「ロストセブン観劇レポート」

芝居好きの友人から面白いから是非1度見てみぃと薦められた劇団☆新感線のお芝居。発売2日目の朝1番にチケットセンターに買いに行きましたが、その時点で平日しか残っておらず最後部席の端のほう。ふーーん、すごく人気があるのねと実感したのでありました。そして引越し2日後という、そんな芝居なんぞ見に行っていてもいいのか!?というような日に「ロストセブン」を観に行きました。会場に入るなり、劇団としては珍しくちゃんと商業ベースにのっていて成功しているのねということが一目瞭然でした。色々な劇団グッズの販売、今まで公演されたお芝居のビデオなどが販売されておりまして、押すな押すなの盛況ぶり。そして更に座席についてあたりを見まわして更にびっくり。それは40〜50の補助席が出ておりましたの。これってすごいことだと思います。

お芝居は前半と後半に分かれておりまして、トータル約3時間弱ですが長さを感じさせない面白いものでした。脚本は吾郎ちゃんのお芝居「月晶島綺譯」を書いたなかじま・かずきさんでこれまた幻想的かつ面白い脚本でした。それにライティングがきれいですし、衣装がこれまた凝っておりまして見ていてすごく楽しいんですの。

さてお芝居は久しぶりの登場となった主役羽野アキの歌から始まりましたが、これが思っていた以上にうまいんですの。そしてどうやら鏡のせいで魔族に支配されている世の中で、どうやら羽野アキ扮するレッド・ローズをその魔族は探しているらしいのです。そして魔族に教われたレッド・ローズを助けるのがタンロウ(京晋介)でどうやらこのタンロウは以前、この鏡を支配していた女王に危害を加えられていたスノウホワイトを助けるべく立ちあがった勇者7人の内の1人。しかし、この闘いのせいでスノウホワイトと女王は相打ちになり鏡の力が強くなり、魔族の支配はひどいものとなったためにロストセブン(愚者)と呼ばれることに。

ストーリーのモチーフは白雪姫と7人の小人に黒澤監督の「七人の侍」を足したような味付け。で、レッドローズは白雪姫ではなく、性悪・自己中で気が強く、手も早く暴力的なお姫様。(笑)可愛い顔して、可愛い声してよくやるよなというくらい根性ワルのレッドローズを熱演する羽野アキですが、それでもやっぱりキュートなのよねぇ。で、セリフが今流行っているCMなどを取り入れて笑いを呼ぶようになっておりますの。で、何が受けたかといいますと、魔族をたばねている皇帝の存在。どうやら後になってわかったんですが、この皇帝は元女王お抱えの道化師で鏡の番人に指名されて皇帝になったんですが、自分のことを「ミー」と呼ぶは、ローリー風に踊って歌うはですっごく強烈で面白いキャラ。更にスクリーンに「明日のジョー」が映し出され力石の減量のシーンが...それはただ単にありがた迷惑を言いたいがために映し出されましたの。減量で苦しんでいる力石に水を差し出すお嬢さんのシーンが...(笑)もう会場中爆笑です。

昔の仲間を捜し求めるうちに、仲間の1人は前回の闘いで死んでおり、さらにもう1人は魔族(ブレーメンの音楽隊??)に襲われて死亡しており、他の中も前回の闘いのトラウマでみな一様に戦うのを拒否します。しかし、紆余曲折をへて戦いがスタートします。結局最後は自己中のレッドローズもタンロウの愛によって可愛いお姫様になって、世界を支配しようとした鏡を2人でこなごなにするというところでお芝居は終わるんですが、本当に殺陣のシーンも本格的ですし、セリフも面白いしであっという間の3時間でした。

ただ以前観た地球ゴージャスの「地図の無い街」と少し似たテイストですが、根本的に違うところが1つ。劇団☆新感線のほうが泥くさい感じですの。それはやっぱり大阪からスタートしたから?でも次回も是非見に行きたいです。だって楽しいんだもん!