメモを渡した。
そのときは単なる社交辞令のつもりで、まさかれいなが本当にやって来るとは夢にも思わなかったし、
もし来ても単に東京観光のガイドに利用されるものだと思っていた。
934 :名無し娘。 :04/06/10 21:07

「はいもしもし……れいなか?おう、久しぶり。で?…あ、そう。うん、いいよ。わかった。で、いつ?」
実家から下宿へ戻ってしばらく経ったある日、突然れいなから電話があった。
今度の連休を利用して東京へやってくるらしい。
お小遣いを貯め、親御さんからも少し助けてもらってなんとか費用を工面したらしい。
もっとも、時間を有効に使いたいのと少しでも交通費を安くあげるために夜行バスにしたらしいが…
その際のガイド役を頼まれたのだ。
「じゃ、お願いするね。おにいちゃん。」
電話の向こうのれいなの声がはずんでいる。
よっぽど楽しみらしい。

考えてみればれいなの親御さんはどちらも地元の人なので、そもそも遠出することなんてそんなになかったに違いない。
それに…多分俺がいるから東京へ行ってみる気になったんだろう。
頼られていると思うと少し嬉しかった。
れいなからの電話を切ると、しばらくしてまた電話が鳴った。
今度はれいなのお母さんからだ。
「ええ…わかりました。はい。いえ、心配されなくても大丈夫ですよ。ええ。ちゃんと面倒見させていただきますから。」
俺は電話口で何度も頭を下げた。
電話の向こうで「もう、心配ないって言ってると!」というれいなの声が聞こえる。
多分、何度も何度も親御さんを説得して許可をもらったのだろう。
そう思うと、れいなが少しかわいく思えてきた。

936 :名無し娘。 :04/06/10 21:25

その日俺は早く起きてバスターミナルへ向かった。
時間より少し遅れてバスが到着し、客が降りてくる。
その中にれいなの姿もあった。
「おはよう、おにいちゃん。来たよ。」
「よく来たな。なんだ?一人か?」
俺はてっきり友達と一緒にやってくると思いこんでいたが、れいなはどうやら一人で来たらしい。
時間もまだ早かったので、とりあえず大きな荷物をコインロッカーに入れてファーストフード店に入る。
そこで今日のスケジュールを決めるつもりだった。
れいなに聞いてみると大体の予定はすでに決めていたらしく、2泊3日の中で今回一番行きたかったディズニーランドを明日にして、
今日は雑誌や情報誌に載っていたおしゃれな洋服や小物を売っているショップめぐりをしたいらしい。
その証拠に手持ちのバッグから情報誌を取り出して付箋をつけたページを開き始めた。

…やっぱり女の子なんだなあ…
と俺はそんなれいなを見て思った。

二人でショップが開く時間までそこで時間をつぶし、俺はれいなの買い物、というかショップめぐりにつきあった。
地元にはないおしゃれな店に入ってはしゃいでいるれいな。
だが欲しいものを全部買えるほどお金を持っているわけもなく、商品を手にしてしばらく眺めてはまた元の位置に戻す。
そんなれいなの仕草がとてもかわいい。
「1着なら買ってやるよ。」
そんなれいなに俺は言った。
最初は「いいよ…悪いし。」と遠慮していたれいなだったが、俺がバイト代が出た直後で小金を持っていることを言うと
「ホント?ホントにホント?うれしかー。おにいちゃんありがとう!」と満面の笑みをうかべた。

945 :名無し娘。 :04/06/10 22:04

それからも俺とれいなはショップめぐりを続けた。
ティーンの女の子ばかりが集まるショップやその界隈でいかにも保護者然とした俺の存在は正直浮いていたが、別に気にならなかった。
何よりもれいなが喜び、はしゃいでいる表情を見ているのが楽しかった。
こんな表情を見るのはそれこそれいなが小っちゃい時以来だった。
れいなの兄と一緒に遊んでいたときはよくこんな表情してたよな…
と、俺はふとそんなことを思った。

れいなが一通りショップめぐりを満喫すると今度は俺が東京の案内をする。
定番のところ、それから最近できた新しいスポット。
パンダが見たいというので動物園にも連れて行ってやった。
そんなこんなであっという間に一日が過ぎて行った。
再び元の場所に戻ってロッカーから荷物を取り出すと俺は
「じゃあ、今日泊まるホテルまで送ってってやるよ。どこだっけ。」
とれいなに言った。
するとれいなは
「ホテルキャンセルしちゃった。おにいちゃんとこ、泊めてよ。」
と俺の予想もしなかった答えが返ってきた。

122 :名無し娘。 :04/06/11 21:05

「は?何言ってんだ、お前。」
俺はれいなの言ったことが信じられなかった。
わざわざホテルをキャンセルして俺のところへ転がり込もうなんて何を考えてんだか。

「ね、いいでしょ。ホテル代浮いてあたしだってラッキーだもん。
おにいちゃんだってかわいいあたしが泊まってくれたほうが実はうれしいんでしょ。」
れいなは平然と言い放つ。こいつは…女の子が一人暮らしの男の部屋に泊まることがどういうことかわかってんのか。
いや、俺にとってれいなはそれこそ妹みたいなもんだから泊まったって別にどうしようなんて思わないけどさ。

「それともあたしが来たらなんか困ることでもあるん?あ〜、ひょっとしてえっちな本いっぱいあるんだ〜。だから見られたら困るんだ〜。」
「んなわけねーよ。ただ…」
「ただ何?じゃ新しい彼女ができててその彼女が来るんだ。」
「来ないよ。第一新しい彼女なんてできてねーって。」
「あ、ひょっとしたらあたしを泊めたら襲ってしまうかもしれないって心配してると?」
「襲わねーよ。だって…れいなは妹みたいなもんだし。」
「じゃよか。ノープロブレムたい。」
「あ、いや…でも…」
「もしおにいちゃんが泊めてくれなかったらあたしはこの東京のお星さまの下で野宿するしかないのに〜。
誰か知らない男の人に声かけられたらついていっちゃうかも〜。ああ、かわいそうなれいなちゃん。
で、もしそうなったらもちろんおにいちゃんの責任よね。」

れいなは白々しい口調で言い放つ。
こいつは…今からホテル探したって全然遅くないだろ…

125 :名無し娘。 :04/06/11 21:20

と思ったがれいなは昔からこうなったら聞かないことはわかっていた。
仮に放ったらかしたとしても本当に野宿するとは微塵も思わなかったが、
もし万一のことでも起こってしまったら親御さんに申し訳が立たない。
なにより年頃の女の子を一人で放り出した自分を許せなくなるだろう。
れいながホテルを探すすべを知っているかどうかわからないが、実際問題としてれいなはこの広い東京に俺しか知ってる人間がいないのだ。
それだったらまだうちに泊めて手元に置いておいたほうがはるかにマシだ。

「わかったよ。うちに泊まれよ。」
と、とうとうれいなの押しに負けてうちに泊めることにしてしまった。
昔かられいなのこういう押しに弱い俺。
れいなはそんな俺のことを知ってか知らずか
「えへへー。ありがとう。おにいちゃん。」
と今度は腕を絡めてきた。

もう、いいから。離せよ。恥ずかしいじゃないか。
と思いながらも俺はしばらくそのままにしていた。

126 :名無し娘。 :04/06/11 21:57

「おじゃましまーす。」
俺はれいなを連れて部屋に戻った。
東京で下宿している俺の部屋。
そんなに広くないワンルームだったが、れいなは興味津々といった風情で部屋の中を見回していた。
「へえ〜おにいちゃんこんな部屋に住んでるんだ。結構きれいやね。」
俺がれいなの部屋に入った時と同じようなことを言う。
「あたし男の子の部屋に入るのって初めてなんだよね〜。ね、ここって前の彼女来たことあるん?」
「…………」
俺は答えなかった。「ある」と正直に言うのも「ない」としらばっくれるのもどっちも余りうまくないと思ったからだ。
れいなはそんな俺の心中を察したかのように
「あ〜、黙ってるってことはあるんだ〜。」
と屈託なく俺に言った。

「じゃ、ちょっと待ってろ。今風呂沸かすから。あ、とりあえずこれでも飲んでて。」
れいなを座らせ、冷蔵庫からジュースとコップを出してテーブルに置くと俺はテレビと風呂の給湯器のスイッチを入れる。
その間もれいなはテーブルの前でじっとしていることなく部屋の中のあちこちを何度もこちょこちょと探り始めた。
「こらっ。何をしてる。」
「え〜、えっちな本ないかと思って。」
「ないよ、ここには。」
「うっそ〜。男の子ってみんな部屋にえっちな本隠してんでしょ〜。」
「んなことないって。まったくどこでそんな知識仕入れてきたのやら。」
「ちぇっ、つまんなか〜。おにいちゃんがどんなえっちなの見てるか興味あったのに〜。」
少しがっかりした様子でれいなが言った。どうやら男の部屋にはエロ本が転がっていると本気で思っていたらしい。
ま、実は俺だって最近その手の本を処分したんでたまたま今日は部屋になかっただけなんだが。
「引っかき回すのは別にいいけど、ちゃんと元に戻しておいてくれよな。」
俺はれいなに言った。

129 :名無し娘。 :04/06/11 22:20

俺とれいなはしばらく何を会話するわけでもなく、テレビを見ていた。
れいなはその間も時折部屋にあった雑誌を手にとって読んでたりしていたが
やがてそれも飽きたのかテレビを見ている。
だが、次第に俺はなんとなくれいなの視線が気になり出した。
よく注意してみると、どうやられいなはテレビを見ながらでも時折ちらちらと俺のほうを見ているようだった。
俺がその視線に気づいて「ん?なんかついてる?」と言うと、れいなは
「ううん、別に。」とあわてて目をそらして視線をテレビの画面に戻した。

そうこうしているうちに風呂から給湯が完了した知らせが鳴る。俺は
「風呂沸いたから。先に入ったら。」
とれいなに言った。すると
「おにいちゃん、いっしょに入ろっか。」
不意にれいなが俺に言った。
その言葉に俺はあわてて
「な…なにバカなこと言ってんだよ。大体おまえいったいいくつになったと思ってるんだ。」
と言う。
「だって昔いっしょに入ったことあるでしょ。ね、今だってあたし別に恥ずかしくないけん。」
そんなことあったっけ……昔のことだよな……あったかもな…でもよく覚えてるな……
ふとそんなことを思ったが、すぐに考えを振り払って
「俺が恥ずかしいの。第一うちの風呂は大人二人がいっしょに入れるほど大きくないの。」
と言うのが精一杯だった。
……まったく……大人をからかいやがって……

132 :名無し娘。 :04/06/11 22:32

とは言ってみたもののれいなの一言が気になることは気になる。
さっきかられいなが風呂に入っている音が耳に入ってくる。
薄い風呂の扉の向こうで年頃の女の子が今、俺の家の風呂に入っているのだ。
いくら妹のように思っているとは言っても実の妹ではない。
それに子供の時はともかく、ここ数年はたまにしか会わなかった隣の家の女の子。
れいなも俺に対して安心しているのか単に男に無防備なだけなのか、どう考えているのか俺には判りかねた。

そんなことを考えてるうちに風呂の扉が開いてれいなが出てくる。
「こっち向かんとってね、裸だから。」

……おいおい、さっきの話はなんだったんだ。
いっしょに入りたいって言ったのはやっぱり冗談で俺をからかってただけなのか。
俺はがっかりしたというよりむしろ安堵した。
一瞬でも変な気を起こさなくてよかった…と正直思った。

「お先に、おにいちゃん。いいお湯だったと。」
着替えを終わってれいなが俺の前を通りすぎ、再びテーブルの前に座った。
いかにも女の子らしい、ピンク色のパジャマ。
濡れた髪と湯上がりの体からはかすかにシャンプーと石鹸のいい香りが漂ってくる。
子供だと思っていたけど、こういう姿は意外と色っぽいよな…
とふと思った。

俺はれいなと入れ代わりに風呂に入った。
風呂から上がってれいなのほうを見ると、いつのまにかれいなは俺のベッドにもぐりこんで寝息を立てていた。

……やっぱり疲れたんだな……

俺はそんなれいなの髪をそっとなでてやった……
269 :名無し娘。 :04/06/12 20:49

「おはよう、おにいちゃん。」
ベッドの上かられいなが俺に声をかける。
その声に俺は目を覚ました。
「おにいちゃん寝顔かわいいね。」
れいなが言った。
どうやら先に起きたれいなは、俺が目覚めるまでずっと俺を見てたらしい。
まったく…だったら起こしてくれたっていいだろ…

「今…何時だ?」
「7時半だよ。ね、今日ディズニー連れてってくれるんよね。」
「ん…ああ。そうだったっけな。」
そう返事をした俺の鼻に、ぷんと食べ物の匂いがした。
その方角に目をやると、テーブルの上に朝食らしきものが見える。
「れいなが作ったのか?これ。」
「うん。早く食べてディズニー行こうよ、おにいちゃん。」
れいなはそう俺に言った。

270 :名無し娘。 :04/06/12 20:50

俺とれいなはパジャマを着替え、顔を洗って身を整えてれいなが作ってくれた朝食を食べる。
正直言ってあまり上手ではない…いや、はっきり言ってヘタな部類だったが
せっかく作ってくれたんだから文句を言わずいただくことにした。
食っているとき、着替え中のれいなの下着姿がちらっと見えたのはれいなには内緒だ。

「おにいちゃんいつも朝ごはん食べてるん?」
れいなが言う。
「いや…普段は食べない…」
「だめだよ、ちゃんと食べんと。」
「でも朝は作るの面倒くさいし。夜は作ることも多いけど…
で、れいなはいつも料理とかしてんの?」
「ちょくちょくね。たまにお弁当とかも作ったりするよ。まだまだヘタやけどね。」
「ふ〜ん。結構女の子らしいんだ。そのうち上手くなるさ。れいなはきっと将来いいお嫁さんになれるよ。」
多分に社交辞令が入った文句ではあったが、俺がそう言うとれいなは
「……ありがと……おにいちゃん。」
と少しはにかみながら小さな声で言った。

「ごめんねー、おにいちゃん。夕べベッド取っちゃって。おにいちゃん床の上で寝たんよね。」
れいなが言った。
「いいよ。お客さんだし。それにれいなを床で寝かすわけにもいかないしな。
で…今日も泊まるつもりか?」
「……ダメ?」
一応聞いてきてはいるが、どうせ今日もここに泊まるつもりだろう。
「いや…いいよ。どうせそのつもりなんだろ。」
「うん。よくわかってるじゃない。さすがれいなのおにいちゃん。」
少しも悪びれることなくれいなは言った。

276 :名無し娘。 :04/06/12 21:07

身支度を整え、俺とれいなはディズニーランドへ行った。
俺にとっては何度目かだったが、れいなは初めてだ。
そういや昔別れた彼女と…いや、そんなことはどうでもいい。
やっぱりこれが一番の楽しみだったらしく、れいなははしゃぎまくっている。
園の中でアトラクションのお兄さんにデート中のカップルと間違えて声をかけられると
れいながとてもうれしそうな顔をしていたのが印象的だ。
そうか…俺はてっきり自分たちはどう見ても兄妹にしか見えないと思っていたが、
傍から見るとそんな風にも見えるんだな…といまさらながら思った。

……それにしてもれいなもはっきり否定すればいいのに。
この人は単なるあたしのおにいちゃんのような人です、って……
ま、援交とその相手だと思われなかっただけマシかも…と思ったのも事実だが。

れいなといっしょに一日楽しんだのち、夕食をとって俺の部屋に帰る。
「ただいまー。」
俺が鍵を開けるとまるで自分の家であるかのようにれいなが入って行った。

293 :名無し娘。 :04/06/12 21:36

昨日と同じように風呂を沸かし、れいなに先に入れる。
今日は俺が風呂から上がってもれいなはまだ起きていた。
やっぱり昨日はよほど疲れていたんだろう。
それからしばらく二人でテレビを見ていたが、やがてどちらからともなく口を開いた。
昨日と今日のこと、互いの近況などを話題にして俺とれいなはしゃべった。
特にれいなは昨日すぐに寝てしまった分をとりもどすかのように話し続けた。
俺はそんなれいなに適当に相槌をうったりして話を聞いてやる。
昨日も感じたが、湯上がりでパジャマを着ているれいなは正直言って色っぽい。
そんなれいなもいつかは彼氏ができるんだろうな……と思うと少し寂しい気がした。

「で、明日はどうするんだ?何か予定あるのか?」
俺はれいなに聞く。
「…別に何も考えてなか。飛行機の時間まで空いとるからおにいちゃんどっか連れてってよ。」
れいなが言った。さすがに帰りも夜行バスというわけではなく、午後の飛行機を押さえているらしい。
「そうだな…今晩考えとくよ。」
「うん、楽しみにしてるけん。」
「さて…もう遅いしそろそろ寝るか。」
俺はそう言ってテーブルを部屋の隅に寄せて片づけた。

「おにいちゃんに悪いけん今日はあたしが床に寝るよ。」
とれいなが言ったので
「いいよ。今朝も言ったろ。れいなを床に寝かすわけにはいかないって。」
と俺が言う。するとれいなは
「じゃさ、いっしょに寝よっか。」
と、とんでもないことを言い出した。
俺はあわてて
「アホ。なにバカなこと言ってんだか。早く寝なさい、電気消すぞ。」
と言うのが精一杯だった。
いくらなんでもそれはまずい。
正直言って、俺にとってれいなは妹みたいな存在ではあったが、
同衾なんかしたら果たして理性が保てるかどうか俺には自信はなかった…

310 :名無し娘。 :04/06/12 21:49

電気を消してしばらくたっても俺は寝つけず、明日れいなをどこへ連れてってやろうか…などと考えていた。
すると上のほうから
「…おにいちゃん……寝た?」
とれいなが聞いてきた。
「……いや……明日どっか行きたいとこあるか?」
と逆に俺はれいなに聞いた。
「……ううん……別に……」
れいなは答える。
そして、しばらくの沈黙の後、ふいにれいなが口を開いた。
「…あのさ…前にあたしんとこで勉強みてもらったとき、おにいちゃんあたしに言ったよね…好きな男の子いるんか、って……」
「ああ…そんなこと言ったっけ……で、いるんだろ?れいなも好きな男の子ぐらい。」
「…うん……あたしの好きなのは……」

「……おにいちゃん……」

突然れいなが俺の名前を出した。
「!」
俺はその言葉に不意をつかれて次の言葉が出なかった。
れいなはそんな俺の心境を知ってか知らずかなおも続ける。
「…おにいちゃん…今彼女いないんよね?あたし…おにいちゃんの彼女になれんかな?」
俺は返事することができなかった。
れいなはそれだけ言うと
「きゃっ!言っちゃった。恥ずかしか〜。じゃおやすみ。おにいちゃん。すぐに返事くれんでもいいけん、ちゃんと考えといてね。」
と急に明るい口調になると布団をかぶって寝てしまった。

363 :名無し娘。 :04/06/12 22:22

言うだけ言ってれいなは寝てしまったが俺は眠れなかった。
れいなの告白で頭の中が混乱していた。
「俺が好きだ」と言ったのは冗談か本気なのか……
単純にからかっているようには思えなかった。
だとしたら……俺はれいなのことを……

確かにれいなはかわいい。好きか嫌いかと問われれば間違いなく好きだ。
だがそれはあくまで妹みたいな存在として、だ。
俺には兄弟はいない。
だから小さい頃からいつも後ろをくっついてきたれいなを妹のように思ってきた。
それは久しぶりに会ったこの間から現在まで変わらなかった。

れいなも実の兄を亡くしたこともあって俺のことを兄みたいに思っているんだろう…と今の今まで思っていた。
それが…
そして俺のほうは、果たしてれいなを異性として見ることができるんだろうか…
と考えれば考えるほど頭の中が混乱して余計に眠れなかった。

だが…れいなのほうは俺のことを異性として見ているんだと思いなおしたとき、これまでのれいなの行動はすべて納得がいった。
勉強を教えているときに俺のことをしつこいぐらいに聞いてきたこと、
好きな男の子はいないのかと聞いたら急にもじもじして赤くなったこと、
恋人同士に間違われたら嬉しそうな顔をしたこと……

そう考えていくと、ひょっとしたら東京にやってきたのも観光は単なる名目で
実は俺に会いに来たんじゃないか……とさえ思えてくる。
だとしたら、わざわざホテルをキャンセルして俺の部屋に泊めてくれと言ったこと自体、
れいなにとってはとても勇気のいったことかも知れなかった。
いや、怜悧なれいなのことだ。ひょっとしたらはじめからある覚悟を持ってここに来たのかも……
そこまでして俺のことを……
そう考えてみると、俺はれいなのことがとてもいとおしく思えてきた。
……そうだよな……別に俺たち本当の兄妹じゃないし、もしその気になっても別に障害なんかないよな……
と、俺の煩悩はあたりまえのことに気がつき、俺の背中を押した。

384 :名無し娘。 :04/06/12 22:41

俺は上体を起こし、れいなの寝顔を見つめる。
れいなは何事もなかったかのようにすやすやと寝息を立てていた。
俺は右手でれいなの髪と頬をやさしく撫でる。
……どんな気持ちでれいなはここに来たんだろう……
そして今……どんな気持ちで寝ているんだろう……
れいなの顔を見ながら俺はそう思った。
自分のすぐ近くにあるれいなの顔、そしてそこにあるかわいい唇。
俺はそのとき、無性にれいなの唇が欲しくなった。
俺の欲求が次第にふくらんでゆく。
そして、れいなの唇に顔を近づけたとき、不意にれいなのまぶたが開いた。

「…お、起きてたのか?」
「…えへへ…うん……」
俺はあわてた。髪をなでていたこと、そしてキスしようとしていたことを知られていると思うとてもバツが悪かった。
「れいな…さっきのこと……」
俺はれいなに聞いた。好きだ、という言葉が冗談か本気かだけでも確かめておきたかった。
「……うん……本気だよ……ちっちゃい時からずっと…好きだったんよ……」
そう言うとれいなは上体を起こして俺に抱きついてきた。
れいなの吐息が俺の首筋にかかり、れいなの胸の感触が伝わってくる。

…もうダメだ……

俺の理性の糸は、そのとき切れた……

631 :名無し娘。 :04/06/13 21:16

俺はゆっくりとれいなの体を離すと、その手を両肩に置いてれいなを見つめる。
れいなもしばらく俺を見つめていたが、やがてゆっくりと目を閉じて顔を俺のほうへ突き出してくる。
互いの顔が次第に近づき、俺とれいなの唇が重なった。
短いような、それでいて永遠とも思える時間。

しばらくしてどちらともなく唇を離すと、俺とれいなは再び顔を見つめ合った。
「…キス…しちゃった…あたしの…ファースト…キス…」
はにかみながられいなが言う。
だが、俺はそのときもう止まらなかった。
れいなが欲しい。れいなを抱きたい。れいなを俺のものにしたい。
俺の欲望はエスカレートするばかりだった。

だが、少しばかり残っていた俺のれいなへの兄としての、保護者としての感情が俺の本能の暴走にブレーキをかけた。
…もし…れいなが嫌がったら止めよう…
辛うじてそう考えるだけの理性は俺には残っていた。
俺はれいなに言った。
「ひょっとして…俺の部屋に泊まりたいって言ったのは…もしかしたら……」
れいなはこっくりと頷くと、俺の期待を裏切るように、いや、むしろ俺の期待に応えるかのように俺に言った。
「…うん…あたし…もしかしたらって…でも…別にそれでもいいって…思っとった…」

641 :名無し娘。 :04/06/13 21:25

俺とれいなは再び唇を重ねる。
もう二人を止めるものは何もなかった。
俺はれいなの口の中に舌を入れて絡ませる。
れいなははじめびっくりして少し抵抗したが、やがて自分から舌を絡ませてきた。
俺とれいなは舌を絡めあい、互いの粘膜を刺激する。
唇を離すと二人の唾液が糸を引いてゆっくりと下に落ちてゆく。

俺はそのままれいなの身体をゆっくりとベッドの上に倒すと自分もベッドに昇った。
れいなは俺の身体の下で仰向けに横たわっている。
俺は自分の肘で身体を支えると、両手で何度も何度もれいなの髪を撫でた。
「……いいのか…?」
「……うん……やさしくして……ね……」
俺の問いかけにれいなが答えた。
俺はゆっくりとれいなのパジャマのボタンを外してゆく。

645 :名無し娘。 :04/06/13 22:06

1つ…2つ…3つ…
その間も両手でれいなの髪を何度もなでてやる。
少しでもれいなの緊張をほぐしてやるためだ。
すべてのボタンを外してパジャマの前を開くと、ブラジャーが現れた。
大人の女性用ではないシンプルなデザインのものだ。
俺はれいなの背中に手を回してホックを外す。
そのままれいなの身体を少し持ち上げてパジャマとブラから腕を抜き、再びベッドの上へゆっくりと降ろした。
俺の目の前にあるれいなの裸の上半身。
スリムで、強く抱きしめたらあっという間に折れてしまいそうなほど華奢な体つきのれいな。

「胸、小さいけん恥ずかしか…」
れいなはそう言うと両手で自分の胸を隠してしまった。
「大丈夫、きっと成長して大きくなるさ…」
根拠のない返事をしながら俺はまたれいなにキスをすると、胸を押さえているれいなの手首をつかんでゆっくりと広げてゆく。
俺の前にあらわになったれいなの胸。
れいなの言う通りそうとうに小ぶりだ。
だが俺は自分がおっぱい星人ではないこともあってか、
それはむしろ小柄なれいなには似合っているように感じられた。
俺はそのまま右手でれいなの胸にそっと触れる。
その刹那、れいなの身体がぴくっと反応した…

646 :名無し娘。 :04/06/13 22:23

俺はれいなにキスをしながら、右手でれいなの胸を撫でている。
れいなは初めはくすぐったがっていたようだったが、やがて身体を左右に動かして甘い息を漏らし始めた。
俺はれいなの唇から首筋へとキスを移動させてゆく。
おそらくれいなにとっては初めて受ける刺激なのだろう。
その度にれいなは
「……んっ……んっ…」と吐息を漏らす。
やがて俺の唇がれいなの胸のふくらみの先端にある突起に触れると
「……んんんふうっっ……」
とひときわ大きな息を吐いた。

「……やだ……恥ずかしか……」
れいなは今度はその両手で顔を隠して恥じらう。
俺にはそんなれいなの初々しい仕草がとても可愛く感じられた。
「恥ずかしくなんかないさ。かわいいよ、れいな……」
俺はれいなの顔を覆っている手を開く。
そこに現れたれいなの顔は恥ずかしさで真っ赤になっていた。
心なしか瞳も少し潤んでいるようだった。
俺はまたれいなの髪を撫でてやり、何度目かのキスをする。

俺の右手はしばらくれいなの胸をなでていたが、次第にゆっくりと脇腹からへそのほうへと降りていった。
れいなはそのたびにぴくりぴくりと身体を震わせ、甘い吐息を漏らす。
そして…パジャマのズボンのウエストのところから手を入れ、さらに下腹からショーツの中へと滑りこませた。
れいなはさほど抵抗するでもなく俺の右手を受け入れる。

俺の手のひらに触れたれいなのその部分……
それは、れいなぐらいの女の子なら当然生えそろっているはずの若草の繁みはなく、子供の状態のままだった。
……だが、俺の指先に感じたれいなのその下にある大切な部分は、すでに大人の女性のそれのように熱く、とろけていた……

780 :名無し娘。 :04/06/14 20:41

俺はれいなの熱くなっているその部分を刺激する。
「…んんっ…ああっ…あっ…んっ…」
れいなの吐息が次第に喘ぎ声に変わってゆく。
愛撫によってれいなが感じていることは、ぴくりぴくりと小刻みにその全身を痙攣させていることからも明らかだった。
俺はまた左手をれいなの背中に回してれいなの身体を抱え、少し持ち上げると右手をそのまま尻のほうへ回し、
そのままショーツといっしょにパジャマのズボンを下にずり降ろした。
パジャマと下着の中に閉じ込められていたれいなのフェロモンが、部屋の中に広がる。
意識してか無意識のうちにか、れいなは自分から足を動かせて邪魔になったパジャマとショーツを足から抜いた。
俺の前に一糸まとわぬ状態になったれいなが現れる。
だが、さっきと違ってれいなは自分の姿を隠そうとはしなかった。
頭の中がぼーっとしていてそこまで考えられないのか、それとも自分のすべてを俺に委ねようとしていたのか俺にはわからなかったが、
ともかくれいなが俺にその身を任せようとしているのが感じられた。
俺は右手を使って自分のパジャマとトランクスを脱ぎ、それからそのままの態勢で片手を交互に使い上半身の衣類も脱いだ。
ベッドの上には、生まれたままの状態で抱き合っている俺とれいなの二人の姿があった…

787 :名無し娘。 :04/06/14 20:48

俺の身体の下になにも身にまとっていない裸のれいながいる。
俺はれいなの両足を開き、その間に自分の身体を割り込ませてれいなを抱いている。
俺の唇はれいなの唇や首筋、そしてれいなの胸の先端の突起などにキスの雨を降らす。
俺の右手はさっきからずっとれいなの胸、そしてれいなの大切なところを愛撫していた。
れいなの女の子のその部分を、時には溝に沿って指を這わせ、時には溝の左右にある襞を左右にぷるぷると震わせる。
さらに指の先を少し中に入れてその入り口付近を刺激する。
れいなのそこはすでに充分すぎるほどに熱く潤い、身体の中から出た液体が俺の指にまとわりついてくる。

「…あっ…はあっ…んんっ…あはあっ……」
れいなは俺の愛撫に刺激され、そのたびに喘ぎ声を漏らした。
その両手はある時は俺の背中に巻きつけ、またある時はシーツをつかんで懸命にその手に力をこめた。
時折全身がぴくりぴくりと小さく痙攣し、すでに何度も軽く昇りつめていることがわかった。
れいなの身体は、もう充分に俺を受け入れる準備を整えていた。

正直、俺はこれまでえっちの際にここまで丁寧に愛撫することはなかった。
だが、今日は違う。自分でも信じられないほど時間をかけてゆっくりと、丁寧に前戯を行っている。
それは言うまでもなく相手がれいなだったからだ。
無論、れいなが初めてだから緊張をほぐしてやりたいということもあるが、それよりもれいなを傷つけることを恐れていた。
小さいときから知っている、今まで妹のように思っていた隣の家の女の子。
その女の子が成長して、今、自分と結ばれようとしている。
手荒に扱ったら、それこそ壊れてしまいそうなぐらい華奢でか細いれいな。
そんなれいなはまるで子猫のように自分を俺に委ね、その身を任せて俺の下で喘いでいる。
俺はその時、そんなれいなを心底いとおしく感じて、自然に言葉が出た。

「……好きだよ……れいな……」

俺はそう言うとれいなの唇に自分の唇を重ね、両手でれいなの髪をなでてその潤んだ瞳を見つめた。
俺は何も言わなかったが、れいなは俺が何をしようとしているのかわかったらしく、
こっくりと頷いた……

797 :名無し娘。 :04/06/14 21:02

俺はれいなのおしりを抱えて少し上に向けた。
れいなの女の子のそこも一緒に持ち上げられて上を向き、
俺の分身と正面に向き合ってその照準を定め、俺を迎え入れる態勢を整える。
天を向いていたれいなの足は自然に折れ曲がって、あたかも赤ん坊がおむつを
取り替えてもらうときの姿勢になった。

「…力…抜いて……」
そして……俺は手を添えて自分の分身をれいなのそこへあてがうと、ゆっくりとれいなの中へと侵入を開始した……

「ぐっ…ぐぎぎぎぎぎ……」
れいながうめき声をあげた。
俺の腕をつかむれいなの手に力が入る。言うまでもなく破瓜に伴う痛みだろう。
れいなは懸命にその身体を頭のほうに移動させて激痛から逃れようとする。
少しだけれいなの中に侵入していた俺の分身がれいなのそこから抜けた。
俺は再度手を添え、左腕でれいなの身体を抱えると腰を突き出して自分の分身をれいなの中に挿入しようと試みる。

「 い…痛い痛い痛い痛い痛い!

れいなは身体を硬くして全身に力を入れ、俺の分身の先端が入り口に触れると同時に腰を引いて侵入から逃れようとする。
その力は抱えていた俺の左腕をふりほどくのに充分だった。
俺はまた態勢を整えて挿入を試みる。
追う俺、逃げるれいな。
そんなことが何度か繰り返される。
れいなは激痛から逃れるため、無意識のうちに足に力を入れて抵抗していた。
そして、その目からは次第に大粒の涙が溢れだし、とうとう
ぐすっ……ぐすっ……
とすすり泣きを始めた。

799 :名無し娘。 :04/06/14 21:06

れいなが泣きだしたのを見て、俺の欲望は急速に萎えていった。
白けた、とかそういうものではない。
大切に思っていたはずのれいなを、俺の欲望のために傷つけているのではないかという
罪悪感と自己嫌悪だった。
無論、強引にれいなを貫こうと思えばできなくはなかったが、もはやそうしようとは思わなかった。
まだ毛も生え揃っていない、子猫のようにか細いれいな。
そんなれいなを自らの手で壊してしまうような、そんな自分がイヤだった。
……別に今すぐじゃなくても、れいながもう少し大人になってからでも別に遅くないんじゃないか…という思いもあった。
それに……避妊の用意もしていなかったっけ……と妙に冷静になって気がついた。

俺は泣きじゃくっているれいなの髪をもう一度撫でるとその身体を抱きしめる。
「……ごめん……泣かせちゃって……今日はもう止めような……」
れいなはまだ「ぐすっ……ぐすっ……」と泣いていたがしばらくして落ち着くと
「……いいの……?」
と俺に言った。

800 :名無し娘。 :04/06/14 21:07

「いいよ……れいながもう少し大人になったときでも遅くないから……」
「……ぐすっ……ごめんね……あたし我慢できなくて……
おにいちゃんを受け入れようと……思ってたの…に……」
俺とれいなはしばらく抱き合ったままでいたが、やがて俺はそのままゆっくりと体を反転させて
ベッドに仰向けになり、俺の身体の上にれいなの身体を乗せるようにした。
そのほうが俺にとってもれいなにとっても楽だと思ったからだ。

俺の肩にれいなの頭が乗る
「……じゃあ、朝までこのままでいよっか……」
俺が言うとれいなはこっくりと頷いた。
掛布団を取り、俺とれいなの上にかける。
俺たち二人は、一つの布団の中で裸で抱き合ってそのまま過ごした。
「……へへ……おにいちゃんの心臓の音が聞こえる……とくん…とくんって…」
俺の胸に顔を埋めてれいなが言う。
俺はそんなれいなを、右手で抱えると俺のほうへ抱き寄せてまた髪をなでた。

…とはいえ、一度いきり立った俺の愚息は収まりそうにない。
こうしていっしょに寝ている間もれいなの胸の先端の突起や、両足の付け根のそこが俺の身体のあちこちに触れて欲望を刺激する。
れいなが寝静まったことを確認してこっそり布団を抜け出し、トイレで抜いたことはもちろんれいなには内緒だ……

802 :名無し娘。 :04/06/14 21:08

翌朝、目を覚ますとすぐ隣にれいなの顔があった。
「おはよう、おにいちゃん。」
どうやら昨日と同じように先に目が覚めてずっと俺の顔を見ていたらしい。
まったく……起こしてくれたっていいだろうに……
と、昨日と同じことを思った。
ただ、昨日と違うところは俺とれいなは同じ布団の中にいて、れいなの体温が直に俺に伝わってくることだった。
「あー、じゃそろそろ起きるか。」
俺はそう言うと布団をめくる。

その瞬間
「きゃっ!」
れいなが悲鳴を上げた。
昨夜はあのまま寝たので、言うまでもなく布団の中の二人とも裸だった。
朝の光の中にれいなの裸が見える。

「もう!恥ずかしいからこっち見んとってよ!」
れいながそう言って怒ったので、おれはあわてて目をそらし、そのままれいなの方を見ないようにしながら
下着や衣服を着て身支度を整え始めた。
夕べは俺の前にそれこそ全部さらけ出したくせに明るいところで見られるのはやはり恥ずかしいらしい。
まったく女というのは不思議な生き物だ。

服を着ながらちらりとれいなのほうを見る。
れいなはちょうどブラを着けているところだった。
「もう!見んとってって言ったでしょ!あっち向いて!」

……またれいなに怒られた……

804 :名無し娘。 :04/06/14 21:10

「……どこへ行くかな……なあ、本当に行きたいところないのか?」
朝食を取りながら俺はれいなに言う。
すでに2・3の候補地は考えてあった。もっともれいなが気に入るかどうかは別だが。
だがれいなはそんな俺に向かって
「……時間までここでおにいちゃんと一緒にいたか……ね、いいでしょ?」
と言った。

俺たちはその後、れいなの望み通り時間まで部屋に一緒に過ごすことにした。
特に何をするわけでもない。
あまりに静かなのも何だと思ったので、とりあえずBGM代わりにテレビを着けてはいたが、特に見入ることもなかった。

夕べと違い、俺とれいなは特に話すこともなかった。
ただ、れいなは俺の横に座って肩に頭をもたせ掛けたり、俺の前に来て後ろにいる俺の身体にもたれかかったりしていた。
……そう、それこそまるで猫が信頼する人間の側にいて体をすり寄せて来るかのように。
俺はそんなれいなの肩を抱いたり、うしろから身体を抱きかかえてやったりした。
れいなは俺の腕の中で安心しきったかのように身を任せ、時折大きく息を吐く。
そんなことをして3日目の時間が過ぎていった。

「……そろそろ時間たい……もう…帰らんと……」
昼下がりになって、れいなが呟いた。

805 :名無し娘。 :04/06/14 21:11

俺はれいなを空港まで見送りに行った。
チェックインを終え、搭乗ゲートのほうに向かうれいな。
当分会えないのかな……次会うとしたら……そんなことをふと思う。

「ね、夏休みにまた来てもいいでしょ。」
れいなが切り出した。
「もちろんいいよね。おにいちゃんに返事もらったけん。」
……返事?なんのことだ?
と俺が怪訝な顔をしているとすかさず
「だって夕べれいなのこと好きだって言ったと。」
いや、あれは房事の睦言というかその時の雰囲気で……
「れいなおにいちゃんに傷モンにされたけん、ちゃんと責任取ってもらわんと。このレイパー。」
レイパーって……それはお互い合意の上……第一最後まではしてないだろ……

「それにもうおにいちゃんちの場所覚えたもんね。いつだって来れるとよ。」
口でこそ強気だが、れいなの目は笑ってはおらず、逆に少しおびえたような色が浮かんでいた。
おそらく内心は不安でいっぱいでこれが精一杯の強がりなんだろう。

「わかったよ。じゃこれ渡しとく。」
俺はれいなの手を握るとポケットから部屋の合鍵を出してれいなの手のひらに置いた。
「これでいつ来ても大丈夫だろ。来ても中に入れなかったりしたら大変だしな。」

俺がそう言うとれいなの目からみるみるうちに大粒の涙があふれだした。
「……おい、泣くなよ。人が見てるし、恥ずかしいじゃないか。」
俺はそう言うのが精一杯だった。

806 :名無し娘。 :04/06/14 21:12

その晩、無事に家に着いたれいなから報告の電話があった。
途中でお母さんに代わり、何度もお礼を言われる。
俺の部屋に泊まったことも、夕べあったこともお母さんには言っていないようだ。まあ、考えてみれば当然だろうけど。
最後まで行ったかどうかは微妙なところではあるが、れいなに手を出したことは事実だ。
なのに丁寧にお礼を言われ、正直俺はバツが悪かった。

電話を終えてしばらくして、携帯にメールが届いた。
れいなからだ。
中身は昨日一昨日の感想やらなんやらで他愛のないものだったが、最後にはこう結んであった。

……大好きなおにいちゃんへ
PS.今度は痛くてもガマンするね   れいな

(了)


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